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「ラストマン」Ep.2がやっぱり良かったし、先入観や偏見というものを考えた話

2023年4月30日(日)「ラストマン-全盲の捜査官-」Ep.2視聴。

初回がものすごく良かっただけに、大丈夫なのは分かってるけど、でも二話目どうなるんだというどきどきがあった。ちなみに初回はリアタイ後、TVerで5回くらい見返した。25分拡大枠だと、夜ご飯作り+その後の片づけのときに流すとちょうど良い。家事のテンションも上がる。

あと、在宅仕事で単調作業のときに流しておくのもテンションが上がる。

※ネタバレあり※

そんなことを思い出しながら、2話冒頭、1話目のおさらい的なところを眺めていた。やっぱりかっこいい。なんてのんきなことを思っていたところから、いきなりの護道さんのシリアス。からの皆実さんのにこにこ指ハート。

感情が忙しい。あれは皆実さんなんだけど、まさか福山さんのあんなにこにこ指ハートを見る機会があるとは思わなあった、しかも二回。笑った。シリアスとにこにこのギャップがすごい。

早速振り回される護道さんと、警察関係者の皆さんに囲まれて楽しげにトークを繰り広げる皆実さんには、微かに大泉さんと福山さんぽさがにじんでいる気がした。握手求められるところとか、ましゃやんって思ってしまった。こういう笑える要素の入れ方が巧みだなあと初回に続き思う。

吾妻さんがチームに加わり、すでにチームワークができあがっていて、良いチームだなあと、すっかり物語に没入している。なんやかんや文句を言いながら、皆実さんが一人で歩きだすとさっとエスコートしに行く護道さんのバディ感がめちゃ良かった。皆実さんが護道さんの腕をちょっと探るときの所作がとても好き。

今回は護道さんがとても苦しい回で、何か裏があるんだろうとは思いつつも、護道さんがつらい……皆実さんはお盆さわってる場合じゃないし、チーズケーキに誘ってる場合じゃないよとか感情移入していた。

結果、皆実さんがダメなふうを装ってるときは大体何かを仕掛けてるんだなと。そういうの知った上でリアタイ後にまた見直す楽しさもある。あと、馬目さんと今藤さんを完全に疑っていた、あとでごめんってなった。

そして初回もそうだったけど今回も、白杖の音の圧と迫力がすごい。たとえばガリレオでは湯川先生が数式書きなぐりはじめると解決パターンだったけど、ラストマンではこの白杖の音が合図なのかな。

音を聞いてにやってする護道さん、だけど一人で来たときいては?ってなる護道さん、それでも相手の武器についての情報をすばやく伝える護道さん、とこのバディの面白みがぎゅっと詰まっていてとても良かった。

加えて福山さんファンとしては、もう初回も今回もかっこいいアクション入れてくださって本当にありがとうございますという気持ち。ほんとかっこいいし、これは今の福山さんだからここまでかっこいいんだと思う。

初回でさりげなく提供された、目が見えないのに射撃をどうこなしていたのかという情報が、ここでバディの絆として回収されるのもすごく良かった。つづきもののドラマならではの楽しさ。

ラストのラスト、皆実さんが護道さんに伝えた「ごくありふれた人間」という表現も、初回からのつながりかなと思っている。

それと、スイートルームでの料理シーン、日中は明るいなかで皆でわいわいしていて、ところがラストでは暗闇のなかで一人皆実さんがいて、そこに護道さんが訪ねるとパッと明かりがつくというのが印象的だった。視聴者にはうかがい知ることのできない皆実さんの内面とリンクしているような、そうでないような。

そういえば、皆実さんのような現実離れしたキャラクターにフィクションとしての存在感を吹き込むのもそうだけど、視聴者に内面をうかがわせないというのも、福山さんならではの演技だなあと思う。

初回の面白さを加速させる二話目で、これは本当に楽しみなドラマが始まったなあという気持ちをより強くして、配信をまた何回も見直している。現実離れした設定を、現実の人間が楽しめるフィクションとして落とし込んでいる各役者さんの演技とかいろいろやっぱりすごい。

同時に、エンタメとして物語を楽しみながらも考えさせられた、先入観とか偏見とかについて。

今回、護道さんが殺人犯の息子ということで疑われ、視聴者には護道さんはそんな人じゃないと持っていく方向だったように思う。けれど、現実において、何らかの加害者の家族・親族として普通に生活できなくなってしまったという話を聞くことがある。あるいは、自分が意識していないだけで、近くにそういった方がいる可能性もある。

現実にそういった人と向き合ったとき、自分はどう振る舞うのだろうか。周りはどう振る舞うのだろうか。

もっといえば、たとえば、生まれ、育ち、職業、年齢、その他さまざまなその人の属性。「○○だから××」という括り方はたくさんあって、それは役立つこともあるけれど、不必要な先入観や偏見につながることもある。「○○」なのは認識しながらも「××」かどうかは空想や噂話ではなく現実を見て判断する、ということができているかどうか。

これと同じようなことを、そもそも「全盲の捜査官」という設定と演技についても考えているのだけど、これはまだまとまりきらない。まとまったら記録に残しておこうと思う。








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