【自分らしく生きる】見た目の変化とコンプレックス、ルッキズムにより封印されていた自分を掘り起こす

昔から、見た目に対するコンプレックスを多く抱えていた。

正確には今も抱えているが、学生時代の頃は特にひどくそれを克服しようと美容について勉強する道を選んだくらいだった。

大きな要因は高校1年生の頃に付き合っていた男性から言われた「可愛くない」という言葉。

大きな刃となり心にぐさりと刺さり、随分と癒えてきたこんな大人になった今でも、たまにその深い傷を思い出すこともある。

大人になる前と後では見た目に対する評価は随分と変わったように思うが、それでもまだまだルッキズム思考は人の潜在意識に強く残っているように思う。

私は小さな頃からおでこが広く、からかわれることが多かった。

いじめというよりは「いじり」というものに近く、私もそこまで嫌な気持ちを抱いていたわけではなかったが、無意識に「おでこを隠す」ようになっていた。

顔が童顔なのもあり、おろした前髪が自分にしっくりくることもあって、もう何十年も重い前髪を変えることはなかった。

年齢が重なっていくにつれ、そろそろこの前髪をおさらばしたいと考えたがそういう時になってはじめて気づくのは「おでこを隠したがっている自分」だった。

顔の中で今でも気になっているものは多くある。

二重の幅が左右で違うこと。顔の形。髪の毛。

そして一番隠したいおでこ。

人は平気なふりをするために虚勢を張る。何かを隠すということはそこに自信がないということだ。

「気にしていないふり」

「傷ついていないふり」

平気な顔をして過ごしているが、隠していないことにはそこが苦手だ、弱点だ。そこに私は傷つくんだということがばれてしまう。

だけどそれではいつまでたっても虚勢を張り続けていきていかないといけない。以前まではそれでもよかったが、自分と向き合い始めた今そんな自分では嫌だと思うようになっていった。

それで、今後の自分の見た目の方向性を変えていこうと決心した。

「変わりたい」と思うことは確実に前に進む。

私は「自信のない自分」を変えていきたいと、そう思った。

鏡を見て、自分の顔とにらめっこしていく。

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なんと自信のない顔だろう。

ただおでこをあげていくだけでは変化はない。

ヘアスタイルを変えるためにはメイク、服装も変化をつけていこう。

すぐにガーリーな雰囲気になりがちな顔立ちに
カラーを多く載せることをやめてみる。

瞳の大きさに自信がなくカラコンをしていたが、ナチュラルなものに変えてみた。

だらだらと長い前髪をなくして、おでこを少し見せるようにしてみた。

ふんわりと見せていたボブを、切りっぱなしボブでシャープになるよう変化をつけた。

前髪は思い切りあげるのではなく、軽く流す程度だが、ワックスを揉みこみいつもよりも少し雰囲気が変わるような前髪に。

おでこを見せる、これは私にとってとても勇気のいることだった。

しかしコンプレックスを気にせずに髪型を変えてみると自信がなく、うつむきがちだった私の瞳が前を向いているように思えた。

私は、裸眼がこんなに茶色かったのか。
おでこを少し見えるようにすると、丸顔が目立たないかもしれない。

今までつけたことのない濃い色の口紅が、髪型を変えることでシャープな印象になった顔立ちによく映えた。

少しずつ、こわごわとしながらの自分開拓だが、少し背筋がシャキッとしたようだった。

自信がなく雰囲気に合わせて着ていたガーリーな服たちも今は少し距離をおいて、体にあった黒いパンツに足を通してまっすぐ歩いてみよう。

中も外も「かっこいい」自分になりたい。

「かわいい」だけの女はもう飽き飽きだ。

それは大きな自信になった。私はきっとどちらにもなれる。そんな風に思えた。ガーリーなものも好きだから、たまには気分によって色々な自分に変えていこう。

そんな前向きな自分を掘り起こすことができた。そこにはもう「おでこを隠したい」と怖がる自分はいないようだった。


これからもこうやって自分をアップデートしていきながら、年を重ねていきたい。

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山口葵


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