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日記

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#本のある生活

氷柱になって遠くを見つめて

氷柱になって遠くを見つめて

 昨日から小雨が降り、今日もまた思いつきで降ったり止んだりしていたのだけど、生活圏内で雪は降らず、遠くの山とかちょっと向こうの山とかが雪で真っ白になっているのに、ここらへんだけ雪が避けているな、といった模様で、つまらない!という私の気持ちを晴らすべく、山へと車を走らせた。

 山道といえどちゃんと道路は通ってあるのだけど、山道に入ってすぐに猪の子どもに遭遇した。母猪はいなかったけれど、一匹で道路に

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同じシーンで驚く斜め前の観客(スパイダーマンの映画の感想があります)

同じシーンで驚く斜め前の観客(スパイダーマンの映画の感想があります)

 土曜日、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観てきた。

ナイトシアターでの鑑賞だったので、そこまで客はいないだろうと踏んでいた。チケットを取るときも空席はたくさんあったので、これなら気持ち余白感があって心地よく観れるなあ、と思っていたのに、上映前になるとどこからこんなに人が…というほど一気に客が集まり、案内された5番シアターにはすでに多くの観客が座っていた。え、みんな。みんなスパイダーマ

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さりげなく尻尾が触っていく

さりげなく尻尾が触っていく

 町内の雰囲気が日常に戻りつつある。お正月休みを終えた人たちが、再び仕事に従事している。
 相変わらず生活に大きな変化がないのだけれど、少しずつ自分のメンタルに大きなブレがなく過ごせるようになってきている、気がする。

 勝手に涙が溢れ出ることもなく今は落ち着いているし、突然電源コードを抜かれたように何もできなくなる、というのは今のところはない。単に年末年始にたくさん動いたからかもしれないけれど。

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ミッフィーの顔みたく後ろのない正直な心でいたい

ミッフィーの顔みたく後ろのない正直な心でいたい



 朝から小山清の『風の便り』を読了した。11編の随筆。優しい言葉使いで滑らかに綴られている文章に心がゆったりと落ち着いてゆき、そのまますっと心に染み込んでいって、気がつけば読了した。作中、彼は自身のことを素直に綴っている。時には賭け事にハマってしまいそのままずるずるとお金に困る生活を送るようになってしまった時もあったらしい。文体からはそんな風には感じ取れないのだけど、そのギャップがなんだかいい

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いつも開けない窓から入れるしかない

いつも開けない窓から入れるしかない

今日はお仏壇をお引越しする日だったので朝から掃除をして家の空気を入れ替えた。寒いのは承知だが天気が良かったので思い切ってみた。やはり寒かったが、私は部屋の空気を入れ替えることが好きなので、風が通っていることに寒いけれども安心感を抱く。こもっている空気が苦手なのだ。

朝から活動的だったからか、いちにち、時の流れがとてもゆっくり感じた。合間での読書も捗っていた。

お引越しと言っても古いお仏壇か

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まあるく整えられた松を触ったらやはり痛かった

まあるく整えられた松を触ったらやはり痛かった

さむいさむいと言うから寒いのよ、と言われたので、口には出さずに寒さを耐え忍んでみたけれど結局寒いから寒いでいいやんか、となった朝。まだ暖房器具は出してないのでここはお湯に頼るほかないと今日もまたシャワーを浴びた。そこからお湯で溶かすタイプのカフェオレ。

 朝の時間に読書がゆっくりできればいいと思うけどなかなかできない。理想はこのカフェオレ飲みながら読みたいんだけどな。

 今日は友人と会い、香川

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夏を圧縮袋で真空パックした

夏を圧縮袋で真空パックした

 最近泣きながら起きることが増えた。こないだと同じように、泣いているとわかっていながら目を覚ました。夢の世界の目から現実の世界の目となって、いつも通りの白い天井を捉えて初めて、夢であった安堵感と、それにしても辛かったこととか、夢の中の気持ちを現実では俯瞰して見ることができる。

 内容は自宅にチャドウィック・ボーズマンがやってきた、という内容だった。すごく嬉しくて、私は泣きながら、思い切り抱きつく

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もっと真面目にやればよかったという定期反省

もっと真面目にやればよかったという定期反省

 寒くてうまく眠れないまま朝を迎えた。私の部屋は冷蔵庫になってしまったのかと思った。体が芯から冷えているので、吐く息が白くなるのではないかと思った。体感は冬だった。もちろん呼気は白くなるはずもなかったが、このままでは悪寒すら感じてしまう気がしてそそくさとシャワーを浴びた。温まったけれど、風はよく通る家なのでひゃ〜〜っと冷えた。換気が好きな家族。お構いなし。でも待って今日は流石に寒い。閉めただけで体

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責任をもって大切にすることばかりよ本当は

責任をもって大切にすることばかりよ本当は

 飛ぶように時間が過ぎていた。いやもう飛んでいたんだと思う。椅子に座ったまま。夕方から今まで、断片的な記憶の中で生活を送っていた自覚はあるのだけど、(お風呂は何時に入ったか、記憶にない、入ってはいるけど)今日は23時には寝ようと思っていたのに、どうだ、いま。

 寝る時間なのに、布団を敷くこともできてなければ眠気も来ていない。集中していると本当に時間を忘れてしまう。明日は講習会なのに。早起きしなく

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たとえばやけに明るい秋の午後に

たとえばやけに明るい秋の午後に

 起き上がることもままならずにうなだれていた朝の数時間。昨夜、とある本を読んでいたら涙が止まらなくなって、たとえるならば懺悔のような、そういった苦しみの中で泣いていたことをぼんやり思い返す。詳しくは省くけれども、誰にも知られずに流す涙ほど純度の高いものはないように思う。

 その時の感情も、空間も、すべてが一人きりのわたしで作られているあの時間、確かに正直な思いばかりが溢れ出ていて、誰に救われるこ

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向こうの棚にあった同じ本の方が安いのは何で

向こうの棚にあった同じ本の方が安いのは何で

 朝、久々に朝マックを食べた。マフィンの美味しさを知ったのはこの朝マックのおかげである。普通のバンズよりもマフィンの方が好き。表面はサクッとしていて、噛むともっちりしているのがいい。いつもはエッグマフィンなのだけど、今日は月見バージョンにした。目玉焼きが入っているだけで嬉しくなる。卵料理が好きで、何も食べたくないと思うけれども、どうしても食べなければならない時はいつも目玉焼きかゆで卵を食べている。

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初めから気づいていなければならなかったわけじゃない

初めから気づいていなければならなかったわけじゃない

 昨日のこと。

 書店に行った。書肆侃々房さんのところで新しい歌集が出てるとのことで見に行きたくなって、いてもたってもいられなくなった。書肆侃々房さんの新鋭短歌シリーズがしっかり置いてある書店で、目移りが半端ないのだけど、時間の許される限り見てみようと思っていた。

 目的の歌集コーナーへまっすぐ行って、新刊をパラパラとめくった。どの歌集も素敵だった。素敵で素敵で、ああ、どこまでもすごい、どこま

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涙だけが現実に持ち出せる夢の証拠

涙だけが現実に持ち出せる夢の証拠

 

 朝、とても悲しい夢をみた、という感覚だけが残っている今。風が強まったり弱まったりしながらも、その間に雨も降ったり止んだりしている。

 目が覚める直前、夢の中で号泣していると自覚しつつも泣くことをやめられず、自分の嗚咽が耳に届いてからだんだんと夢から遠ざかってゆき、それでもなお悲しい気持ちとその映像は瞼の裏で見えていて、どうにか目を開けて薄暗い天井を捉えてからやっと、自分の顔が泣き顔で歪ん

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後部座席にしかわからない跳ね方なんです

後部座席にしかわからない跳ね方なんです

 朝、何時に目が覚めて、どういう生活をしたのかが朧で、ずっと読んでいたこと以外の記憶がふわふわしてしまったほど、夜にあった(つい30分前まで)出来事が衝撃的だったので、今、けっこう、おぼつかない。とはいえ、物理的なものではなくて、とある人と人とのやりとりを聞いたり参加して発言したりだったのだけど、こうもまあ、身近に、全く想像もつかないような思いを抱いている人がいるのかと思うと苦しくて苦しくて、何事

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