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航空自衛隊と「マクロスΔ」について書いてみた

✔マクロスΔという作品と感想

 突然理性を失って狂暴化し、破壊の限りをつくしてしまう症状“ヴァール”シンドロームが蔓延している銀河系が舞台です。その症状を沈静化する「歌声」を持つ少女たちによる“戦術音楽ユニット「ワルキューレ」”と、ワルキューレと共同作戦を遂行する“バルキリー部隊”というのが存在します。

 バルキリーと言えば、もう、マクロスシリーズではお馴染みの戦闘機ですよね。戦闘機→ロボット型になるまでは理解できるのですが、途中、戦闘機に足だけ生えるという不思議な形態になるんですよね…なぞ…。

  こうやって取り上げると、みみのすけはこの作品が好きだと思われるかもしれませんが、実はあんまり好きじゃありません(笑)(マクロスファン様には心よりお詫びいたします…)

 マクロスはフロンティアはまだ話は面白かったと思うのですが、なんせランカ・リーが嫌いすぎて視るのに非常に忍耐力を要しました…。同様に、Δも話自体がそんなに面白くないとは思わないのですが、ランカタイプのフレイにイライラしてしまってどうにも辛いです(笑)

 音楽で戦うというのは、まぁ面白い発想だと思うのですが、あんなトップアイドルと戦闘機パイロットに、他惑星へ危険な潜入捜査をさせる意味が分かりませんし、アイドルユニットにするする必要性も感じないです…美雲だけでいいんじゃないかと思うんですよね…。

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✔エンドクレジットで感じること

 みみのすけは、海上自衛隊知識と比べると、そんなに航空自衛隊や空軍には明るくないのですがそれでも、がんばって書いてみようと思います。間違っていることがあったら、遠慮なく訂正いただけるとうれしいです。

 ガンダムSEEDと違い、ちゃんとエンドクレジットに「監修 航空自衛隊」と入っており、しかも「百里基地」と基地名まで入っていました。この違いは、やっぱり東日本大震災で日本人の自衛隊に対する好感度の違いが大きく反映していると思われます。

 東日本大震災以前と以降では、自衛隊に対する国民感情は天と地ほども違います。以前は税金の無駄遣いだとか違憲の存在だとか言われていましたが、以後は、実に国民の98%の人は自衛隊に好意的となりました。

 そういう背景もあって、ガンダムSEEDでは何も書かれておらず、マクロスでは書かれるようになったと思われます。ちなみに、マクロスフロンティアは確認していなかったので、書かれていたかいなかったか覚えていません…。

 あと、これは推測ですが、監督等制作サイドに自衛隊好きの方や自衛隊をリスペクトしてくれている方がいらっしゃると、よりクレジットが細かく正確になっていく傾向があるかなと思います。

 たとえば、けっこうがっつり協力してもらっている内容なのに、エンドクレジットには「防衛省」とだけさらっと書いてあることが多いのですが、「シン・ゴジラ」のように陸海空の幕僚幹部、広報部、地方総監部、部隊名、艦艇名、はては「班」にいたるまで、お世話になったと思しきあらゆる所の名前を連ねてくれている作品もあります。これくらい書いてあると、監督や制作サイドの自衛隊への感謝と尊敬の念が感じられるので、うれしくなります。

✔どの辺が航空自衛隊監修?

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 では、どの辺を航空自衛隊が監修しているのか、なんですが、一番分かりやすいのはデルタ小隊の編隊飛行ですよね。特に、ワルキューレがLIVEやってるところは、ほぼほぼ「ブルーインパルス」です。…1機少ないですけど。

 あの画を描くために、製作スタッフはブルーインパルスを飛ばしてもらったんだろうなぁと思うんですけど…ここで疑問が1つ。ブルーインパルスは松島基地所属なので、なんで協力が百里基地なのかな?と。ちなみに百里基地と言えば昨年惜しまれて引退したF-4戦闘機、通称ファントムが所属していました。

 それで調べてみたら、訓練しに百里基地まで来ることがあるみたいですね。松島から百里までと言っても、戦闘機ならすぐですしね。サクッときて、訓練してサクッと帰れるので、この辺の時間感覚が陸や海と違う航空自衛隊。

 あと個人的に感じた部分なんですけども、デルタ小隊とウィンダミアとの空戦見ていて思ったのは、おそらく、おそらくですけど…「アグレッサー」との訓練を参考にしたのかなぁ?と思いました。

 「アグレッサー」とは航空自衛隊が誇る最精鋭の戦闘機パイロットたちで構成されるすんごい部隊です。一般的には「ブルーインパルス」が最精鋭と思われがちですけど違います。

 ブルーももちろんすごいのですが、さらにすごいのはアグレッサーです。正式名称は「飛行教導群」と言い、戦闘機はF-15DJです。仮想敵国をイメージした敵機を演じて、戦闘機の訓練を行う部隊です。ちなみに、小松基地所属です。

アグレス

 みみは、アグレスが飛んでるとこはみたことないですので、予想なんですけど、ああいう本気のドッグファイトを描くのに、なんかしらの形で参考にした可能性はなくはないと思います。あくまでそう勝手に感じただけなので、違ってたらごめんなさい。

✔航空自衛隊はマクロス大好き?

 自衛隊が、映画やアニメに協力や監修を頼まれたら快く引き受けるのは、広報の一環ですね。その一環で、自衛隊はたまにアニメとコラボしますが、特に航空自衛隊はマクロスが大好きなようで、毎年秋に行われる、武道館での「自衛隊音楽祭」では、マクロスシリーズの音楽がよく演奏されているようです。自衛隊音楽祭りの動画はコチラ(weloveleader様の動画をリンクさせていただきました)

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■行進曲「空の精鋭」/ファンファーレバージョン(航空自衛隊の行進曲)■マクロスF 「ライオン」■超時空要塞マクロス「愛・おぼえていますか」の順番で演奏されています。

 さらにさらに!こんなコラボもありました。『マクロス』の「VF-1S バルキリー」と、航空自衛隊の戦闘機「F-2」が、ポスター上でのコラボを実現していたようです。

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  この時空と次元を超えた、3次元と2次元のコラボは、航空自衛隊の啓発を目的に「その先の未来へ」というキャッチコピーもあり、まさにプルスウルトラ!な企画です。

 ちなみにこのポスターは「VF-1S バルキリー(ロイ・フォッカー機)」と「F-2」のバージョンと、「F-15イーグル」と「VF-1Sバルキリー」ファイター形態が編隊飛行するバージョンの2種類があります。

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 しかも、これらのA4サイズは、どこかのコミケで配られたらしいです(笑)自衛隊の広報活動は、航空自衛隊に限らず、アニヲタ向けになされる事が多いので、正しい戦略だと思います。

 実際、アニメを好きな人の中には、自衛隊やミリタリー物も好きな方や興味がある方も少なくないので、目の付け所は良いと思います。まぁ、だからなのか、アニメ好きな自衛官も多いようです。

 こういう感じで、今後も、自衛隊が監修したアニメについての記事を書いていく予定です。ガンダムのTHE ORIGINシリーズや、宇宙戦艦ヤマトなども取り上げる予定ですので、お待ちくださいませ。

 

 

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