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ノンスタンダードな女達〜40代からの女性の生き方

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40代からの女性の生き方をテーマに、ノンスタンダード(規格外)に自分らしく生きた女性たちを紹介していきます。 週一回くらいのペースで投稿したいなぁ、と思っています。
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記事一覧

弘田三枝子〜伝説のニューポート・ジャズ・フェスティバル。

弘田三枝子〜伝説のニューポート・ジャズ・フェスティバル。

ちょうど1ヶ月ほど前のこと。

仕事で間借りしているヘアサロンで、オーナーがセレクトした、ビッグバンドのジャズが店内に流れる中、ジャズ好きのお客様と、オーナーと3人で「やっぱり、ビッグバンドは良いねー」という会話をして、盛り上がっていた。

すると、お客様が「日本にもね、弘田三枝子という凄いジャズシンガーがいるのよ」と教えてくれた。

「フランクシナトラが、トリをつとめたジャズフェスティバルで、別

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鈴木真砂女著 『銀座に生きる』

鈴木真砂女著 『銀座に生きる』

今生のいまが倖せ衣被

「無味乾燥に一生を終わるよりも、恋の一つもしたほうがいいんじゃない。」NHKで放映された「あの人に会いたい」という番組に、鈴木真砂女が出演した時の映像を観た。

なんとまぁ、お可愛らしい方なんだろう。

詳細な放送時期などは分からないが、出演当時はおそらく、既に90歳を超えていただろう。

樹木希林の『一切なりゆき』の中に

女が徳のある、いいシワのある顔相になるためには、

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樹木希林のことば「一切なりゆき」

樹木希林のことば「一切なりゆき」

年齢を重ねる度に、重いテーマの小説や映画が苦手になってくる。
とにかくもう、ひたすら楽しくて美しいものを観ていたいと思う。

悲しいかな。現実でさんざん辛酸を舐めていると、結果こうなる(苦笑)

家のプロジェクターで、ジュディーガーランドの『オズの魔法使い』を観て、夜中に一人でテンションが上がっていたりする。誰かが見ていたら
それはそれで怖い光景だろうな。

それなのに、昨年Amazon prim

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樋口一葉「たけくらべ」

樋口一葉「たけくらべ」

岩崎ちひろが描く
憂いを帯びた少女の横顔。
綺麗で、もの悲しい。
ストーリーが分からなくても
子供ながらに切ない気持ちになった。

「たけくらべ」主人公の美登利は
大国屋の遊女である姉と共に遊郭に暮らす
天真爛漫で勝気で姉御肌な、14歳の美少女。
姉に貰った小遣いで、仲間たちに大判振る舞いをしている。
物静かな龍華寺の息子真如とは
互いに気になりながらも、いつもすれ違う存在。

千束神社の夏祭りの

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岡本太郎の母〜かの子繚乱

岡本太郎の母〜かの子繚乱

常軌を逸した圧倒的な情念が
強力な崇拝者を引き寄せる。

タイラント(暴君)として支配する者に
被支配者の情念が、渦を巻きながら絡みつき
支配しているのか、されているのか分からない
やがて渾然一体となった巨大な塊になる。

岡本かの子の晩年の作品群は
そうして完成された。

岡本太郎に、深く深く影響を与えた母。

でも、はぁ、困ったなぁ…
というのが正直な感想である。
どうやっても共感が持てないの

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池田晶子「41歳からの哲学」

池田晶子「41歳からの哲学」

池田晶子(1960~2007) 哲学者、文筆家。

著書「14歳からの哲学」「考える日々」
「帰ってきたソクラテス」等。

以前「14歳からの哲学」
という本が話題になった。考えること。

私とは何か、何かと考えているこれはまた何か。ひたすらに考え続け
やがて宇宙空間にまで身をはせる著者。

”池田晶子をやっているこの感じ“

46歳という若さでこの世を去った
筆者の最期の言葉。

"さて死んだの

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白洲正子著「ほんもの」

白洲正子著「ほんもの」

私が白洲正子という人を知ったのは
いつ頃だっただろう。

おそらく10年以上前のことだと思うが
元々、明治、大正、昭和初期に活躍した
女性に興味があり、いろいろと乱読して
いるうちにたまたま知ったのだろう。

「白洲正子」という名の文字と音の美しさ
青山次郎につけられたあだ名「韋駄天お正」
という、疾風のごとく駆け抜ける神々しい
イメージに強く惹かれた。

薩摩隼人の血を受け継ぐ
はっきりとした顔

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宇野千代著「行動することが生きることである」

宇野千代著「行動することが生きることである」

コロナ、コロナ、コロナ・・・。同調圧力とイライラ感。政府や会社への不平不満、批難や攻撃でただただ時間を浪費する人たちが、私の周りにあふれかえっている。

そのような外の空気を今日一日、遮断してみます。基本的に不要不急のメールはしない、もちろんリモート飲み会も全く意味が分からない。

部屋をきれいに掃除して新鮮な空気を取り入れ、一人きりになってまっさらな意識で考える。誰のために何をしたいのか、自分の

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