今さらふり返ってみる、鳥取の○○ 〜2021年 鳥取旅②
『“Wの聖地” ふり返り』のつづき
1年以上も前に乗車した鳥取の観光列車の様子を、当時の記憶を呼び戻しながら、ご紹介します。
といっても、それほど長時間乗っていないので、やや消化不良でもあり、次回につながる余韻(?)でもあり・・・
❚ 古事記にちなんだ列車名
鳥取の2日目は完全フリーでしたので、朝から観光列車「天地」で倉吉まで足を延ばしました。山陰本線の鳥取~出雲市間を1日1往復するこのレアな列車の名は、なんと古事記の書き出しに由来してたんですね(由来がそうだったとは露知らず💦)。
タイトル写真のとおり、車体の大半を占める紺碧色は山陰の美しい空と海を、車体下部の銀色は山陰の美しい山並み、そしてたたら製鉄にちなんだ日本刀の刃文を表現しているとか。
塗装とかで改造はしてますが、フォルムはいかにも昭和臭いキロ47系気動(ディーゼル)車の2両編成です。臭いといえば、何十年ぶりにディーゼル車の排気を1日中嗅ぎ続けていると、さすがにしんどかったです。😢
天地は、2017年6月に運行開始した「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」よりも「手頃に・身近に」感じながら、山陰を満喫できる列車として、2018年7月に運行をスタート。全席グリーン席ですが、私は1駅(倉吉駅まで40分ちょっと)しか乗らなかったので、手の届く料金でした!
1日1往復ながら、今回たまたま鳥取駅を発つ時間に運行してたんで、ほんとラッキーだったなー!🎉
❚ 内装のこだわりが随所に
外見の古さはいたし方ないですが、内装はなかなか豪華です。因州和紙の天井照明(ずっと下の写真を参照)や、石州瓦のタイルがはめ込まれたテーブル、隠岐の黒松や智頭杉を使った壁面の内装など、鳥取県と島根県の工芸品がふんだんに使われていました!
ご覧のとおり、車内のあちこちが美術館のような佇まいなので、私はもちろん周りの乗客たちも、乗車するやいなや思わずカメラを片手に、徘徊する撮影会状態!
全席指定だってコト、完全に忘れちゃってました。😖
座席のデザインやプレートなどにちょっとした工夫があったり、隈なく観察するとなかなか面白いものです。ただ、車両の古さゆえにデザインの限界も見えましたが…
❚ 思わず「クスっ」や「解けない謎」も
くまなく車内を観察すると、いくつか面白いデザインとか解けない「?」に遭遇します!
天地は全席指定なので、窓の上に座席番号が書かれた金属プレートがあります。そのデザインが、海側は扇形の波模様を重ねた形に、山側は正三角形をたくさん積み上げた形になっています。
さらに、車両番号を示すプレートは、数字の上にはウサギ、下にはサメがさりげなくあしらわれています。これはみなさんご存じの「因幡の白 兎」に登場するウサギとワニ(サメ)のことです。見つけたとき、思わずほっこりしました。
では下の写真、山側と海側で何かが微妙に違うんですが、みなさん気づかれました?
(スクロールすればすぐわかっちゃいますね💦)
山側の座席(写真右)の背もたれにあるグリップは、中に手が入る「環状」なのですが、海側(写真左)は「コブ型」になっています。なぜわざわざ変えてあるのか、よくわかりません。どなたかご存じでしたら、ぜひ教えてくださ〜い!
❚ あえて申し上げれば・・・
こういう細かなデザインの工夫は見ていて楽しいのですが、1つ残念だったのは窓のカタチでした。古い車両の改造なので仕方がないと思いますが、窓枠が上下2段に分かれていて(改造前のままだと思う)、ちょうど窓枠が合わさる金属部分に私の目線が重なってしまいます。
なので、少し屈むか背伸びしないと景色が見づらいのです(もしかして、私の座高の問題か?💦)。
この点に関しては、べるもんたのようなドカーンと額縁のように大きい窓がいいなぁ。
あと、1日1往復の朝便にしては、食べ物のラインナップが少ないことです。事前予約で弁当や酒の肴セットもありますが、2000円を超える弁当を朝から食べるのはチョット躊躇しますし、寒い車内で暖を取ろうにもコーヒーくらいで、軽食系のものは見当たりませんでした(チェック不足でしたらゴメンなさい🙇♂)。
内装はともかく、当日でも気軽に食べれるもの(できれば「どらやき」以外で!)とか、寒い季節はホットドリンク(ノンアルコールを含めて)を取り揃えてくれれば、確実に満足度はアップしそうです(同時にコストもアップするよね…)。
1駅で降りる客が少ないからかもしれませんが、乗車料金に含めてもらって「おにぎりと熱いお茶」みたいな軽食とか、売店での購入の呼び水になる「オマケ」がほしかったです。
車内が素敵だったので、つい辛口コメントを並べてしまいました。とはいえ、また乗車する機会があれば、もう少し先まで行きたいと思います!