最近の記事

#28 変わることはいいこと(か)

特技というか。 再現能力が高いという性質のおかげで 幼い頃からわりと何でも出来たし 自分が興味を持って取り組むことに関しては ことさら良く出来きたので 「あるくさんは何でも出来るから」 で、大抵の事を片付けられてきた。 そんな私も、とにかく苦手な事があった。 それは「変化」の状況真っ只中にいること。 いやいや、転職3回もしといてどの口が言ってんだよ と、最近総ツッコミされたことは記憶に新しいが 私の中で転職そのものは 「変化」の先の「昇華」の感覚。 もう別のものなのだ。

    • #27 そういえば伯母。

      週末。 意を決して弟夫婦の自宅を訪問することにした。 彼らは転勤の為、最近になってお隣横浜に引っ越してきた。 「意を決して」の理由。 それは、私の子供嫌い疑惑を確定させてしまうのではないかという 自分の中で決着させたくなかった事実と 向き合うことになるかもしれなかったからだ。 彼らには来春から幼稚園に通う予定の長男と 今年の夏に生まれたばかりの次男がいるが 長男に会うのは3年ぶり、次男に至っては初見。 各種お祝いは郵送で。 お年玉は銀行振込みで。 ドライの極みに伯母としてどう

      • #26 生きる理由を探しながら

        全く意味のわからない言葉が飛び交う会議に参加し なんだか分からないが出張までして 異業種への転職2ヵ月目を生きている。 退職した会社は平均年齢が若く、しかも9年も居たので 自他共にすっかりご隠居感があったが 新しい会社では私なんてまだまだ小娘な年齢だし 久しぶりに肩書きのない名刺を持つことも気持ちが良い。 まるですっかり生まれ変わったような気分。 もっとヘコみそうでびびっていたが 逆に伸び伸びと生きている自分の姿を目の当たりにし 改めてなんて強いやつなんだ・・・と思う。

        • #25 極端さんの断捨離モード

          9年間勤めた会社を退職した6日後 私は新しい会社に出社した。 それから今日で1ヶ月。必死で生きていると毎日が早い。 私はいろんなものを大切にする人だと自負しているが 不要と思った途端片っ端から整理整頓してしまう節があり それは物でも人間関係でも同じなのだ。 実のところ退職前から、彼とうまく行っていない感じがしていた。 この違和感、初めてのことではないのだけれど 今回はタイミングが良くなかった。 何せ私は9年勤めた会社を辞めることを機に クローゼットの中身から、LINEの友達

        #28 変わることはいいこと(か)

          #24 別れ際の美学

          いよいよ明日で9年間勤めた会社とお別れ。 全然実感はないが ここ数週間着々と退職に向けての準備が進んでいた。 出勤日が少なくなるにつれ 今日で会えるのが最後、なんて人も当然出てくるが そういう時に、人としての在り方が出るなと感じてる。 たとえば、私の上司。 異動前から知っていてサシ飲みできるくらいの仲だけど わたしが退職する理由はほぼこの方といってよいほど 上司としては尊敬出来ず、口だけで行動しない人なんだが 案の定の最終日だった。 私が上司なら、9年間勤務してきた従業員が

          #24 別れ際の美学

          #23 思春期より多感

          あっけなく、本当にあっけなく 40歳になってしまった。 それが、どうだろう。 結構、いい。 未婚独身。40歳か・・・・。 さすがに脅威に感じ、どうにかしてどうにかして その日を迎えない方法はないものかと思っていたのに びっくりするくらいあっけなくその日を迎えた。 それでいて、いざ乗り込んでみたら異常に穏やかなので 当の本人の拍子抜け具合といったら、もう。 むしろ、こんな気持ちになれるなら 5年くらい前からずっと40歳がよかった。 それくらい、35過ぎたくらいから、なんかキツ

          #23 思春期より多感

          #22 あるく、その名のままにあるく

          なんと、1ヶ月近くもご無沙汰している。 毎日更新をうたって始めたくせに、、とお恥ずかしい反面 実はわたしの人生が大きな節目を迎えている。 この度9年間働いた会社を退職し 10月から新しい会社で新しい仕事を始めることになった。 こんなご時世。急に職を失うこともあり得る世の中で 有難いことにご縁をいただき 思ってもいないキャリアアップが実現した。 ほんと、生きてると何が起こるかわからない。 わたしの「ロバの耳ノート」3月16日のページに こんなことを書いていた。 Do y

          #22 あるく、その名のままにあるく

          #21 忘れない為のしるしを刻んだんだ

          30歳後半になったわたしは どうしてもしたいことがあった。 それは どちらかの踵に、ちいさなクロスのタトゥーを入れたい 親友達に話すと、ひとりは大賛成、ひとりはうーん。 結局何かをふたりで話し合ったみたいで 「生涯でそのひとつに限り、許す」 というお達しが届いた。 ふむ・・・・。 これはわたしの『やたらハマりやすい』性質を理解したうえでのことでしょう。 おとなしく従うことに決める。 そもそも、なぜタトゥーを? 親友達もその理由を真面目に知りたがった。 わたしが軽い気

          #21 忘れない為のしるしを刻んだんだ

          #20 不良クリスチャン、愛を語る

          なぜそのタイミングだったのかはわからないけれど あとでも先でもなく、そのタイミングだった。 と、思うようなことってないだろうか。 わたしは、ある。 例えば・・・ わたしはクリスチャンなのだけれど 洗礼を受けたタイミングなんかはまさにそれだ。 カトリックの女子校・女子大を出ているが クリスチャンではなかった。 弟も保育園からカトリックの学校だったので 自分のと弟のとを含めると、もう何回 イエスさまが飼い葉桶で生まれる劇を観たかわからない。 羊飼役が激的にかわいかった弟も

          #20 不良クリスチャン、愛を語る

          #19 夏の空と石焼き芋

          ついに梅雨も明け クーラーを付け閉め切った部屋に聞こえてきたのは 石焼き芋のトラックからのあの歌だった。 にわかに信じ難く、少し耳を澄ませる。 おぉ…、間違いない。 石焼き芋を売る車が近くに来ている この辺りにも来るんだ・・・ しかも夏なのに。 飲んだ帰りの真冬の赤坂で あまりの寒さと酔った勢いで トラックで売ってた焼き芋を買って カイロがわりに コートの中で抱き抱えて帰ってきたのが わたしの最後の焼き芋だった あのおじさんは元気なのだろうか とか思い出しつつ マスクと

          #19 夏の空と石焼き芋

          #18 自然な生き物でいいんじゃないか

          小説の中に登場する食べ物だったり、お酒だったり お店だったり、本だったり。 その小説に熱中していればいる程 自分も同じものを体験したくなる。 例えば数年前のことだけれど 佐藤正午さんの「鳩の撃退法(上/下)」で 主人公・津田がいつも持ち歩いているピーターパンの本。 これは実在していて ”石井桃子訳 「ピーター・パンとウエンディ」” がそれだ。 手に入れた時なんかは、 「この本をドーナツショップで読むんだ」 と、何かがグイグイ自分を動かしていた。 辻仁成さんの「オキーフの恋

          #18 自然な生き物でいいんじゃないか

          #17 必然を生きる日々

          「必然って信じる人ですか?」 先日、唐突にこう聞かれた。 転職するかもしれない企業での社長面接でのことだった。 わたしは必然や縁なんかに 物凄いシンパシーを感じて生きてきた人間なので すぐにでも大きく頷こうとしたが いやまて、今面接だった。しかも社長面接。 そう思い出して、でも頷きを止めることも間に合わず なんだかすごく溜めたような頷きになってしまった。 そして、 「・・・そうですね・・・・、信じてます」 と絞り出した。 社長がどう感じたのかはわからないが、同席していた

          #17 必然を生きる日々

          #16 生きるためのノート

          下校して、母から頼まれていた用事を全部済ませた後 バルコニーに座って、忙しい夕方を生きる人たちを眺めるのが好きだった。 わたしがワルだったら、そういう時一服でもしたのだろうけど お真面目なわたしはタバコではなく、ペンを持った。 モレスキンは5冊目、それより前は7冊程。 自分のためのノートは気付けばそのような数になっている。 ”ロバの耳ノート” わたしはそう呼んでいるのて、親友たちも周知のものだ。 それはもう残っていないけれど 初めて自分の考えをノートに書き出したのは 中学

          #16 生きるためのノート

          #15 しあわせの果実

          7月も終わろうとするのに 梅雨が明けない。 肌寒い日が続くので、季節が夏であることをすっかり忘れていたら 立ち寄ったスーパーでようやくハッとした。 桃だ。 もう20年前になろうとしているが 大学生だったわたしは、贅沢とは程遠い 慎ましやかな下宿生活を京都で送っていた。 授業と部活とアルバイトで目まぐるしく過ぎていく毎日の中で 慎ましいながらも豊かな生活をすることこそが美しいんだ! なんて、思い始めて止まらなかった。 季節の果物の皮を剥いて食べる。 当時のわたしにとって

          #15 しあわせの果実

          #14 水側のひと

          グラスにね、半分くらいに水が入ってるんだよ。 「あとこれだけしか残ってない」 と思うか 「まだこんなにも残っている」 と思うか どう? あるく、全てはものの見かたなんだよ。 あるくに「まだこんなにも残ってる」その見かたが加われば きっともっと毎日は豊かになる。 何年か前、大切な友人がそう教えてくれた。 わたしはずっと幼い頃から前者の見かたをしてきたと思う。 それは決してマイナスではなくて、だからこそ 次は◯◯しなくちゃ!の思考になり、随分と仕事にも活かされた。 で

          #14 水側のひと

          #13 愛してやまないお菓子たち

          甘党でも何でもないわたしが、目がないお菓子がこの世に3つある。 【ポワラーヌ:ピュニシオン(フランス・パリ) 】​ 焼き色が様々な手仕事感が、素朴な甘さと相まって 勝手に焼き上げているシーンを想像してしまう。うっとり。 小麦粉と卵とお砂糖だけを感じさせてくれる優しさ。 一昨年パリに行く機会があり、大興奮で3袋購入。 ただ袋にいれただけ、乾燥剤なんてもちろん入ってない。(そこも好き) ホテルに帰るなり、湿気させず持ち帰る方法を ずっと検索していたのも思い出。 日本にお店はな

          #13 愛してやまないお菓子たち