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#28 変わることはいいこと(か)

特技というか。
再現能力が高いという性質のおかげで
幼い頃からわりと何でも出来たし
自分が興味を持って取り組むことに関しては
ことさら良く出来きたので
「あるくさんは何でも出来るから」
で、大抵の事を片付けられてきた。
そんな私も、とにかく苦手な事があった。
それは「変化」の状況真っ只中にいること。

いやいや、転職3回もしといてどの口が言ってんだよ
と、最近総ツッコミされたことは記憶に新しいが
私の中で転職そのものは
「変化」の先の「昇華」の感覚。
もう別のものなのだ。

私の言う変化は、なんだこう・・・
もっと生殺し感がある期間を指す。
緩やかだけど、確実に以前と違ってきていると
思いっきり気がつく瞬間と、そこからの期間。
気がついた瞬間からずっと付き纏う影のような存在。
「変化」という言葉で表すのは違うかもだけど
私にとってそれはポジティヴな感情が伴っていなくて
どこかネガティヴが伴う。
逆に「昇華」はそれを乗り越えた先にもらえる
ギフトのような感覚がある。
昇華の感情からぽいっと渡されることは決してない。
必ず変化のトンネルをくぐり抜けることが必須科目。

それでいうと
転職に至るまでの数年間の私と周囲は「変化」で
転職そのものは「昇華」だ。
抜けちゃえば、あとはギフト。
真っ暗で何も掴めなかった事が嘘のように
なんだってキラキラして見える。
私の世界では、そのように出来ている。

なんでもこなすくせに、変化という状況だけは
どうも苦手で、いつも苦しむ。
その先に待っている昇華まで見渡せる広く高い視野を
いつだって持っていれば、目の前の変化に
苦しむことはないのだろうけれど
そういう時は、大抵信じ難い程の視野の低さ・狭さで生きている。

最近も、変化と感じる感情がふつふつしていて
苦しいなぁと思う瞬間がやってくる。
ずっとじゃない、ふとした瞬間にばったり出会う。
その瞬間に「おーし、来たか!」と
口角を上げて構えられるほど
私はポジティヴさんではない。

対象が人であろうと、事であろうと。
そこに気持ちがある限り
変化は必ずついてくるのだと
私はまだ分かろうとしていないのかもしれない。
どこかで「変わることのない」尊い想いがあるのだと
信じたいのかもしれない。

ここ数日、そんな自分の考えにノックしてくれる出来事があった。

確かに変わらない想いは尊いと思う。
でも、それはたった1ミリだって変わらない、を指すのではなく
「想い」があり続ける、ということ自体が
そもそも尊いのだよ。と
そう、気付かせようとしてくれているように思う。

状態や形や、分からない・・もっと何かが変わっても、
それを想う気持ちが存在しているのであれば
それは私が今まで感じて来た「変化」といい表すのとは
なんか違うような気がしている。
そしてこの先にあるのは、昇華じゃなくて
受容れるという深くてあったかいふかふかの場所。
これは偉大だ。昇華とはまた違う深さ。

私も本質的なことと出会えるお年頃になってきたのだろうか。
変化の先の昇華も、昇華せず受け容れるということも。
まだまだお勉強が足りないよ、と言われている気がして
果てしないなぁ・・・と思いながら
私の3連休は穏やかに明けていこうとしている。


いつか一冊の本に・・・ どうかお力添えくださいませ。