【特別支援教育は全人類に有効】by平熱さん

今回はこちらについて感じた事を。

私は認可園で14年ほど保育士をしていました。

これまで受け持ったクラスの中には療育機関への接続が必要な子も多く、療育施設の方のお話を聞いたりしながら保育に取り入れられるものはないか考えながら進めていました。

その中で感じた事は、「療育が必要な子への支援」は健常児とされる子どもたちにとってもプラスになるものが多くあるのではないか?という事です。

例えば、支援を要するお子さんに絵カードを使って伝える事ってありますよね。

あれってみんなにとってわかりやすくないですか?

もちろん言葉だけで伝わる子、スッと理解できる子もいます。

でもいまいちピンと来ていない子やイメージが持てない子だっています。

その子の理解する能力が足りないから仕方ないのか?と言われたら絶対にそうではないですよね。

こちらが伝えた気になっただけで、伝わっていなければ意味がないわけで。

言葉だけでダラダラと伝えるよりも、視覚から入る情報がプラスされていたほうがよりわかりやすいと思いませんか?

「そんなやり方をずっとしていたら小学校に行ってから困るよ」

なんて指摘を受けた事があります。

果たして本当にそうでしょうか?

自分の身の回りを見てみると、視覚から伝えてくれるものって意外と多くあるものです。

例えば近所のドラッグストアやコンビニには、誰がいつ来てもわかるように、テープなどの目印を貼ってレジの並び方が床に記されています。

これは障害のある方に向けた支援ではないですよね。みんなに共通して「誰にとってもわかりやすく」なされたものです。

大人であってもやはり目から入る指示はわかりやすい。

であれば、保育園や幼稚園、小学校など社会に出たての子どもたちにとっても「わかりやすさ」はとても大切ですよね。

ついつい「さっき言ったでしょ」「お話聞いていないからだよ」なんて言葉を口にしてしまう先生や親、いると思います。 

言葉でのキャッチボールができる相手だと尚の事。

でもいかにわかりやすく伝えるか、そのヒントが療育での支援に宝箱のように詰まっていたりするのです。

タイトルにもある【特別支援は全人類に有効】という平熱さんの言葉は、私が驀然と感じていた事が言語化されたような感覚でとても腑に落ちるというか気持ちがスッキリしました。

今回は「言葉で伝えるだけでなく視覚情報も取り入れる」 という一例を挙げてお話をしましたが、もちろん特別支援、療育での支援は絵カードだけでは絵カードはありません。

保育に行き詰った時や人との関わり等で難しさを感じたときには、特別支援・療育での支援について少し触れてみると解決策が見いだせる事もあると思います。

「誰が見てもわかりやすく」

「どう伝えたら伝わりやすいか」

これは相手が健常児であっても発達に課題がある子であっても、大人でも子どもでもとても必要な事。

保育や教育以外でも、他者と関わる上で肝に銘じておきたい所だなと感じます。

余談ですが、退職してからタイミーで様々な園でお仕事をさせていただきました。

やはりその中で、「またここで働きたい」と思う園は「指示がわかりやすく明確である事」や掃除などの雑務が「写真やイラストともにわかりやすくマニュアル化されている事」など、単発で来る保育者が動きやすいように徹底されている園です。

「わかりやすさ」は地味に最優先事項で大事な事だと改めて感じました。

そうする事で忙しい保育中に何度も質問するなど無駄なラリーが大幅にカットできWIN WINなわけです。

大人同士のやりとりであっても特別支援で行っている方法が大いに活用されています。

障害を抱えるお子さんがより穏やかに過ごせるために、また大人たちにとっても円滑な仕事を行う上で生かす事が出来る特別支援について、これからより知識を深め実践していきたいと思うこの頃です。

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