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『実は僕、統合失調症なんです!』障がい者がリハビリする作業療法って何?

こんにちは、あまたつです
今回も『実は僕、統合失調症なんです!』シリーズやっていきます。今回は作業療法についてです。作業療法って何?と思う方がほとんどではないでしょうか。

なぜ作業療法について語るかというと、統合失調症は幻覚や誇大妄想だけではなく集中力や記憶力など脳の機能が落ちたりします。作業療法は入院中や退院後、心身をリハビリするために大切なことです。

僕自身、精神科の閉鎖病棟に入院中は作業療法について「やっても意味ないんじゃないか。」と考えていました。しかしいくつか作業療法をやるにつれて作業療法の重要性に気づくことになりました。僕の体験を通じ語っていきます。

まず作業療法って何かというと心身に障がい者のある人に向けたリハビリ活動をいいます。精神障害だけでなく、身体障害、発達障害、老齢期障害など幅広い枠組でやっています。今回は精神障害をピックアップして語ります。

僕が初めて作業療法したのは入院中です。統合失調症は数ヵ月から何年も入院する場合があります。運動せずにいると退院後体力が落ちるので入院中は定期的に運動する作業療法をします。

座りながら太極拳をやったり、座りながら棒を持ち体操する棒体操などをやっていました。

「こんなことしてても意味がない!つまらない!」と思いながらやっていました。

しかし三ヶ月の入院から退院してみて体力の衰えを感じなかったので効果はあったんだなと思います。

統合失調症は脳の機能が落ちると書きましたが、人によって悩むポイントは違います。僕の場合は集中力が落ちていたこと、会話のキャッチボールが下手になったことです。会話が下手になったのは薬の影響かもしれませんが。

悩みを主治医に相談したところ「NEAR(ニアー)に参加したら?」と言われました。NEARって最初なんだと思いました。話を聞くとPCのゲームをやって脳の機能(記憶力や集中力、言語流暢性など)を回復する作業療法でした。

集中力がなくてバスケ観戦が最後まで観れなかったのが悩みでしたし、会話のキャッチボールが下手になったのを治したいと思っていたので参加することにしました。

NEARは週に2日火曜日と土曜日の午後参加しました。1日のプログラムは前半はPCゲームをやり、後半は脳の機能についてお喋りして勉強します。

まずはもぐらたたきのゲームをやります。もぐらたたきのゲームは集中力を鍛えるゲームです。また計算を素早くやるゲームやバラバラの文字の集まりから3文字の言葉を作るゲームをやっていました。

「計算ゲームは疲れるし飽きたな」とつぶやくと作業療法士さんが「じゃあ別のゲームをやりましょうか」と気を使ってくれたので続けることができました。

半年ぐらい経つと作業療法の効果が出たのかバスケの試合を一試合観れるようになりました。また以前は本を読むのがつらかったですが、一日にマンガじゃない本を一日一冊読めるようになりました。

また薬の量が減ったこともありますが、会話をスムーズにできるようにするゲームをやったおかげで会話のキャッチボールがスムーズになりました

「作業療法はやっぱり効果があるんだ!」と再認識しました。その時に作業療法の重要性を感じたのを覚えています。

おしゃべりが楽しくなったのでデイケアでも楽しく過ごせるようになってきました。

作業療法は入院中だけでなく、デイケアなどでも行っています。作業療法の幅は広いです。園芸でも作業療法になりますしマインドフルネス、ヨガなども作業療法になります。実際に園芸を経験すると気持ちが軽くなったり気分が晴れます。

またWRAPという作業療法も参加しました。WRAPは日本語で何というと元気回復行動プランと呼びます。

自分の体調の変調サインを見つけて、体調を立て直す行動を考えていきます。僕の危険なサインは「母が亡くなったらどうしよう」と考える癖です。それを知ってから、その危険サインが出てから心を落ち着かせる音楽を聞くようにしました。

その結果、以前は危険サインが出たらうつ症状になってしまいましたがうつ症状になりづらくなりました。

最初は作業療法を軽く考えていました。しかし今脳の機能が戻って生活送れるようになったのは作業療法のおかげです。作業療法士さんとのコミュニケーションも楽しみでしたし、楽しく作業療法ができました。

統合失調症で同じような体験をした仲間もでき作業療法をやってよかったなと思います。NEARが終わった後も連絡を取り合ってます。

作業療法に興味のある人はぜひやってみてください。また家族が統合失調症で脳の機能の低下で悩んでいたら病院のNEARを薦めてみてください。体調を安定させたければWRAPがお勧めです。

最後に統合失調症になって以前と違って出来なくなることがありました。上手く喋れなくなった時はもうこのまま一生会話が楽しめないんだと絶望していました。

そんな中NEARに参加してだんだん良くなる自分に希望が持てるようになりました。支えてくれた作業療法士にも感謝です。

作業療法を利用しないのが一番ですが、安心感がありました。作業療法が充実している病院に通えて良かったなと思いました。

『実は僕、統合失調症なんです!』は統合失調症に詳しくない人向けにシリーズ化しています。また統合失調症を知ってもらいたい人へのガイドブックを目指して作っています。

「実は僕(私)、統合失調症なんです!」と気楽に告白できるように読んでもらい偏見を減らすために作りました。

シリーズは続けていくのでスキやコメントでの応援よろしくお願いします。





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