①_１４ 「前世の借りを返す〜恩返しの法則」- 二宮尊徳に学ぶ天と人の道-
借りをいつ返すんや？
今やろ！
［今日の名言］
前の世の借りを返すか いま貸すか
いずれ報いはありとしぞ知れ
二宮尊徳
（1787～1856年 農政家、思想家）
二宮尊徳の通称は、二宮金次郎。
そうです、
小学校の校庭にたたずむ、
薪を背負った銅像のあの少年です。
どこか道徳的で、
堅物なイメージがありますが、
実はとんでもなく怪物級の人物なんです。
この人を一言でいうと、
天に通じ、
天の理法をもって、
人や環境を甦らせた哲人なんです。
偉人、哲人多々あれど、
この境地にたどりつき、
それを自由自在に使いこなした人は、
それほど多くはないでしょう。
理論ですばらしい理法を唱える人は数知れませんが、
それをこの地上に実現させるというのは、
これはまさに別次元のことなんです。
尊徳は、
天の道
と
人の道
というふうに、
この世のしくみをうまく説明しています。
天の道とは、
草木が自然に伸び、
おのずと生々発展していく姿であり、
架けた橋が自然と朽ちていく、
放っておくとほこりが積もる、
そういった自然現象そのものです。
そして、
人の道というのは、
作物を育てるには雑草を取り、
架けた橋が朽ちれば修理をし、
積もったほこりは掃除する、
そういった天の道理に合わせ、
人が創意工夫する日々の行為です。
天と折り合いながら、
その環境に順応して生きていく。
それが人の生き方である、
と教えてくれているわけです。
ここで今日の二宮尊徳の名言、
前の世の借りを返すか いま貸すか
いずれ報いはありとしぞ知れ
この意味を推察してみましょう。
ここにも天の道と人の道の法則があります。
この借りとは人への借りではなく、
天への借りです。
人間は生きているだけで借りです。
いろんな命を食物としていただいたり、
天地の恵なしでは存在できない。
しかし、
生かしていただいていることを忘れて、
天の所有物をわがもの顔で使い放題。
いつしかこれが当たり前になってしまう。
天から借りていることを忘れているんです。
こうした自我というマントを羽織っている人間には、
容赦なく北風をもってマントを吹き飛ばしてしまう、
これも天の道です。
けっきょく人は、
いつかは謙虚な真の姿に
戻されるようになっています。
借りをいつ返すんや？
今やろ！
もう早かれ遅かれ、
引っぱがされる自我、
どうせなら自分から素直に自我を返上する。
これが前向きな借金返しです。
今この瞬間も、
天はあなたのことを見守ってくれています。
でも、わがままな自我に対しては容赦がありません。
天と人は、
まるで親子、または師弟、
ときには友のような関係といっていいいでしょう。
借金返しというと義務っぽいですが、
恩返しと言い換えたら納得できます。
天は、
生きるためにいろんなものを与えてくれている。
その天に恩返しをする。
天には直接恩返しできないので、
身近な人に恩返しすることで、
それがそのまま借金返しにもなるんです。
［今日のよみガエル超訳］
借りをいつ返すんや？
今やろ！
わたしたちは天から、
無償でいろいろなものを借りているんです。
＊＊＊
下記の目次内容を順次アップしています。
『大阪弁でツッコミ名言超訳 幸せのヒント ①』
＊ 目 次 ＊
＊＊＊自分らしく生きる＊＊＊
１４ 借りは今返す
＊＊＊自分を大切にする＊＊＊
１５ いいことがいっぱい起きる前兆
１６ おだやかな心がほほえみになる
１７ 暗いのは自分がそっちを向いてるから
１８ 本当に大切なことは言葉にならない
１９ 幸せは当たり前の中にある
２０ 鏡の前でアホな自分を笑ってみる
２１ 困難は心の筋トレ
２２ 自分の邪魔をする人こそが最大の協力者
２３ 生き物はみんな音楽家
２４ 希望をもったまま絶望できない
２５ 心地よくいるだけでハッピーになる
＊＊＊本当の自分と出会う＊＊＊
２６ すべての存在がそのまんまで完璧
２７ 引力は愛の力
２８ 「生まれてきてよかった」で人生は輝く
２９ いい人生だったというために人は生きている
３０ 心のタネが世界を変えていく
３１ 宇宙は平和にできている
３２ どん底が幸福へのスタートライン
３３ いのちをかけてもほしいもの
３４ この瞬間も地球は廻っている
３５ 自分の中にいる万能のもう一人の自分
３６ 自分という存在はこの世に一人だけ
３７ 年を重ねると大木になる
３８ どん底にあるのは希望だけ
３９ 終わった瞬間がはじまり
おわりに
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