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【エッセイ】大嫌いなお父さんを愛そうと思う

お父さんが大嫌いだ。
まず、僕が25歳頃まで一度も雑談を交わしたことない育児放棄をされていた。一切僕に興味がない。なんの会話もした事ない。
それでいて、暴力だけは隠れて僕にふるってきていた。
家族から隠れて、ゲンコツをコメカミに当ててグリグリされるのと、海に行った時に毎回僕を海の中に押さえつけて窒息しそうになった所であげる、の繰り返しをされていた。全部無言で。

そんなお父さんは、もう何十年も鬱病で、いまは無職の鬱病をしている。

僕が25歳頃、お父さんは突然人格が変わり、あからさまにモラハラ男になり、八つ当たりでお爺ちゃんに電話して「死ねよ。寿命もうすぐなんだろ。はやく死ねよ」って暴言吐きまくったり、家でる僕に向かって部屋からCDケースを投げて当てようとしてきたり、こっちから強くいくと「俺は鬱病なんだぞ。鬱病との接し方を本で読め」って言ってきたり、「今から死んでくる」って車でどっか行って翌日普通に帰ってきたり、突然パソコンを10台とかAmazonで注文したりとか、本当めちゃくちゃだった。
いまではおとなしくなっている。

だけど、そんなお父さんを、愛そうと思う。
ここまで僕が育ったのも、僕に興味が無く会話をしてこない事から来る利益としての、やりたいことやっていい放任主義があるからで。
家計は、ずっと鬱病で会社やすみまくって結果クビになってるけど、それでも稼いでくれていたのも事実。
今でもお父さんを見るとムカつくけど、それでもお父さんを愛そうと思う。

かわいそうだから。
こんなかわいそうな人居るのかな。
とってもかわいそうだから、むかつきながら愛してあげるよ。
生まれ変わったら子供と会話してあげなね。
お父さん。
かわいそうなお父さん、愛してるよ。

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