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「あなたを好きになってから」




透明なものを大切にするようになった。

そうあなたはわたしに言った。


時間。気持ち。何気ない出来事。


そんな、目に見えないものを
大切にするようになったと言った。






心臓の鼓動が体に響く。


私の心の中に、何もなかったある場所に、
何かがふっと芽生えた。











初めて一緒にお出かけをしてから、
私たちはその回数を重ねていった。


ある時言われたその言葉に、
憧れや恋かもしれないこの想いの正体がわかった。


愛。


生まれて初めて、愛を知った。


あなたから感じるのは、愛で、
私があなたに思う気持ちは、愛だった。


愛であり、それは愛’だった。


以前私に「愛’」と名付けられたそれは、
急に目の前に現れた。


これが初めて知る愛‘だと
誰かに言われた訳じゃないけれど、
心からそう思った。




信じること、裏切られること、
期待を私が裏切ってしまうこと。

楽しさの中に潜む悲しさやいつかの孤独。

誰かの幸せを願うのが1番だと思いながら
流す涙。


逃げて、ひたすら逃げて、
楽な道を選んでいるつもりが
心はくすんでしまっていた。



あなたは、まっすぐに私を見つめる。

恐れすらも、まっすぐに見つめている。

不思議なほどに、私を見つめる。



その視線は心だった。

信じる気持ち。

まっすぐな気持ち。

強く、優しく、包み込まれるような気持ち。



そこには何もない。

あるのはたくさんの気持ちだけ。

大きな、揺らがぬ気持ちだけ。



私の心は
ゆっくりと、澄んでゆく。






時に降りかかる恐れも、
逃げてはいけないと思った。

それは誰かのためじゃなく、自分のために。

あなたを想う、私のために。




何もない。

透明な、大きなもの。

それは暖かく、優しく、強い。


私は両手で、それを抱きしめている。



最後まで読んでくださり
ありがとうございました。

前の記事とは大きく違う記事になりました。

こんな記事を投稿することになるなんて、
とても驚いています。


色々なことが起こる人生ですが、
流れに身を任せてみるのも
案外幸せへの近道だったりするかもしれません。

焦らずに、ゆっくりと。

読んでくださった
あなたの幸せを、
心から願っています。

愛を込めて。
belle.

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