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散文・詩

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散文・詩など…
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記事一覧

【詩】思い出

【詩】思い出

思い出をつくるために
生きているわけじゃない

振り返ったらそれが
思い出になっていただけ

いつも精一杯生きるだけ
その時は気づかない

だけど振り返った時
泣きたくなるほど楽しかったことに気づく

思い出は後から出来るもの
思い出は後から気づくもの

©2023-2024 alice hanasaki

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【詩】流れていく

【詩】流れていく

電車の窓から流れていく景色を見ていた
木々が流れて来ては消えていく

常に流れていく
時間も景色も

空の雲だって
ゆっくり流れている

気持ちも
何もかも流れている

家に一人でいる時間が長いと
何も流れない

停滞すると心が澱んでいく
流れは必要だ

少しでも外に出よう
外の空気に触れよう

考えが流れ始める
やっと動き出す

流れを止めたらダメだ
どんな時でも

ゆっくりでも
常に流れている

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【詩】恋するあの子は恋愛体質

【詩】恋するあの子は恋愛体質

あの子はすぐに好きな人ができる
彼氏が途切れたことがない
いつも恋してる
別れればどこからともなく
次の彼が現れる

私はといえば
あまり人を好きにならない
…違うな
好きな人はたくさんいる
だけど恋に落ちない

あの子と私
何が違うのだろう
あの子は誰かといるのが好き
私はひとりが好き
それだけの違いか…?

あの子のストライクゾーンは広い
私のは狭い
あの子は友達の延長でつきあえる
私は恋人に

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【詩】自分の心の守り方

【詩】自分の心の守り方

家にいれば安全と思っていた
それでも傷つけられることはある

一歩外に出れば
危険なことだらけ

犬の散歩をしているだけでも
すれ違う人に暴言を吐かれる

自分を守らなきゃ
心の持ちようで鎧を身につけられる

自分の心は自分で守る
たとえ冷たいと言われようとも

©2023-2024 alice hanasaki

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最後までお読みくださり,ありがとうございま

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【詩】価値観の変動期

【詩】価値観の変動期

本気の恋が終わった後
しばらくは一人でいた方がいい

それは価値観の変動期だから
その後の人生の方向を決める
大切な時期

寂しさから誰かと過ごしたりすると
間違った方向へ行ってしまう

©2023-2024 alice hanasaki

※ Yukitaka Sawamatsu さま
画像を使わせていただきました!
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【詩】生きている限り

【詩】生きている限り

仕事中に受けた祖父の訃報
危篤なのかと思ったら過去形だった
指が震える
でも心は冷静だった
どうでもいい仕事だけど
キリのいいところまではやらなければ
そう思ってとりあえず仕上げた

病院に着いた頃にはもう
祖父は霊安室の
大きな冷蔵庫みたいな銀の扉の中にいて
死に顔も見せてもらえないまま
無理やりお線香をあげさせられた
何も言葉が浮かばない
当たり前だ
まだこれは現実的ではない
私は何も見ていな

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【詩】夜にしか見えないもの

【詩】夜にしか見えないもの

朝も昼もいつも眠い
でも夜は目が冴える
夜は私の友達

夜空に浮かぶ月を見ながら考える
人生について
仕事や夢や愛について

なぜだろう
昼は見えないものが夜には見えてくる
手紙もメールもみんな夜に書いた

小説も詩も夜に書いた方がうまくいく
月明かりでしか見えない気持ちが
夜明けまで私を満たしていく

昼の賑わいよりも夜の静寂が好き
太陽よりも月が好き
日差しより月明かりが好き

私は夜にだけ生

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【詩】キミが私を狂わせ始める

【詩】キミが私を狂わせ始める

この続編です👇

恋をしていない私
とても心地よい
いつも自由でいられる
何にも縛られない
苦しい思いもない
悲しく思うこともない

私はひとり身を謳歌していた
なのに見る夢といえば
恋をしている夢ばかり
…なぜ
私はもう恋愛は卒業したはず
恋はもう懲り懲りなのに

実は恋をしたいの?
懐かしく思っているだけだよね
だってもう恋はしたくないから
ちょっと懐かしい思いがあるだけ
だからだよね
きっ

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【詩】湯気は幸せの象徴

【詩】湯気は幸せの象徴

母が両手で包む湯呑みから上がる湯気
隣にある急須からも湯気が上がる
気持ちが温かくなる光景
湯気は幸せの象徴

お鍋の蓋の穴から上がる湯気
露天風呂から上がる湯気
お風呂場の窓をくもらせる
バスタブから上がる湯気

暖かいって幸せ
それだけで幸せな気分になる
空気中に飛び出す湯気のダンス
湯気を見ると母の温もりを思い出す

©2023-2024 alice hanasaki

今日は母の命日。

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【詩】最後の母の日

【詩】最後の母の日

母が生きていた最後の母の日
いつも
「自分のことを優先していいよ」
と言っていた母が
初めて
「今日は出かけないで、そばにいて」
と言った日
それほど母の病状は悪化していたのだと悟った
心細かったのだと知った

亡くなる9日前の母の日
私は1日中母と過ごした
何をするでもなく
ただ一緒にいた
それが最後の母の日になるとも知らず
ただ一緒に過ごした

この日のことがずっと思い出になるなんて
知らずに

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【詩】もう恋はいらない

【詩】もう恋はいらない

恋は充分過ぎるくらいしてきた
片想いも
狂い死にそうなほど激しいものも

だからもう恋は充分
もうしなくてもいいんじゃない
恋なんてもうしたくない

恋の始まりのときめきも
視線が絡まり合う喜びも
彼を想う胸の高鳴りも

もう充分味わい尽くした

深い愛情で包まれる安心感も
愛されていると実感する嬉しさも
想ってくれているとわかる幸せも

もう充分感じてきた

私は恋をしていない自分が好き
平穏な

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【詩】キミの誕生日

【詩】キミの誕生日

キミの誕生日
一緒に祝ってあげられる私じゃなくてごめんね

キミがこの世に生を受けた日
なんて神聖な日

私は誰とも会いたくなくて
一人ここにいる

都会の喧騒を逃れて
一人草原に寝転んで

一人でキミの誕生日を祝っている
この世に生きているキミを感じている

©2023-2024 alice hanasaki

※この作品は創作であり、
私生活とは関係ありません。

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【詩】お湯が沸くまでの時間

【詩】お湯が沸くまでの時間

コーヒーを淹れる間
お湯が沸くまでの時間
キミのことを考える

夕食をつくる間
パスタが茹で上がるまでの時間
キミのことを考える

だけどキミといる時は
ほかのことを考えて
キミとの時間を大切にしていなかった

いつも目の前のことに集中せず
隙間時間だけ
思い出したようにキミのことを考える

目の前のものと向き合うのはいつも怖い
だけどキミのことは心の底で
いつも大切に思っていたんだ

でももう遅

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【詩】幸せなんてつまらない

【詩】幸せなんてつまらない

幸せなんてスリルもないし
平凡な毎日でつまらない
波瀾万丈な毎日の方が
変化があって楽しいに決まってる

そう言い捨てて
私は家を飛び出した
優しい夫を置いて
わくわくする毎日を探して

やっとつかんだ幸せだったのに
あの頃の自分はどうかしてたね
でも後悔はしていない
時が戻っても多分私は同じことをする

あの頃の私はセピア色の桜
ちょっと色褪せた花びらは
風とともに自ら散り行く
桜色の花びらを枝

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