執拗に攻撃してくる人から大切な心身を守るための4つの提案【お局職員・介護職場の人間関係】
こんにちはアルゴです。
今回は介護職場の人間関係について書いてみようと思います。
このテーマについては著書(介護リーダーの『裏』教科書)にて現場職員目線〜管理職目線でかなり書きました。
しかし人間関係というのは永遠のテーマ。働く環境、自分の立場、年齢、経験などが変化していくにつれ、人間関係の悩みの種類も変わっていくものです。
介護施設にいるお年寄りどうしだって、仲の良い人・悪い人がいますよね。
「あの人がいるなら、私はこの施設を出ていきたいよ!」
「食事のとき、あの人と一緒の席にしないでおくれよ!」という感じに…。
80歳、90歳になってもこういう事が起こるのだから、人間はいくつになろうが人間関係のゴタゴタから逃れることはできないのだと思います。
そして全く同じ価値観を持っている人というのはこの世に一人もいないので、どれだけ相性が合うと思っている人にも、何らかの摩擦が起きてくるのです。
介護現場で人間関係のトラブルが起きやすい理由を考える
マンガ<社畜のトリセツ>第3話より
人間関係のトラブルというのは、どれだけ仲の良い友だちや、家族であっても起こるものです。
なので他人どうしが一緒に仕事をする職場においては、問題が起きないということはありえません。
しかし介護の現場で人間関係の問題がなおさら目立ってしまうのはなぜでしょうか?
介護職はよく3K、4Kとか言われますが、介護職の離職の理由としては
『給料が低い』ことや、『きつい、汚い』といったことよりも、圧倒的に人間関係のトラブルが多いです。
<参照リンク>
👉介護ワーカー
私が管理職をしていたときも、部下の異動や退職は人間関係の理由が8〜9割でした。
介護現場で人間関係のトラブルが起きやすい理由として、
『同じ業務を多人数で共有していること』
が大きいと私は考えます。
現場の介護職員にはノルマも担当もないです。(居室担当のミニマムなものはある)
ただそのかわり、お客様Aさんの介護を、B職員もC職員もD職員も行うことになります。
介護だけじゃなく、洗濯、食事準備、など日々のルーティン業務全てです。
しかし、その日出勤する職員が同時に行うことは基本ないでしょう。一人は入浴介助に、一人は記録業務、一人は食器洗い…というような感じで分担されています。
日々、交代交代で、全職員が全ルーティン業務をこなしているのです。
そのような状況では、「あの職員のやり方は私と違う!!!」というすれ違いが起きやすいのは当然です。
このような事を少しでも防ぐためにも、やはりケアプランやマニュアルの活用というのは必要不可欠です。
個々の職員が、自分の経験則や感覚、精神論だけに頼って仕事をしていると、すれ違いはたくさん起こります。
なので、マニュアルがしっかり作られていても、それを活用していなければ意味がありません。あくまで基本に忠実に行うことが大切です。
執拗にあなたを攻撃してくる人の特徴
さて、ここからがこの記事の本題です。
自分がどんなに頑張っていても、どんなに正しい行動をしていても執拗に嫌味や嫌がらせ攻撃をしてくる人っていますよね?
どこの職場にも一人や二人いるでしょう。これに関しては介護現場に限ったことではありません。
『お局職員』と呼ばれる取り巻きを抱える重鎮がその象徴です。お局に対して周りの職員は口出しできず、その人に逆らえば自分が攻撃対象になるという恐れから、誰も反論しません。
『お局職員』は攻撃ターゲットを見つけると、その対象がどれだけ正しいことをしていようが攻撃します。
重箱の隅をつつく…というか、揚げ足をとる…というか、要は『粗探し』しかしません。
攻撃される側、あるいは管理職の立場からすれば、
「そんなふうに人を攻撃して何が面白いのだろう…??」
…と疑問に思うことでしょう。
『お局職員』が弱いものいじめをする理由・・・・それは・・・・??
一言でいうと、
お局本人がその地位を失うことを恐れているからです。
『お局職員』はその名のとおり、その施設に長く在籍して、居心地の良いポジションを確保したわけです。そういうポジションに居座り続けられるということは、すくならずとも、何らかの才はあると認めざるをえません(笑
『お局職員』は周りに対して愚痴や不満を言い続けるも、その施設を辞めるという選択もしません。なぜなら、その地位を降りて、自分が攻撃される側になることも恐れているから行動できないのです。その職員が他へ行って新人として働くという選択はまずしないといってよいでしょう。
なので自分よりも優秀な職員が出てくると、その優秀な自分のポジションを脅かされることになります。だから、お局は相手がどれだけ優秀な新人であっても、
「この施設では私が上なのよ!」
というマウントを常にとらなければやっていけないのです。
このようなお局職員を正すということは100%できないでしょう。お局よりも上の地位にある管理職ですら、その人に口出しできないという状況も見受けられます。
では、このような厄介な職員と同じ現場で働くとき、私達はどう行動していけば良いのか・・・?それを次の見出しから考えてみます。
執拗に攻撃してくる人への対処案
どこにでもいる執拗な攻撃をしてくる人に対して、どのような対処をしたら良いのか?
いくつかの対処法を考えてみます。
私の知識や経験をもとにして考えているので、あくまでヒントにしてください。
① 『野生動物』や『モンスター』だと考える
2ch創始者のひろゆきさんは、
「そういった人は感情と理屈の切り分けができず、幼稚園児のように感情的になる人は『こども』と考えましょう」とおっしゃっていました。
確かにそうとらえられればラクなのですが、私は『こども』と捉えることができなかったので、『野生動物』『モンスター』だと考えるようにしました。
サバンナのライオンが草食動物を見かけたら食べるために攻撃するのと同じです。
ドラゴンクエストなどTVゲームをしていて、町の外を歩いていたら理由もなしにモンスターが攻撃してくるのと同じです。
あなたがどれだけ倫理的な行動をしていても、攻撃をしてくるという人というのはそのレベルなのです。
そんなくだらない人間の攻撃で、自分の心を傷つけるなんてことは避けたいものです。
何よりも自分の心を守ることが大切です。
② ゼッタイに仕事に重きをおかないこと。プライベート優先。
職場の同僚の言動で傷つきやすい人というのは、優しく、仕事もまじめにやっている人が多いです。
それは素晴らしいことですが、仕事に情熱を注ぎすぎると、人間関係の問題に疲労感を感じやすいです。何よりも私がそうでした。
ですので、仕事は仕事、人生の多くは自分の幸せのためにある…ととらえる事が大切です。
<参照記事>
私自身、職場をやめてフリーになってからも、人間関係の問題というのは発生し続けています。
ひとりで生きていくなんて、できませんしね。
ですが仕事というのはどれだけ頑張っても仕事…社会的な役割の一つに過ぎないということを学んでから、うじうじと人間関係に悩み続けるということはなくなりました。
仕事の人間関係は仕事だけ・・・今ではそう割り切っています。
③ 他人からの評価が気になって仕方ない人が、絶対読むべき本
私はこのnoteでも、メインブログでも何度も記事で紹介しているのですが、ベストセラーにもなった『嫌われる勇気』という本がおすすめです。
「他人からどう思われているかが気になる」
「私のしたことで、あの人が怒っていないだろうか…気になる」
仕事が終わり家に帰ってからも、仕事のことを考えてしまったり、相手の評価ばかりを気にしてしまう…
そのような方は、『嫌われる勇気』でアドラー心理学を学びましょう。
私の過去の記事もよかったら参照してください。アドラー心理学で大切な『課題の分離』について、本と同じようなことを書いています。
④ 職場を変える(部署異動、グループ内異動)
この記事でお話しているように、どこの職場にも嫌な人はいますし、100%同僚全員と打ち解けるということはありえません。
だから、相手を『野生動物』だと考えてあきらめたり、プライベートを大切にしたり、とにかく悩まない方法を模索していくことが大切なのです。
ですが・・・
パワハラ、いじめなどのターゲットになっており、さらに味方がおらず誰も助けてくれない・・・などなど、耐えることができないひどい状況もあります。
それで鬱、適応障害などを患ってしまっては、元も子もありません。
繰り返しになりますが、何よりも大切なのは、自分自身の人生と幸せなのです。
私生活や心身に多大な影響がある場合、その職場に居続けてはいけません。
転職といっても、カンタンにできるものではないと思います。
その職場の人間関係が悪くなっても、組織の理念やお客様、その他の職場環境がすばらしいものであれば、転職するのはもったいないし馬鹿らしいと感じます。
しかし簡単に転職ができなくても、大きい職場であれば配置転換などをお願いすることも可能です。
私の場合は同じ法人で長く働いてきましたが、法人内には『施設入居』『通所介護』『訪問介護事務所』『訪問看護事務所』『小規模多機能』『地域包括支援センター』『居宅介護支援事業所』など、様々な働き口がありました。
部署内の異が頻繁に行われていましたし、異動をすることで評価アップや異動した職員自身の自信につながっていくこともあります。
いずれにしても、我慢して耐え続ける・・・というのはぜったいに駄目です。
時間が解決してくれることもありますが、その耐え難い時間がいつ終わるかわからないので、余計にストレスをためてしまいます。
とりあえず、信頼できる上司に相談してみましょう。人間関係を理由に会社自体を変える転職というのは、何をしてもどうしようもないとき、最後の最後の選択です。
社会に出たばかり・・・新人職員の頃を思い出して
ここまでの話は、執拗に他人を攻撃してくる人への対処法です。
しかしながら、適正な指導をいじめととらえてしまう場合も少なくありません。
私自身、管理職として部下にお客様への接遇で注意する場面が多々ありました。
その部下はお客様に対して暴言を吐いたりして苦情も多く上がっていたので注意したのですが、それがパワハラだといって問題になってしまったことがありました。
(施設長などをまじえて話し合いになり、私に非がないことが証明されましたが)
こちらがいくら口調を気をつけていても、受け取る側がそうとらえてしまったら、訴えられた側はキツいです。
私自身も新人職員の頃は、右も左もわからない中、ビシバシときびしい指導を受けました。体育会系な職場でしたから。
当時はそれで、職場に行くのも嫌な状況でしたが、若さと忍耐力があったので、どんなつらいことも「何くそ!」「見返してやる!」と耐えました。
今の自分があるのはその経験があるからであり、指導してくれた上司、先輩にも非常に感謝しています。(職場を辞めた今でも友好な関係です)
何が言いたいかというと・・・・
この記事を見ている方が社会人1、2年目の方であれば、ある程度、キツい指導は仕方ない・・・ということです。
執拗な攻撃と、厳しくも適正な指導は違います。
社会に出て間もない頃だと、自分の実力も伴っていないので、指導なのか攻撃なのかの判断がつきません。
なのでヒヨっ子の頃はどんなアドバイスも真摯に聞いたほうが良いです。
それが攻撃的なお局さんであっても、理不尽だと感じても、「一理ある」ととらえてたくさん学んだほうが良いです。
「相手が明らかに理不尽なことを言っているな・・・」
「自分は真摯に正しいことをしているぞ」
と確信が持てる状況であれば、この記事の内容がきっと役に立つことと思います。
サポートですか・・・。人にお願いするまえに、自分が常に努力しなくては。