松村貴俊

シンガーソングライター、作詞家、作曲家 https://lit.link/takat…

松村貴俊

シンガーソングライター、作詞家、作曲家 https://lit.link/takatoshimatsumura

最近の記事

「カラー」

「カラー」 少し無理したコーディネートは 季節外れだったかな 結局七分袖にしたけど それでも結構冷えるな 5分遅れで来た君は いつものシックに決め込んで クールな表情もその顔も 相変わらずなんだな 人ごみが苦手だから 街には目もくれないで 呼吸が浅くなる この感じはいよいよだな 黒と青で結われたミサンガを 時折チラつかせながら ふいにせまる沈黙の隙間を埋めるように 伝えようとしたけれど ラッキーカラーは何色だったかな 取り入れるの忘れたな やらしい話この先の展開を

    • 「こたえあわせ」

      「こたえあわせ」 1+1の答えくらい 今の僕でもわかる 美辞麗句を並べたって 僕の暮らしは変わらない あなたが見てる未来と 僕が思う現実は どっかで繋がってるのかな そんな気がしないでもない こびりついてとれない記憶の傷口に 良薬があるわきゃないよな 絆創膏でも貼って紛らわすかな 出来れば触れないで欲しい このまま生きてても取り戻せなくて いくら願っても帰ってこなくて ただただ恋しい 今世は諦めた方がいいな 誰かが手を握り返しても 泣いても泣いても悔しいだけだ 何ひ

      • 「ヘッドスライディング」

        「ヘッドスライディング」 ボロボロのグローブに どろどろのボール 強くバット握ったら さぁプレイボールだ 期待なんてない 歓声なんかない ギリギリのコースに とびこんだボール 予想以上に早くてさ 打てるわけなかった 泣いてなんかない もうこんなに月は昇ってた ホームランなんて打てなかった 強がって笑って後片付け ヒットなんて打てなかった 今もそう弱虫なんだ ボロボロのグローブに 飛び込んだボール 予想以上に重くてさ 捕れるわけなかった 泣いてなんかない ただひた

        • 「ぼくはお米マン!」

          「ぼくはお米マン!」 ルルル ルルル ぼくはお米マン! ルルル ルルル ぼくはお米マン! 朝起きて ママに「おはよう」言ったらすぐに 元気もりもりになるためにお米を食べる! 卵かけご飯でもおにぎりでも 納豆ご飯も大好きさー! ルルル ルルル ぼくはお米マン! ルルル ルルル ぼくはお米マン! 学校行って勉強して頑張ったご褒美に いっぱい笑っちゃうためにお米を食べる! 今日の給食はカレーだってさ みんなみんな大好きさー! ルルル ルルル ぼくはお米マン! ルルル ル

        「カラー」

          「friends」

          「 friends」 両手で持ったグラスには すでに薄くなったハイボール コンビニでも行ってさ 2人で飲み直そう 暗がりの公園は やけにロマンチックで 狂わされて酔わされて 舌を転がした すべり台の上 叫んだ「自由」は 僕でよかったのかな なぁちゃんと好きだった? なぁちゃんと感じてた? あの日まで僕の腕の中で 眠ってたんだよなぁ なぁなぁなぁ もういいよ。 そうだあの公園にきっと もしかしたらに期待して ベンチで飲んだハイボール これ何杯目だ 夜と僕と朝の間中、

          「ポチの唄」

          「ポチの唄」 ずっと見てきたよ だからわかる お見通しさ 鼻がきくからね 何を思ってるかなんて どんな悪いこと考えてても 歩けないけれど食べれないけれど ずっとそばにいる 誰がなんと言おうとも ララララリルリラ ボクはキミとキミはボクと キミとボクはトモダチ 怒られた日は聞いてあげる 嘘ついた日は許してあげる 悲しい顔は見飽きたからね 当たり前だよ 楽しくないもんね 笑えないけれど吠えれないけれど ずっとそばにいる 誰がなんと言おうとも ララララリルリラ ボクはキ

          「ポチの唄」

          生存確認

          「生存確認」 5本の指が気に入らねぇから 人差し指だけ切り落として 溢れ出る血液で 生きてることを確認してる ルール違反がなんだって言うんだ てめぇの言う体裁は誰のためだ 組織にまみれた群衆どもが ほざくあいつやこいつの悪口に 付き合ってられんのも あと数分ってとこだ 今まで散々真面目に向き合って 辿り着くのはたかだか年収1000万! あぁなんなんだろうな人生は! あぁなんなんだろうな人生は! 考えてもわかんねぇから そろそろ幸せになってもいいかい? ブランドで固

          生存確認

          「こいがわ」

          「こいがわ」 元気にしてますか? 歌は歌ってますか? 相変わらず人を笑わせてますか? 君に教えられた タバコを時々吸ったり やめたり 半端な禁煙状態 別にこれがどうだってわけでもなくて たまたま近くを通っただけなんだ 夢に出てくるのが ここんとこ少なくて なんだか寂しくなった気がしてさ だから君の 幸せを願っています キラキラでも平凡でもいいんだ 幸せならそれでいい だから たまには連絡くれたっていいんじゃない? 僕らは確かに歴史に名を刻み 誰にも知られず そっと

          「こいがわ」

          「アンパンマン」

          「アンパンマン」 僕はアンパンマン 皆のヒーローさ 僕はアンパンマン 涙はタブーさ また誰かが呼んでいる 助けに行かなくちゃ それが僕の使命だから 必殺アンパンチでひとっ飛び 飛んでく君はバイキンマン 君もそれが使命なんだよね 僕はアンパンマン 誰もが知っている 僕はアンパンマン 誰もが笑う また顔が濡れちゃった 助けておくれよ 仲間がいなくちゃダメなんだ ヒーローだって必要さ 誰かとつながっていなくちゃな それが僕らの使命だったりね また君が悪さする それを僕

          「アンパンマン」

          「じゅーしー」

          繋がりを求めていたよ 繋がりを探してたよ 過ぎ去りし日々の足音 聞こえないふりしてた 僕らもいつしか大人へと歩みを進めてた 蒼く淡く消えてく笑い声 赤く頬染める君と言葉なくし佇む僕 校庭、木々と、ゆれるスカート 目の前を青い春の風が通り過ぎていった 僕らは何を思い どんな明日を描き奏でるのだろう? 未完成な精一杯で 不確かな夢を追いかけた 答えなんて気にもせず 僕らはいつもいつでも繋がりを求めていたよ まっすぐ届いてくれるといいな 遥か遠い先で待つ 今を生きる僕らへ

          「じゅーしー」

          「アイノカタチ」

          あなたが今どうしてようと 産んでくれたのは事実で あたしが今どうしてようが あなたには関係ないよね 感謝のひとつもない あたしの名前を言えないのは 白髪が増えたせいなのかい? お金の価値も分かんないのに タクシーばっかり乗って 早くくたばれ あなたに愛されたことなんて 数えるほどでもない 大事な人を失う方が 多かった気がする ろくでもないよね あなたが今どうしてようと 産んでくれたのは事実で あたしが今どうしてようが あなたには関係ないよね 記憶の中で呼んでいる 小さ

          「アイノカタチ」

          「ホープライト」 "僕が苦手な言葉たち"

          僕はこの曲に出てくる言葉たちが苦手だ。 「夢を叶えよう」「信じよう」 「希望」「友情」「愛」 そんな言葉を簡単に使う歌も聞いてられなかった。 この曲を作ったのは確か20歳頃だったと思う。 あえて苦手な言葉たちを使って曲を作ってみようと思った。 それは僕自身の挑戦なのか、世間に溢れてる歌たちへの不満なのか分からないけれど、自分なりに答えを出したかったのだと思う。 今日はそんな歌の話。 ホープライト大学に行く時は必ずイヤホンをして音楽を聴いていた。今みたいにストリーミングで

          「ホープライト」 "僕が苦手な言葉たち"

          「君の耳が遠くなる前に」

          抱きしめた腕の中 もう帰らなくちゃ 何度も呟いてる 時計が今日を土台に明日をつくる そんなことに振り回されながら 病弱な君に心配されて 僕は何をやってんだろう 156cmの小さな人 2年半の大きな存在 ゆっくり唇を重ねながら 僕らまた大人になろう 冬の寒い日に手をつないでも 汗っかきだから君を困らせる だけどそんな他愛のないことが 僕らの笑顔の種となる 求め合うだけ傷つけて それでも愛しているんだ 静かに眠りについた君が 風邪をひかないように温めるよ 無意識に放せ

          「君の耳が遠くなる前に」

          「ファミリーパズル」 "家族の話"

          春は出会いと別れの季節とはよく言われる話。 友人もそう、会社の仲間もそう、恋人もそうかもしれない。 遡ること10数年前の話だ。 僕の家族は父と母、姉の4人家族。生まれた時から団地暮らしで自分の部屋と言っても襖で仕切られるくらいの部屋で、姉が受験勉強してる傍らで弟の僕がアコースティックギターを弾いては歌っても姉は文句ひとつ言わなかった。 ご飯は家族揃って食べる。そんなルールがあったように思う。当時、遊びたい盛りの僕は朝帰りの日も少なくなかった。家に帰る時にはコソコソ帰る

          「ファミリーパズル」 "家族の話"

          「スペック」 "34歳から見た30歳の記憶"

          つい先日34歳になった。 30歳になる年に「みき三十路式」というイベントを開催した。もうあれから4年になると思えば、時の流れというものは恐ろしい。 そのイベントのために僕は「スペック」という曲を書き下ろした。 今回は「スペック」という曲のお話。https://youtu.be/Z92YnHCmTMM 変わりゆく街並みと変わっていく周りの人たち、そんな環境に向けての歌だ。そんな中で生きていく僕たちへの応援歌として書いた。 あの頃の僕は音楽活動をしていたけれど、馬鹿にさ

          「スペック」 "34歳から見た30歳の記憶"

          リリース前夜

          正確には前夜ではない。ごめんなさい。2022年の1月10日にリリース(デジタル配信のみ)する。この先どうなるかは分からないけれど。 これまで僕なりにたくさん音楽を作ってきたと思うのだけれど、何かどこか満たされてなくて、それが何なのか分からなかった。音楽を作ってはどこかしらのSNSに投げっぱなしで聞かれようが聞かれよまいが、どうせ無料でアップしてるものだし、誰もが聞けるようなところでもないしって気持ちがどこかしらにあったように思う。それが「背負いきれてない」ってことになって

          リリース前夜