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エコランドセル。ペットボトルで作られた、地球にも優しいランドセルが完成!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は所属する会社が運営する会社で、ジェンダーレス、代用のモンベルのバッグ、サブスク、リユースなど、様々な今の時代に合った、ランドセル事情を書いて来ました。

この記事で紹介したいのは、ペットボトルで作られた、CO2が削減できて、地球にも優しい、『エコランドセル』です。

茨城県笠間市は2024年度の4月から、使用済みのペットボトルを原料に活かした『エコランドセル』を、市立小学校や義務教育学校と、特別支援学校に入学する、笠間市内在住の児童全員に無償で配布します。

東京都渋谷区に本社のある、スーツケースやビジネスバッグなどの大手かばん製造会社「エース」と笠間市の共同開発アイテムとなっていて、一般に流通している革製のランドセルよりも軽量だといいます。笠間市の『エコランドセル』の配布は、子育て世代の経済的負担を軽減させることや環境意識を高めたいアピールを目的に笠間市が初めて実施するもので、茨城県内では珍しい一環だといいます。

完成した『エコランドセル』は、箱形のデザインで、色は笠松市教育員会が「ジェンダーレス化を意識」し、男女共にネイビー1色で統一しました。

仕上がった『エコランドセル』の製品の見本は2023年10月末まで、茨城県笠間市中央にある市役所本庁の1階ロビーに展示しています。

今回はこの『エコランドセル』の優れている点などを紹介したいと思います。

『エコランドセル』が優れている点

『エコランドセル』の無償配布に至った経緯は、笠間市が2023年度の3つの「重点プロジェクト」の一環である「笠間まるごと『子育て都市』宣言プロジェクト」に位置付け、新規の笠間市単独事業で1090万円の予算を計上したからでした。

『エコランドセル』を開発することになった理由は、栃木県鹿沼市にあるペットボトルの再生原料化を手がける「ジャパンテック」の工場が笠間市内にあったからでした。笠間市は、かばんの製造卸会社の「エース」に『エコランドセル』の製作を発注し、その時に、「ジャパンテック」が笠間市内の工場で製造した繊維原料を使用する様に条件を付けました。

同「ジャパンテック」の笠間市内にある工場では使用済みのペットボトルを粉砕・洗浄し、「フレーク」と言われるリサイクル材料に作り替えてリサイクルしています。

『エコランドセル』は、軽さ、丈夫さという機能面に併せて、再生ペットボトルの繊維を活用し、環境に配慮されているのが大きな特徴です。

『エコランドセル』の内寸は高さ32cm、横幅26cm、奥行き12cmで、ノートや教科書を入れるスペースと分けて、A4判のファイルやクッション性を持つタブレット端末が収納できます。重さはおよそ870gで、通常のランドセル(およそ1100g)よりも軽量です。

機能面では、丈夫さと軽さ以外にも、外側には、十分な強度を確保すべく、皮やクラリーノ素材ではなく、主にスポーツバックに用いられる「鎧(よろい)布」と言われている超強度のポリエステル、内側には「ジャパンテック」製の使用済みのペットボトルを原料にしたリサイクル繊維を素材として起用します。

雨避けの覆いや交通事故防止のための反射材やタブレット専用ポケット以外にも、ショルダーの部分には防犯ブザーを取り付けられる金具もあるといった、防犯面や安全確保の面で工夫も凝らしました。

ペットボトルを原料としたリサイクル繊維は、笠間市内にある事業所などから回収したペットボトルを笠間市内にある工場で分解処理した上で、最終的にリサイクル繊維として作り直した繊維は東京都にある大手化学会社「東レ」が開発しました。

笠間市は2020年7月に「プラスチックごみゼロ宣言」を宣誓、脱炭素化を進行していきました。2022年1月には、「ジャパンテック」や大手飲料会社との提携を結び、使用済みペットボトルを全く新しいペットボトルに作り替える「ボトルtoボトル」を推し進め、再処理化の工程を省略することで、CO2の大幅削減に結び付けています。

笠間市の学務課と資源循環課では「皮やクラリーノ素材のランドセルに比較しても、2割ほど軽量で、金額も8割から6割程度抑えられます。カジュアル素材で校外学習にも用いる機会があるといったリーズナブルなアイテムです」と述べました。

それと同時に、「『エコランドセル』を介した子供達への環境保護の教育に繋がっていけたら」などと語りました。

参考:ペットボトルで作った「エコランドセル」無償で配付へ 笠間 茨城 NEWS WEB(2023年)

笠間市教育委員会によれば、対象となる児童は2024年度に入学する503人ほどを想定されています。

『エコランドセル』の配布時期と方法に関して、笠間市教育員会は、2024年1~2月に各学校ごとに開かれる「新入児童保護者説明会」の時に親御さんに配布する予定で、事前申し込みは必要ありません。

その上で、笠間市は登下校時の指定かばんにはしなくて、各ご家庭で購入したランドセルで登校することも認めます。

笠間市役所に展示されている『エコランドセル』の製品の見本を観に来た30代の母親は、「無料で配付されるのはとてもありがたいことです。軽いところがまたいいですね」と言いました。

笠間市教育委員会学務課の川野辺祐子主査は「登下校時はタブレット端末や教科書を持ち運ばなければならず、小さい子ども達の身体への負担は小さくありません。入学する時はランドセルだけではなく、体操服や運動靴など色んな購入費用がかかり、少しでも子育て世代のご負担を軽減したいです。『エコランドセル』の開発に至るまでには、重心のバランスやストラップの長さにも配慮して開発しました。2024年度以降も『エコランドセル』の配布を継続していきたいです」と説明しました。

これまでのランドセルは、

多様性もあっての様々な色合いのカラーが販売され、無償では物価高による子育て支援の一環で、ランドセルで配布される場合が多かったと思います。

今回は子育て支援だけではなく、CO2削減のために再利用したペットボトルから作られていて、環境にも優しいランドセルという、私がこれまで知っていたものに、さらに前進した全く新しいランドセルとなりました。

私が子どもの頃は、「女の子は赤、男の子は黒のランドセル」という固定概念が強くて、今思えば他の好きな色を口にできない、そんな社会でした。

今はそんな頃より色の主張ができても、ずっと続く物価高。あの当時と置かれている環境が違います。ランドセルも桁違いに高いものも最近多いと聞きますし、高額な買い物になるランドセルを無償で配布して貰えることは、良い取り組みだなと、今回も改めて感じました。

この記事の最後に、私が会社が運営するサイトで書いた、現在のランドセル事情のリンクを貼っておきますね。↓



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