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こんな所で「逆さ日本地図」発見! 〜地図が平和利用されることを願って〜

地図をひっくり返して、相手の視点を知る

「日本列島の地図をぐるっと回すと、大陸側からの視点が見えてくる!海に出ようとすると日本列島が弧になって、行く手を遮っているようにみえる!?」ー自分でこれを発見した(と思った)時は有頂天になり、地図から深いものが見えた気がしたものだった。その話をnoteに記してから、3ヶ月。先日ふと立ち寄った場所で、偶然、件の「逆さ日本列島地図」を見つけたのだ。

(1月の記事はこちら↓)


偶然出会った、富山県作成の「逆さ日本地図」

「逆さ日本列島地図」に偶然出会った場所とは、とある富山県物産展の一角。
ふと目を落とすと、「環日本海・東アジア諸国図」とあり、一部300円で販売されていた。

富山は日本の「重心」!?

なぜ富山物産展で!?
さっそく富山県に聞くと、この地図は富山県が平成6年に初めて作ったもので、地図をひっくり返してみると、富山県の位置は日本列島の「重心」にあたることをアピールするコンセプトだと。そんなに歴史のあるものだったのか。私が発見した方が早かった気がするが(笑)

確かに、日本列島の形を「イナバウワーのように、えび反りをした人」に例え、その人の背中を一点で支えるとしたら、ここだ。そう、富山のあたりで支えるはず。

これは、環太平洋の国々つながりを文化的、経済的に考えるためのもので、県ではさまざまな場所でこの地図をアピールしているとのことだった。

防衛省でも活用!?

なるほど、なるほど、と思って調べていたら、今度は、ちょっときなくさい記事を見つけた。


この「逆さ日本地図」は、防衛省でよく掲げられていると言うではないか。

私が自分で発見したと思った時は、純粋に「他人の立場に立ってものを考える」という視点だったし、富山県の発想も、こういう視点から新たな交流や発展のあり方を探っていこうという前向きなものだった。

しかし上記の記事によると、今、この地図が防衛の観点から注視されているのだという。例えば、第一列島線、第二列島線などという中国の戦略上の概念とされるものは、この地図を見るとわかりやすい。確かに中国やロシア、北朝鮮などの視点から見た日本列島の姿を知ることは、防衛の観点からはとても重要なことだ。


時代で変わる 地図の役割

かつては「環日本海」の構想が語られ、新たな経済圏が誕生するのかと期待されたこともあったが、今や風前の灯火。明るい材料は残念ながらあまりなさそうだ。そして、ウクライナでの戦争。日本周辺での有事の可能性も取り沙汰され、国境、領土が強く意識されるようになった。

同じく地図をひっくり返すにしても、交流や発展のためではなく、防衛のため、相手の戦略を知るため。

「逆さ日本地図」の発見に喜んだのも束の間。
悲しいかな、今、我々はそういう時代に生きているという現実を実感した。


【おまけ】
富山県は何年か前まで一度も行ったことがなかった。が、行ってあまりの美しさに魅せられ、2年連続で訪れた。黒部立山アルペンルート、富山湾、合掌造り・・・絵になるところだらけ。”キトキト”の魚も最高。自分の中の「日本列島魅力ある観光地」の地図でも、富山は「重心」に近い!😄

立山黒部アルペンルート 撮影 AJ  ©️
立山黒部アルペンルート 雪の大谷 撮影 AJ ©️


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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
AJ 😀




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