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女性は髪が長くあるべきだと呪いをかけていたのはじぶんだった

営業職をしていた頃、周りは男性ばかりで、女性営業は私しかいない時期があった。

クライアントも男性が多く、女性が重宝されることに気づいていた私は、組織の”女性性”をじぶんが担わないといけないと張り切っていた

結果、別に誰からも要望されていないのに、髪はロングで毎日スカートを履くこと、やわらかい化粧で女性らしさを出すことをじぶんに義務づけていた

”女性らしくあること”の押し付け


その後、私のチームに若い女の子が入社してきた。当時の私には、彼女は”未成熟”なように見えた。

本人も、オフィスカジュアルとは?とか、化粧のしかたは?とか、たくさん聞いてくれたので、私はいい気になって教えていた。そのうちの1つが、組織の”女性性”を担える存在になることだった。

男性が多い組織では、女性の与える影響が大きい。私は近いうちに異動になってしまうと思うけど、その後もあなたが組織の”女性性”を守れるようによろしくね。

そんなことを、押し付けてしまっていた。

異動と安心感


その後私は、違う部署に異動した。異動先はそれまでの部署とはまったく逆で、女性が9割の職場だった。

それまでは男性とのコミュニケーションの方が得意だと思っていた私。だから、異動が心配でずっとビクビクしていた。

だけど、異動してみたら、”女性性”をアピールしなくていいことに大きな安心感を抱いた

また、それまではじぶんが主張しなければ(場合によっては主張しても)わかってもらえなかった女性としての諸々の辛さ。
それを言わなくてもわかってくれる環境は、思っていたよりもずっと居心地が良かった。

”髪が長くあるべき”と決めていたのは私


周りに女性がたくさんいることで、『今までじぶんが勝手に担っていた女性らしさ』に気づき始めた

同時に、それはじぶんが好んでやっていることなのか、じぶんがじぶんに強要していたことなのかの仕分けも始めた。

結果、スカートを履くことと化粧をすることは好きなこと。髪を伸ばすのは強要していたことだと気づいたのだった。

私らしさを取り戻す。良かれと思って強要しない。


そう気づいた私は、髪を切った。25センチくらいは切ったと思う。

そして、女性らしくあることを、もう絶対に誰にも強要しないと決めた。女性として見た目やふるまいはこうであるべきなんて、誰かに言うことではない。

とは言っても、女性らしくあってほしいという圧を周りから感じる時がある。実際、「あいつをなんとかしてやってほしい」と、職場で言われたこともある。

当時の私は、それに賛同していた。でも、いまもし同じことを言われたら。

賛同をして”女性性”を押し付けにいくのではなく、言ってきた側にじぶんの意見を伝えたい。

女性は、職場の雰囲気を保つツールではない。クライアントとの関係を取り持つための武器ではない。女性だって、好きな姿で勤めていい。

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7年半勤めた会社を30歳で辞め、好きな場所に住んで好きな仕事をする人生を作り直すと決めました。サポートいただいたお金は、退職後にお仕事にしているコーチングのスキル向上や、noteを書き続けるための生活に使用します🙇🏻これからも記事を通してみなさんと繋がれたら嬉しいです☺️