わかものソーシャルワーカーのノートブック

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アウトリーチ、はじめました。

今月から、そだちの樹のアウトリーチがはじまった。

まずは警固公園でスタート。若者たちに声をかけ、他愛のない会話を少しだけ交わして、相談カードを渡す。相談は聞かない。深入りしない。引き留めることもない。ただ出会って、別れるだけ。その細い、見えないくらいの関係が、いつかピンと緊張することを祈って。

アウトリーチとは

2015年にはじめた相談窓口「ここライン」も、見えにくい若者世代の相談ニーズに接

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性虐待からの保護と支援

岡崎支部の性虐待ケース。断片的ながら判決理由が明らかにされて、被害の様子も伝わってきた。ソーシャルメディアには、いまだに無罪は許せないという剥き出しの感情が溢れているけれど、一方で、この被害女性はこれからどうやって生きていくんだろうという声も増えてきた。その疑問に応えたい。

僕はふだん、10代・20代の若い人たちから相談を受けるNPOのスタッフとして活動している。窓口には年間200件ほどの相談が

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岡崎支部の無罪判決

岡崎支部の無罪判決について、色々と疑問や誤解があるようなので、念のため書いておきたい。

監護者性交等罪|間に合わなかった法改正

一つ目は、「親子間の性行為はすべて処罰すべきだ。」という意見について。この問題については、先般の刑法改正で監護者性交等罪が新設され、監護者が18歳未満の子どもに影響力を行使して性行為に及んだ場合は、強制性交と同様に処罰されることになった(刑法179条2項)。

この監

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すべての子どもたちがきらめく未来へ

たとえばあなたの目の前に、顔を腫らした若い女性が現れたとしよう。聞けば18歳の高校3年生。小さいころからずっと虐待を受けてきたと言う。さて、あなたはどう動くだろうか。

子どもが虐待を受けていると聞くと、まず思い浮かぶのは児童相談所(児相)だ。しかし児相は彼女を保護できない。児童福祉法が保護の対象を十八歳未満の子どもに限っているからだ。

18歳なら家を出て働くこともできるじゃないかと思う人も

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死にたいとつぶやいて生きる。

座間の事件を受けて、政府はツイッターの規制も視野に対策を始めるとのこと。今はまだ無罪推定の働く被疑者段階で、事件に絡めて議論するのは難しいけれど、ツイッターで死にたいとつぶやく若者のことについて、考えをまとめておこうと思う。

ツイッターに溢れる声

前提として、僕は死にたいとつぶやく若者と日常的に接している。そう言って自分を傷つける子も、実際にいのちを落とす子も、中にはいる。若者との

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つながることしかできない。

午前1時。早くも本日1通目のメールが届く。送り主は今年で20歳になるユイ(仮名)だ。

「マジヤバイでんきとまる」

ユイは精神的に不安定な母親の下で育った。父親が誰なのかは母親も知らない。母親の入院や失踪のたびに児童相談所に保護され、母親が戻ってくれば自分も家に帰る。しかし帰ったところでごはんが出てくるわけでもない。覚えているのはいつも見知らぬ男が出入りしていたことくらいだ。

そんな生活の末、

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