盛岡まち歩き~文化編~
2023年6月10日(土)-11日(日)の1泊で東京から盛岡へ遊びに行きました。観光の記録です。
🔹チャグチャグ馬コ
旅行の日程で「チャグチャグ馬コ(うまっこ)」という伝統的なお祭りが開催されることを知りました。毎年6月に行われ、100頭ほどの馬が滝沢市の蒼前神社から盛岡市の八幡宮まで14キロの道のりを行進するお祭りだそう。過酷な農作業の貴重な担い手だった農耕馬に感謝して、馬体安全を祈って農耕馬を着飾らせて神社に詣でたのが始まりで、今や国の無形民俗文化財です。
こんなお祭りがあるの知らなかったな。既に新幹線のチケットは盛岡に13時頃着の便を手配済み。調べると、馬コ達が13:10頃に盛岡駅を通過予定ではありませんか。目撃できたらラッキーです。
4年ぶりに観覧制限なしの開催だそうで、駅前はけっこう混んでいました。こんなに混雑している盛岡駅は初めて見た。とは言え、東京でのイベントごとに比べたらゆったりしていて私には適度に感じる混雑具合です。
ギャラリーが道路沿いで待機していたので便乗。ほどなくして馬コがやって来た。乗るのは子供だけかなと思っていたのですが、おじさまも乗っているのね。お馬が立派。パレードが和やかに進んでいきます。こういうの無条件で手を振りたくなっちゃう。
子供たちが可愛かったー。馬の揺れに耐えるのと、民衆に手を振って応えるのと、両立に必死なのがいじらしい。左右交互に見てくれる子もいれば、真っ直ぐ前を向いたまま両手を振り続ける省エネな子もいた(笑)
一通り見たから満足して宿泊ホテルに向かおうとしたら、ちょうど馬コのルートと被って行列に追いついたので、さっきより近くで見れました。やっぱり近くだと馬コの獣臭が(笑)(嫌いじゃない)
その後もホテルまでのルートが丸かぶりしてしまったので、交通規制をしていることもあり、開運橋の辺りでかなり詰まる事態に。こんな盛岡もレアだな。
「歩くたびにチャグチャグと鳴る鈴の音が名称の由来」だそうです。鈴の音以上に、行列に帯同していた車から流れる民謡が耳に残って仕方ない。
♪チャグチャグ馬コは~っていうサビの部分がなぜか病みつきになり、翌日も脳内リピート。
そんなに大きな規模ではないけれど、ほんわかした雰囲気で心が和む行事だなと思いました。
今回の旅行はロックバンド(東京出身)のライブが主な目的だったのですが、バンドメンバーもMCで馬コの話をしてくれたので、ますます思い出深くなったよ。メンバーのTwitterを貼っておきます。
🔹BOOKNERD
「BOOKNERD(ブックナード)」を知ったのは、J-WAVEでクリス智子さんがナビゲーターをしている番組でした。会社でよく聞いているのですが、クリスさんが話題に上げていたのです。
昨年私は岩手の花巻を訪れました。番組のお題が「夏休みの予定」だった時に花巻旅行の予定をメールしたらクリスさんが読んでくれて嬉しかったのですが、その際にも盛岡の「BOOKNERD」をおすすめしていたので、せっかくだから行ってみようと。ニューヨークタイムズでも紹介されていますね。
読書家とは言えないけれど本屋さんって落ち着くから好き。学生時代(今よりはまだ読書量も多かった)は、お茶の水の三省堂を意味もなくふらつくのが好きでした。今も本屋さんで「こういう本が流行っているのだな」「この雑誌はまだ休刊しないで頑張っているなぁ」と眺めるだけでも楽しい。大型書店も好きですが、店主のこだわりが感じられる書店は余計にワクワクしますよね。
土曜の午後、先客が数人いました。店主の早坂さんが「こんにちは」と声をかけてくれて、いいなぁと思う。海外に行くと挨拶は一般的ですが、日本って飲食店以外はあまりそう文化がないよね。
自費出版のような本も含め、店主の趣味が反映されている本屋さんってなんだか温かくて落ち着きます。お店全体でおもてなしされている感じ。
ここでしか買えないかなと思って、店主の早坂さんのエッセイ「コーヒーを、もう一杯」と、盛岡の作家、くどうれいんの「わたしを空腹にしないほうがいい」を購入。
「コーヒーを、もう一杯」は、店頭でパラパラとめくったら、盛岡の喫茶店がいくつか紹介されていたので興味ひかれました。この後に訪れようと予定していた「羅針盤」も載っています。著者が店主であることには後から気づきました。
くどうさんはつい最近知りました。まだ20代の若手作家(歌人)さん。食いしん坊なので「わたしを空腹にしないほうがいい」というタイトルに興味津々。食や生きることについてのエッセイのようです。東京でも販売している書店はあるようでしたが、せっかくなら地元の本屋さんで購入しようと思って。
くどうさんは最近新刊を出したところで、ちょうど明日ここBOOKNERDでサイン会があるそうです。私の前にお会計していたお客さんと早坂さんがその話をしていました。
会計時に早坂さんに「旅行ですか?」と声をかけてもらいました。常連のお客さんも多そうなので、旅行客はすぐにわかるのでしょうね。クリス智子さんきっかけで知ったことなどを少し会話できて楽しかったです。早坂さん、クリスさんの番組ゲストにも出たことあったそう。その回は聞けなかったなぁ。
早坂さんのエッセイに出てきた「羅針盤」、とっても素敵な喫茶店でした。
こちらもエッセイに出てくる「豆と喫茶waltz」。覗いたらテイクアウト営業でした。マスターの体調が悪くてしばらくイートインはお休みとのこと。後でお店のインスタを見て詳細を知りましたが、奥様に理由を聞いてしまって申し訳ないことしたな。また来ます。
🔹神子田朝市
「神子田朝市(みこだあさいち)」は、年間300日以上営業している全国的にも珍しい朝市だそうです。午前5:00~8:30までなのですが、遅めに行くと物がないと聞いていたので、頑張って6:00には着けるように早起き。早朝なのでバスはまだないので、宿泊ホテルからタクシーで行ったよ。10分ぐらい。帰りは盛岡八幡宮に立ち寄ったりして、のんびり朝の散歩をしながらホテルに戻りました。
朝6時なのに人がたくさん。日曜日だから余計に人が多かったのだと思います。私は普段の生活でこんなに早く起きることはありません。空気が気持ち良い。
初めての「ひっつみ」、ちゅるんちゅるんでとっても美味でした!
女性2人が「猫と盛岡」というバッジとマグネットを販売していました。猫好きが高じたそうです。東京の日暮里駅には「にゃっぽり」という猫のゆるキャラがおりましてファンなのですが、ちょっとにゃっぽりさんに似ているので心掴まれた。
旅の記念にマグネットを収集しています。観光名所や名物などと猫ちゃんがコラボしており、「チャグチャグ馬コ」と「コーヒー」を選びました。馬コ見学記念。猫とコーヒーってなんかいいなぁ。良いお土産になりました。
美容室まであってびっくり。お客さんがカット中だった。
「モーニング寄席」という概念。見る方もだけど、やる方も朝から大変だなぁ、と思ってしまうのは夜型だからかしら。
地元の人達が、朝ごはんを食べに来たり買いに来たり、野菜や花を買ったりしている日常の風景に和みました。お値段も全体的に安い。近所にこんな朝市があったら、私も早起きになるかもしれない。
🔹盛岡八幡宮
神子田朝市の後に「盛岡八幡宮」を参拝。朝7時前なので人がほとんどいなくて清々しい~!早起きは三文の徳ですね。
「チャグチャグ馬コ」の終着点は鶴岡八幡宮だそうですが、昨日はさぞかし賑やかだったんだろうな。
馬の神様がいました。「チャグチャグ馬コ」と関係あるのかしら。
盛岡八幡宮周辺の道路は縦横が綺麗に区画整理されていますね。歩きやすい。
🔹高松の池
盛岡駅からバスに20分ぐらい乗って、「高松の池」に行ってみました。晴れが保証されていたら、レンタサイクルでも良いかなと思ったのですが、ちょっとだけ怪しかったのでバスで。
空気が澄んでいて、人が少なくて気持ちが良いー!
私は毎朝、通勤で東京駅を通っています。通勤客に旅行客、信じられないほどの人酔いをすることがあります。だから休みの日はなるべく人がおらず自然が豊富なところに行きたいのです。
心底ほっとして解放感。
「さくら名所100選の地」だそうで、この季節はそれなりに混みそうですね。でも東京の花見とは比にならないだろうから、いつか来てみたいな。
小さなばら園も併設されていました。ちらほらと咲いていた。
カルガモの子供がいました。なかなか見る機会がないから釘付けに。お散歩中のギャラリーの注目を集めていました。ほっこり。
🔹岩手銀行赤レンガ館
私にとって非常に親しみのある外観。なぜなら、設計が東京駅の駅舎と同じ、辰野・葛西建築設計事務所によるものだからです。東京駅と違って人が少ないのが良き。
中に入るのは初めて。無料で見学できるエリアもありますが、せっかくなので300円を払って入館。
金庫室、無駄にテンションが上がる(笑)
「戦中・戦後の営業用ちらし」
金が足りないから政府に売れ、と。今の時代もだいぶ狂ってるなと思うこと多々ですが、この時代に生きていた人達は一体何を思っていたのだろう。
2階にはミニシアターがあり、銀行の歴史や保存修理工事が施されたことを映像で見ることができます。2012年まで銀行として営業していたんですね!けっこう最近のことだなと思って驚きました。1994年に、現役の銀行として、初めて国の重要文化財に指定されたそうです。
無料スペースだけでも覗いてみると目の保養だよ。
🔹もりおか啄木・賢治青春館
岩手の著名人、石川啄木と宮沢賢治にまつわる常設展示室です。2人とも盛岡で青春期の10年を過ごしたそう(年齢差は10歳)。賢治はわりと作品のイメージがあるのですが、啄木については「じっと手を見る」の人という印象しかない…すみません。建物は銀行の跡地だそう。
元・金庫室を使った「音と光の体験室」では、岩手の幻想空間が体験できます。
途中で照明が夜に切り替わってびっくり。意外と本格派。あれは「よだか」では。
銀河鉄道も走っています。ささやかではありますが、気の利いた仕掛けだなと思いました。
喫茶室も併設されており、雰囲気が良かったです。銀行の「営業室」だったそう。次回は入店したいな。
昨年訪れた岩手・花巻の「宮沢賢治」関連の施設も大変楽しかったです。あちこちに「よだか」がたくさんいたなぁ。
🔹景観重要建造物
外観が目立つ。大正時代に消防番屋として建てられ、今はカフェや体験教室などになっています。えー消防施設だったの!大正ロマン。
時間がなかったのと、中が賑わっていたので外から眺めたのみ。
なんのお店かと思ったら、ござのお店だった。味があるー。
🔹中津川と北上川
川沿いの道が最高に気持ち良くてリフレッシュしました。緑が美しい、空気が美味しい、人が少ない。素晴らしい。今もなお、鮭が遡上する川だそう。
川のせせらぎとキラキラ水面って、なぜこんなに癒されるんでしょうね。
ちょっとだけ京都の鴨川を連想しました。京都の人はなんというかわからないけど。でも調べてみたら、盛岡はかつて「小京都」と名乗っていたらしい。
京都も好きなのですが、いかんせん人の多さを考えると足が遠のく。
開運橋からの眺め。北上川沿いのおしゃれな飲食店にもそのうち入ってみたいです。
🔹街並み
街のアーケードって好き。落ち着く。
朝早いとどこも閑散としていて清々しい。歩きやすいし最高。
このわんこそばのキャラクターってなんていう名前なのか知らなくて、調べたら「そばっち」なのね。
しかも5兄弟もいた。「わんこそば」は小学生の時に食べたきりかも。特にリピートしたいとは思わないです。すみません。歳取ると量より質だからねぇ。
🔹盛岡駅
啄木の直筆の「もりおか」だそう。今まで気が付かなかった。
再放送中の「あまちゃん」を絶賛お楽しみ中なので、つい目が留まる。
「勉さーん!!!」(琥珀をこよなく愛する登場人物)
「美味しいもの編」はこちら。
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