死ぬことすらできない辛さ 14 〜退院当日 中編〜
点滴の管についたテープを上手く剥がせなかったため、結局管を取り替えることになった。
最初からそうすれば良いのに。
物品の請求ならうちにすれば良いんだから。
心の声は留めておいて、口では「 早くしてよ 」と急かしている。
ポートに針を刺されるのはやっぱり痛い。
ふんわり貼ってねと再度忠告する。
今度は大丈夫だ。
メインになる点滴、側管から繋げて流す痛み止めと胃薬、点滴以外の痛み止めの座薬を処方するため医者は小さなノートパソコンで入力している。
入力後に処方した薬品について説明をし始めた。
「 メインとなる点滴は病院と同じ物を使いますが、痛み止めの点滴は量を少し減らします 」
「 えっ!?痛み止めを減らしたら痛いじゃないの!なんで!? 」
医師の説明に驚いた。病院と同じ事を家でも出来ると聞かされての退院だったのに、初日から話が違う。
「 病院では痛み止めを朝昼夕と1日3回やっていましたが、肝機能が良くないため朝夕の2回にして様子をみます。良くなってきたら3回にしましょう。 」
納得がいかなかった。
肝機能は大切かもしれない。でも、痛み止めの点滴は自分で痛みを緩和する術を持たない私には重要な物だ。
痛みがあったら寝ることさえできない。
病院では3回やっていたのだからと何度も伝えるが、肝機能の様子を見て決めようとしか言わず、結局3回に戻ることはなかった。
胃薬も痛み止めに合わせて2回。
痛み止めの座薬は1日に4回。6時間空ければ良いと。
昼の痛み止めがないなら昼に座薬を使うしかない。あとは20時頃と夜中に朝方か
少しでも痛みのない状態にしようと座薬を使う時間を計算する。
痛み止めは点滴と座薬だけではなく、湿布を背中に二枚貼っている。
この湿布も重要なためもちろん処方してもらう。
一日二枚であれば大丈夫と湿布は処方してくれた。
肩甲骨の下か腰の辺りに一日おきに場所を変えて貼る。
毎日同じ場所だと肌荒れしちゃうからね。
点滴、座薬、湿布・・・
どう?私には色々とやらなきゃならないことがあるけどこの看護師さんは大丈夫かしら?
「 1ヶ月は夫が在宅ワークをしてくれるからその間に一人で出来るようになってくれないと困るからね 」
「 わかりました。明日からよろしくお願いします 」
訪問看護師は私と夫に挨拶をして、在宅クリニックの医師達と一緒に出て行った。
明日の朝8時から看護師が訪問してくるようになる。
今来ている男性看護師がメインで来て、たまに女性看護師が来るようだ。
ビシビシやってあげるわ。
まぁ、気に入らなかったら来なくて良いからって言うだけよ。
もう退院したからこっちのもの。
私がやりたいようにやるの。
病院では患者はあなただけじゃないって言われたけど、ここなら私だけなんだから。
文句は言わせないわ。
退院の疲れもあったため少し寝ることにした。
春の日差しが更に眠気を誘う。
夫はリビングでテレビを見ている。何かあれば呼ぶからね・・・
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