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写真のおはなし

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大好きなカメラと写真のおはなし。
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好きだなと思う感覚に胸を張って

好きだなと思う感覚に胸を張って

2ヶ月ほど前、人生で初めて写真展というものに足を運んだ。いつか行ってみたいなと思いながら、美術館には何度も挫折しているし、自分には鑑賞の目がないのかもなんて思ったりして、なんとなく行く気になれないでいた。

きっかけはTwitterで、「伝説のソール・ライター展、もうすぐ終わっちゃうから行きたい!」という誰かの呟きを見つけたことだった。

ソール・ライターという人の名前はその時初めて知った。駄洒落

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“永遠の”写真家

“永遠の”写真家

写真展、『永遠のソール・ライター』に行ってきました。展示期間が明日までということで、本当にギリギリの滑り込み。

誰を誘おうか考えて、結局一人で行くことにしました。

なんとなく、写真は一人で眺めたかった。

実は大きな写真展に行くのは初めてで、自分がどんなことを思うか、どんなふうに写真を見るか想像がつきませんでした。芸術って自分なりに解釈して吸収するのが難しいので、写真展もあんまり楽しめないかな

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写真を撮る一瞬を“大切”に思うようになった

写真を撮る一瞬を“大切”に思うようになった

フィルムカメラを初めて手にしたのは、2017年の冬。今から3年前だ。

当時流行り始めたフィルム写真への憧れというのもあったのだろうけど、それよりももっと強い思いがあった。

それは「写真、もっとうまくなりたいなぁ」という切実な願いだ。

当時の私はいわゆる“入門機“と呼ばれる小さな一眼レフを使っていて、優秀すぎるその相棒に写真を撮ることのすべてを任せっきりにしていた。

カメラの設定はいつもオー

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戸惑いいっぱいの街撮り、セルフレビュー

戸惑いいっぱいの街撮り、セルフレビュー

先日、初めて人を撮りに街へ出かけました。

普段道を行く人を写すことはあっても、モデルさんにポーズを取ってもらって写真を撮るということがなかったので、実は私にとっては新しい試みでした。

撮影を終えてみて反省したことも発見したこともたくさんあるので、備忘録もかねてnoteに記しておきたいと思います。反省点は、実際に撮った写真も添えて。

これから人を撮りたいなぁと思っている方にほんのちょっとでも参

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私にとって写真とは

私にとって写真とは

8月。ちょうど世の中はお盆の終わりかけというその頃、久方ぶりに通勤というものをした。

私の会社は2月末から在宅勤務に切り替わっていたので、実に5か月半ぶりの出社となった。電車は心なしか5か月前よりもすいていて、「ちゃんと在宅勤務できている人もたくさんいるんだな」と思った少しあとで、今日がお盆休みだということに気づく。

なんだ、そうじゃん、お盆休みじゃん。

気づいた瞬間、周りはお休みなのに何で

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街角写真の壁

街角写真の壁

街で写真を撮っていると、笑顔を向けてくれる人がいる。それが土地柄なのか、たまたま気にしない人に出会ったのかわからないけれど、思わずこちらもファインダーを覗きながら、ふふふと笑ってしまうくらい素敵な笑顔。

私は街で撮る写真が好きだ。スタジオやセットの中でしっかり準備された撮影も素敵だけど、あえてシーンを作り出すより、見つけ出すほうが性に合っていると思う(ただのめんどくさがり)。

だけど、街で撮る

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写真を撮る、ということ

写真を撮る、ということ

レタッチ
写真を編集・加工すること
撮って出し
編集を加えず撮ったままの状態で現像すること

私は、ほとんどの場合レタッチをする。

それは、カメラでとらえた景色=自分が見た景色ではないと思うからだ。たとえ自分が見た世界を切り取っているつもりでも、撮りたい!と思ったその一瞬をバシッと切り取ることができたとしても、必ずしもカメラはそのシーンを見たまんまに表現してくれているとは限らないと思う。

ファ

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親友への贈り物

親友への贈り物

といっても、

人間の親友ではなく、カメラの親友。
大切なFUJIFILM X-T30への贈り物。

なんて言ったらちょっとおかしな人みたいだけど笑、ただただ私がほしくて、そして見つけたとたんX-T30に付けたい気持ちが爆発してしまい、新しいストラップを買ったというお話です!

それまでつけていた革のストラップも結構新しいんだけど、なんとなく秋冬っぽさがあるので雰囲気を変えたかった。ネットで見つけ

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写真を楽しむ気持ちを忘れたとき

写真を楽しむ気持ちを忘れたとき

カメラというものに出会ったのは、大学生になりたての頃だった。

初めて持ったカメラは、オリンパスのミラーレス。宮崎あおいさんに憧れて、PEN E-PL5を買ってもらった。

小さくて白くて可愛くて、すぐに大好きになった。私たちはいつもいつも一緒に出掛けた。

サークルのイベントに持って行って、ちょっとしたハプニングで液晶が割れてしまった時はめちゃくちゃへこんだ。

留学に行った時も一緒だった。その

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FUJIFILMのカメラに出会って

FUJIFILMのカメラに出会って

最近、スナップがとても楽しい。

今までカメラを持ち歩くのは、どこか特別な場所に出かけるときが多かった。旅行とか、一日かけて出かけるときとか。とにかく”非日常”を写してきたので、日常写真にはなんとなく苦手意識があった。

ところが、FUJIFILMのカメラを持ってから、見える世界ががらりと変わった。なんだか陳腐な表現だけど、キラキラして見えるようになったのだ。

今まで気にも留めなかった何ともない

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どうやら写真が本当に好きみたいだ

どうやら写真が本当に好きみたいだ

タイトルだけ見たら、もうどうしようもなく写真を愛し、好きで好きで堪らないというような人に見えるかもしれない。だけど実はかなりぬるめの、平熱みたいな「好き」だったりする。

自分のカメラを持って写真を撮り始めたのは19歳のとき。もうかれこれ7年も前になる。その間ずっと写真を楽しめていたわけではなくて、むしろ苦しく思うときもあり、写真とはつかず離れずの関係を繰り返してきた。

世界にはプロが撮った素晴

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カメラのすゝめ

カメラのすゝめ

最近、「カメラ始めたいんだけどおすすめのメーカーある?」と聞かれることが多くなりました。私なんかに聞いてくれるのがうれしくて、「よくぞ聞いてくれました!」とばかりについつい力が入ってしまうけど、考え出してみると案外難しい質問だなと思います。

カメラの性能はもちろんメーカーによって違うし、機種によっても違う。値段もピンキリだし、ひとえに「これが一番おすすめ!」と言えるようなカメラはとうとう思いつき

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