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「お金を稼ぐ」って、難しいけど、すごいこと

昨日ある授業で、「最近高齢者関係の仕事がしたいかもって、なんとなく思います」と話すと、「企業で働くってことはビジネスをするわけだから、企業の利益にはなっても人のためになってないってあなたなら言ってそう。会社の営利を目的にしない、公務員とかの方がいいんじゃない?」とある先生にいわれた。

この先生はすごく親身になって話を聞いてくださる方で、全然授業の主旨とは関係ないのに、その授業は私にとって、半分キャリア相談の時間みたいになっている(笑)。

この春学期間キャリアに対しての考えをたくさん話してきたぶん、先生もよく私のことを理解してくださっていて、このご指摘も  “まさにその通り!”  という感じだった。

「高齢者関係の仕事がしたいかも」と思いはじめてから、「じゃあどんなビジネスができるだろう?」と考たりもする。

例えば大阪では「大阪スマートシニアライフ事業」というものが推進されていて、今だと  “高齢者のICT利活用の促進”  が、高齢者自身のニーズはさておき国としてのニーズは高いといえる。

しかし、これで利益を得るためのビジネスを立ち上げてご飯を食べていきたいと考えると、少し難しさを感じる。なぜなら、高齢者のICT利活用の促進は、公民館で無料のイベントが行われていたりしているため、営利より非営利で行う方が現実的であると考えられるからだ。

そしてビジネスとなると、「高齢者からお金をもらって、私たちがスマホの使い方を教える」ことになる。いざそのようにイメージしてみると、全然真っ当なビジネスなのに、なぜか心に引っかかりを感じてしまう。

話は変わるが、そういえば先日Facebookで  “イラン人店主がデカ盛りを400円で提供している店がある”  というのを見た。

「来た人みんなに幸せになってほしい」という思いから、赤字覚悟でデカ盛りを提供し続けているらしい。

きっかけは、「赤ちゃんのためにお肉を食べさせてあげたい」と思った出来事から始まったそう。

それは23年ほど前まで遡ります。ある日、お店に若い夫婦がやってきました。女性は妊婦。
メニューの中にある「サイコロステーキ」を食べたいと言った奥さんに対して、旦那さんは「800円・・・高いよ」と別のメニューにするよう促したのを、マンスさんは聞き逃しませんでした。

結局夫婦は380円の焼きそばを頼みましたが、マンスさんはその日の夜、胸が痛みました。
「サイコロステーキがもっと安ければ、妊婦さんは食べられたのに。お腹の中の赤ちゃんのために栄養をつけられたのに」

そして決心しました。
「じゃあ全部380円にしよう。そうすれば好きなものを食べてもらえる」

下のサイトより引用

たった400円でこれだけのデカ盛り。
もしお店の利益だけを考えていれば、絶対に提供できないサービスである。

企業側の利益と客側の利益、両方を追求することのできないジレンマ。そして、企業側を優先的に考えたときに生じる「良心の呵責」。

「良心の呵責」とは、悪い事をした自分に対して、自分自身の良心からの責めや咎めを感じ、苦しむこと。

「お客様のために」と考えすぎては、お金を儲けていけないのだろうか。

これは冒頭に書いたのとはまた別の先生の話だが、以前私が「お金を稼ぐのって本当に難しいなと思います」と話すと、「たしかにお金を稼ぐことって難しいけど、すごいことだよね。お金を払ってでもそれが欲しいと思う人がいるってことだから」と返してくれたことがあった。

先生の考え方や感性は、本当に素敵だと思う。
一見ネガティブに思えることも、少し見方を変えれば、一気に輝いて見えることに気づかせてくれる。

私もそんな視点がもてるようになりたい。
そしていつか何らかの形で、「お金を払ってでもそれが欲しい」と思ってもらえるような価値提供ができる人になりたい。

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