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アニメや映画が好きな社会人。よく鑑賞するのですがそのとき感じたことや考えることを忘れて…

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アニメや映画が好きな社会人。よく鑑賞するのですがそのとき感じたことや考えることを忘れてしまうので残したいと思いnoteを始めました。楽しんでもらえたら嬉しいです。

記事一覧

受動的有権者の無力感-蓮舫氏落選に寄せて-

一応筆者は立憲民主党の支持層ではあるので今回の都知事選は非常に残念な結果であった。 というのも今回の選挙は自民党裏金問題における世論の自民党に対する批判、疑念を…

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4週間前
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大塚英志の天皇制について

前書き 最近大塚英志の天皇制に関する文章を色々読んでいた。何か書こうと思って数か月悪戦苦闘してみたのだが、どうにも書けそうにない。それは僕に文章の読解能力とレジ…

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4か月前

杉田俊介と山上徹也の革命の問題

杉田俊介が山上徹也について書いているいくつかの文章を読んだ。 それらについて僕は何か納得いくような印象を受けなかった。それは杉田自身の迷いが文章に反映されている…

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6か月前
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『窓ぎわのトットちゃん(2023) 』空想とリアリズムのアニメーションの凄み

窓ぎわのトットちゃんは黒柳徹子の小学校時代の物語である。子どものころ読んだ人も多いだろう。私も内容は覚えていないものの読んだ。そして電車の教室というイメージが強…

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7か月前
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[映画鑑賞文]ゴジラ-1.0(2023) 戦後と終戦の虚構について

この文章は以下のような構成をとる。 1ではこの映画の特徴を挙げる。2,3,4ではこの映画から導かれる隠されたテーマを暴く。5では2,3,4で書かれたことはどうでもいいことで…

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8か月前

[映画鑑賞文]ひなぎく(1966) 戯れと政治

ひなぎく Sedmikrasky 監督:ヴェラ•ヒティロヴァ 制作国:チェコスロバキア 制作年:1966 (以上キネマ旬報WEBより引用) この映画の現代的意義を云々する文章はあると思う。…

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9か月前

自己紹介がわりの9Hs映画オールタイムベスト10

その人のことは好きな映画が分かれば分かると言います。正直怪しいと思ってもいますがオールタイムベスト10を挙げてみようと思います。 1. ワンス・アポン・ア・タイム・…

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9か月前
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140字よりも少し長く映画について書くために

映画、に限らずとも世の中にはコンテンツと呼ばれる商品がたくさん溢れている。 そのコンテンツの海の中で僕たちはプカプカ浮かんだり泳いだりしているわけだが、ときには…

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9か月前

受動的有権者の無力感-蓮舫氏落選に寄せて-

一応筆者は立憲民主党の支持層ではあるので今回の都知事選は非常に残念な結果であった。
というのも今回の選挙は自民党裏金問題における世論の自民党に対する批判、疑念を追い風として受けられる「はず」の選挙であったからである。
しかし結果を見てみると現職の小池氏に倍近いスコアをつけられての敗戦である。
しかも最大野党の有力候補でありながら、石丸氏と得票数で2位争いを繰り広げてしまっている。
これを完敗と呼ば

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大塚英志の天皇制について

前書き

最近大塚英志の天皇制に関する文章を色々読んでいた。何か書こうと思って数か月悪戦苦闘してみたのだが、どうにも書けそうにない。それは僕に文章の読解能力とレジュメ的にまとまる能力が欠けていること(アカデミックリーディングとかいうのだろうか?)、そしてそれをめんどくさがるという性質によるものなので自分の責任なのだが、しかし何かを表に出さないことにはすっきりしない。ということでかなり荒い状態の文章

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杉田俊介と山上徹也の革命の問題

杉田俊介が山上徹也について書いているいくつかの文章を読んだ。
それらについて僕は何か納得いくような印象を受けなかった。それは杉田自身の迷いが文章に反映されているからかもしれない。と同時に杉田は山上の「革命」(僕はそれを革命だとは思わないが、杉田がそう書いているのでこう書く)について読み違えているからではないかとも思われる。

革命とは一般的には大規模な社会変動とか制度改革のことを言うように思う。も

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『窓ぎわのトットちゃん(2023) 』空想とリアリズムのアニメーションの凄み

窓ぎわのトットちゃんは黒柳徹子の小学校時代の物語である。子どものころ読んだ人も多いだろう。私も内容は覚えていないものの読んだ。そして電車の教室というイメージが強く残った。
だから窓ぎわのトットちゃんに対して抱くイメージは子ども向けの温かい話のようなものだった。

今年公開されたアニメーション映画の今作はそのようなイメージを描きつつもしかし、同時に大きく裏切るものである。
裏切る、というのは悪い意味

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[映画鑑賞文]ゴジラ-1.0(2023) 戦後と終戦の虚構について

この文章は以下のような構成をとる。
1ではこの映画の特徴を挙げる。2,3,4ではこの映画から導かれる隠されたテーマを暴く。5では2,3,4で書かれたことはどうでもいいことである、と言う。そしてそれはこの映画が描いたものと描き方と深い関係があると言う。端的にいえば私たちは戦後を夢としか、イメージとしてしか語り得ないということである。そしてこの映画が描くと戦後とは現代人が思い描く戦後的なものの最大公約

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[映画鑑賞文]ひなぎく(1966) 戯れと政治

ひなぎく Sedmikrasky
監督:ヴェラ•ヒティロヴァ
制作国:チェコスロバキア
制作年:1966
(以上キネマ旬報WEBより引用)

この映画の現代的意義を云々する文章はあると思う。しかし、この映画の無秩序さ、自由さが好まれた時代はとうに過ぎ去ったのではないかと思われる。

この映画には女も男も出てくるが男女の恋愛を描いた映画ではない。この映画は非駆け引き的映画である。九鬼の言うようないき

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自己紹介がわりの9Hs映画オールタイムベスト10

その人のことは好きな映画が分かれば分かると言います。正直怪しいと思ってもいますがオールタイムベスト10を挙げてみようと思います。

1. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト
2.話の話
3.逆襲のシャア
4.ゲアトルーズ
5.スパイダーマン:スパイダーバース
6.ノロワ
7.北の橋
8.イージー・ライダー
9.冬の旅
10.王立宇宙軍 オネアミスの翼

ちなみに嫌いな映画ベスト4は以下

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140字よりも少し長く映画について書くために

映画、に限らずとも世の中にはコンテンツと呼ばれる商品がたくさん溢れている。
そのコンテンツの海の中で僕たちはプカプカ浮かんだり泳いだりしているわけだが、ときにはそれらしいことを言ってみたい、とか注目されたい、といった欲求を抱くこともある。
しかし、140字という文字数はキャッチーな言葉や共感を得るような言葉には向いていても、曖昧なものや漠然としたものを伝えるのには向いていない。
言葉がいくら尽くさ

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