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サンチャゴへの道

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2022年春の定年退職を機にサンチャゴ巡礼の準備を始め、2023年夏にフランス人の道とフィニステレ、ムシアまで合計900キロを踏破した記録です。 【巡礼の準備】 体力づくりに年間… もっと読む
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『サンチャゴへの道』ペーパーバック版販売開始

『サンチャゴへの道』ペーパーバック版販売開始

先日ペーパーバックの校正本が届き、息子に校正をしてもらった。自分できちんと目を通したつもりなのに、校正箇所が20箇所以上あった。やはり自分の書いたものを思い込みで読んでしまうのだろう。指摘された所を見ると明らかな間違いを見逃している。

表記のゆれが結構ある。「お昼ごはん」と「お昼ご飯」や「せっかく」と「折角」などの漢字とひらがなの使い分け。「家内」、「嫁」、「妻」と呼び方を変えていたのもあった。

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校正本到着

校正本到着

先日より「電子出版」の投稿でもご報告している「サンチャゴへの道」のAmazonペーパーバック版校正本が届いた。手に取ってみると、思いの外サイズが大きく、260ページあるので、重みもある。サンチャゴ巡礼の記録として、本の形で一冊を手元に置いておきたいという願いからペーパーバック版を作成することにしたが、あと少しだ。

電子書籍は既に販売中

既に完成している電子書籍の原稿を元に、サイズを出版する本用

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電子出版(4)

電子出版(4)

先日KDP(Kindle Direct Publishing)より電子書籍を発行したことを報告した。ペーパーバックも併せて出そうと、本のサイズを決め、レイアウトを確認した上で、最終チェックを3日かけて行った。

wordの校閲メニューには文章を読んでくれる機能がある。この音声化がとてつもなく有益だと気がついた。通常校正作業では文章を丹念に目で追う。だが、目で追うだけでは気がつかない間違いや不自然さ

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電子出版(3)

電子出版(3)

先日、「電子出版」の中で、このnoteのマガジンで120本の投稿がある「サンチャゴへの道」を電子書籍として出版したいとの希望を書いた。また、「電子出版(2)」の中では、作業が大変で、そんなに簡単にはいかないと書いた。実際、大変だ。そして、この「電子出版(3)」である。

結論から言おう。既に電子書籍が出版された。あっけないほど、すんなり審査に通り、Amazonで「新作」として販売されている。「完璧

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電子出版(2)

電子出版(2)

このnoteで書き溜めた160本の投稿をまとめたマガジン「サンチャゴへの道」を電子書籍にしようと思い立った、と先日投稿した。

それ以降、結構時間をかけて、整理をしてきた。なにぶん思いつくまま、散発的に書いたものなので、一つのテーマについて様々な投稿に中に散りばめられている。繰り返し書いていることも多い。秩序だてて本の体裁にするだけでも骨が折れる。

取り敢えず章立てをしてみた。まず「サンチャゴ巡

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電子出版(1)

電子出版(1)

定年を機に、このnoteの投稿を始めてもうすぐ2年となる。読み返してみると、僅か2年ほど前のことなのに、「あんな事もあったっけ」と思い出す。テーマも様々で、雑然とするので、マガジンを幾つか作って整理をしている。

マガジンの中で本数が多いのが「サンチャゴへの道」で120本の記事となっている。自分でもよく書き溜めたものだと思う。主な内容はサンチャゴ巡礼のためのトレーニングの記録、装備と持ち物の準備、

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ザックの修理 〜  オスプレー タロン36

ザックの修理 〜 オスプレー タロン36

8月末にサンチャゴ巡礼を終え、9月に入って荷物の整理をした。汚れを落としてしばらく使わないものは仕舞い込んだ。サンチャゴで使ったザックはオスプレーのタロンで36Lと結構大きめ。普段の山行には20Lのものを使う。というわけで、タロン36Lは物置に入れたままにしておいた。

先日、ふと熊野古道の記事を目にし、3月に行った中辺路を思い出した。是非また別のルートを歩きたいと思い巡らしていたところ、ザックの

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(6)  YAMAPを利用して【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(6) YAMAPを利用して【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。今回はYAMAPについての話になります。

YAMAP

1年前、サンチャゴ巡礼に挑戦する体力的な準備として、山登りを始めた。その時に使い始めたのがYAMAPのアプリだ。近所の低山とはいえ、道迷いや怪我などの危険性に対しての備えとしてこのアプリを活用させてもらった。

山行の計画を立てる際、地図をダウンロードし、ルートを決め、出発

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(5)  サンチャゴ到着〜何処で何をするか【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(5) サンチャゴ到着〜何処で何をするか【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。今回はサンチャゴ到着後の動きを確認します。

サンチャゴ到着

歓喜の丘を過ぎ、国道の上を通ってサンチャゴ・デ・コンポステラの町に入る。新市街から道幅の狭い旧市街へと進む。土産物屋や食料品店、バールの並ぶ猥雑な通りをしばらく歩く。そして階段を下ってトンネルを抜け、左を見上げると大聖堂が聳えている。そこがオブラドイロ広場、長かった巡

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(4)  宿泊について【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(4) 宿泊について【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。今回はアルベルゲなど宿泊施設についてです。

アルベルゲと宿泊費

アルベルゲは巡礼者(=クレデンシャル保持者)のみが宿泊できる宿だ。アルベルゲには公営のもの、キリスト教団体運営のもの、私営のものなどがある。今回泊まったアルベルゲの宿泊費で一番安価なところが7ユーロ。平均的なところで8〜15ユーロの印象を受けた。寄付制の所もあり、

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(3)  タイトルについて【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(3) タイトルについて【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。今回は「サンチャゴへの道」というタイトルについてどうでもいいことを語る回です。適当に読み飛ばして下さい。

タイトル「サンチャゴへの道」の由来

このタイトルを見て、フランス映画「サンジャックへの道」から取ったものだと思った方も多いだろうと思う。実は違う。私の同年代の人であれば、「ミュンヘンへの道」というアニメを覚えておられる方も

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(2)  荷物の準備【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(2) 荷物の準備【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。今回は荷物についてです。

荷物は人それぞれ

荷物については共通に必要な物も、人によって必要な物もある。私は近視で、海外旅行には必ず予備の眼鏡を持っていく。眼鏡が壊れたりすると、美術館に行っても意味がないからだ。また、肌が日焼けに弱いため、夏にはアロエジェルも必須だ。荷物になるが仕方がない。人によって譲れない物があるのは当然だ。

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サンチャゴへの道 巡礼振り返り(1)  自分の足で歩き通すために 【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼振り返り(1) 自分の足で歩き通すために 【2023年夏】

サンチャゴ巡礼を無事終えて、準備段階を含めて振り返りたいと思います。

サンチャゴ巡礼路は1日に20〜30キロを毎日歩くことになる。ピレネーを始め、何ヶ所か登り下りのきつい場所もある。脚を痛めて途中で離脱する人もいると聞く。自分がこれに耐えられるかどうか、というのが一番の不安だった。当初は、身体のコンディションが悪ければ、バスでのスキップもやむを得ないと考えていた。実際は足にマメができたり、少し膝

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サンチャゴへの道 巡礼エピローグ 【2023年夏】

サンチャゴへの道 巡礼エピローグ 【2023年夏】

巡礼36日 地の果てまで

7月15日に出国し、36日に渡って巡礼を続け、昨日8月30日に帰国した。こんなことに挑戦することができること自体、様々な面で自分は恵まれていると思う。巡礼の初日の7月18日、まだ暗いうちに宿を出発し、ピレネーを越えてアルベルゲに疲労困憊してたどり着いたのが遠い昔のように思える。8月18日の朝にサンチャゴ大聖堂にたどり着いた時はひょっとして興奮のあまり落涙するのではないか

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