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吃音の記録

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3番目の子は言葉が出はじめの1歳から吃音があったような気がします。3歳から相談機関へ出向き、4歳から訓練開始。 「吃音があっても本人が気にしなければそれで良し」と思う自分と、「…
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#療育

吃音という長い旅路

吃音という長い旅路

3番目の子、ミコの吃音の訓練が正式に始まった。

今年の年始にぐっと悪くなり、2月に少し良くなって、その後はやや悪化(しているように私には見える)の状態で、正式な通所が始まった。

面談→診察→訓練開始、という手順で、その間に訓練が必要かどうか会議にもかけられた後に正式決定、日程予約となるので、3ヶ月ほどを要した。

担当の先生も変わり、新しい先生はあまり親(私)に厳しくない。夫と共に臨んだ面談で

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吃音は方言のようなもの

吃音は方言のようなもの

3番目の子、ミコの吃音の訓練を開始し、まだ間もない。知識もない。そんな私が「吃音について説明する」ということになった。

 吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつ。

・音のくりかえし(連発)
 例:「か、か、からす」
・引き伸ばし(伸発)
 例:「かーーらす」
・ことばを出せずに間があいてしまう
(難発、ブロック)
 例:「・・・・からす」などがある。

それは、ミ

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無気力を褒められる

無気力を褒められる

ミコの吃音のため、月2回言語の先生の所へ通っているが、通所3ヶ月にして「今日はかなり調子がいいですね」と言われた。

私も気付いていた。言葉が詰まる(ブロック)の時、苦しそうに顔を歪ませたり、大きく深呼吸することがなくなり、考え事をしてますよ、というような感じでしばらく無音になり、普通に話しだすので、知らない人は吃音に気付かないかもしれない。

これはブロックの表現が形を変えただけなのか、とも思っ

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吃音の子が、トコトコ歩く

吃音の子が、トコトコ歩く

3番目の子、ミコには吃音がある。吃音は言葉がうまく出ないという症状の他に、随伴症状というものが出る人もいる。

 随伴症状

吃っている状態から抜け出すためにしようとした動作が身についてしまったもの。瞬き、目をこする、体をのけぞらす、手足を振る、足をばたつかせるなどがある。当初はそれらが効を奏しても、次第に効き目が薄れ始め、他の動作を模索する。やがて動作だけが残り、吃るたびにその動作を起こしてしま

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親バカと吃音

親バカと吃音

3番目のミコの吃音改善のため、言語の先生のところに通って半年以上経つ。

初めのうちは、「良くなった、悪くなった」と変化に敏感で、一喜一憂しても仕方がないことなのに、心は上へ下へと大きく揺さぶられ、長い目で見ることが出来ない自分自身を情けなく思った。

ところが、人間というのは怠惰なもので、長期に渡ると良くも悪くも「慣れ」というものがやってくる。

夏休みの関係で、8月はいつもより訓練に間があいて

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吃音の不思議

吃音の不思議

うちの三番目の子、ミコの吃音の記録をつけ続けて四ヶ月。

なんとなく今日はいいかな?今日は悪いかな?と思っていたのが、記録をつけると何日間良くてこの日からまた悪くなったとか、そういうバイオリズムみたいなものがはっきりとわかって興味深い。

そして、「私の調子が悪いときに吃音も悪くなる」と確信に近いものがあったのに、私がイライラしたり落ち込んでいる期間に吃音が良くなっていく様子もあって「???」だっ

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発達検査で動揺

発達検査で動揺

3番目のミコは吃音があり、療育に通っている。最初は言葉だけが心配で通っていたものの、通ううちに「発達検査を希望されますか?」と何度も聞かれるので、言葉の他に問題があるかもしれないと思われているのだろうか?と、こちらも疑問に思い、とりあえず受けてみることにした。

2番目のニンタは知的障害と発達障害があって、この検査は何度も受けている。私には見慣れた光景の中で、ミコはどんどん難しい問題を問いていき、

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通級指導は支援級所属よりも悩ましいと思う。

通級指導は支援級所属よりも悩ましいと思う。

通級指導というのは、発達障害などによって苦手な事がある場合、週に一度くらいの割合で通常の授業を抜けて、他校で開かれる教室に通い、苦手な分野を補うこと。例えば長時間座っているのが苦手とか、感情のコントロールがうまく出来ないとか。

…という認識でいた。

うちの2番目の子、ニンタは知的障害があるので、通級という選択肢は考えておらず、支援級一択だった。或いは、住んでいる地域によっては養護学校ということ

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吃音の通級指導、続き。のびしろしかない親として。

吃音の通級指導、続き。のびしろしかない親として。

来年小学一年生になる3番目の子、ミコを、通級指導に通わせるのが不安という記事を書き、その後の話。

私がひっかかっているのは「通常授業を休まなければいけない」という点だけであって、じゃなんで通常授業を休ませるのが不安なのか?という考えに至る。

その不安はまさに、私が「普通」の呪いから抜けきれていないことの表れだった。



二番目の子、ニンタは知的障害があるから普通のレールから外れても良い。

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吃音と生きていく (療育から通級指導へ)

吃音と生きていく (療育から通級指導へ)

吃音がある三番目の子、ミコの記録。

三歳からお世話になっていた療育センターの言語指導は、就学と同時に卒業しなければならないのがこの地域の決まり事である。

なぜなら、療育はとても混んでいるので。人口が多い都市部の多くはそうであるらしいし、また逆に、体力がない小さな自治体でも起きることらしい。

私もミコも、言語指導の先生をとても頼りにしていたので、この強制卒業はつらい。けれども決まり事であるので

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