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3 count...の仕入れ先『あちらの世界』のおはなし

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3 count...(3カウント)は、不思議なあちらの世界から仕入れた魔法や不思議な雑貨を使うハンドメイド雑貨屋さん。 minneギャラリーで販売中。 ここでは、アクセ…
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#ハンドメイド

#90 ドレスコーディネーター Luisa(ルイーザ)

#90 ドレスコーディネーター Luisa(ルイーザ)

「ねぇ、そのマダム…なんとかさんのお店では
どんな準備するの?」

「全部だよ。ドレスも靴もバッグも
メイクもヘアセットも全部。
女の子のドレスコーディネイトで
彼女に勝る人は、僕の知る限りはいないよ。」

「そんなにすごい人なんだ…。
でも、ドレスとかって結構高いよね?
私、そんな持って来てないんだけど。」

「そのことなら心配しないで。
僕が無理に誘ったんだ。僕に任せて。」

Gerardがサ

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#89 OliviaとCedric

#89 OliviaとCedric

先程よりも
少し音が大人しくなったシンクの食器たちを
うまく操りながら、Oliviaはため息をついた。

「Olivia、何か、やりたいこととかできたの?
ココを離れるの?」

「実はね…
まだ決まったわけじゃないんだけど、
この前、Cedric(セドリック)が言ってたんだけど…
彼、海底研究所に異動になるかもしれないの。
深海よりももっと深い、海の底よ。

あそこは気軽に行き来ができないから、

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#86 時を歪める蝶の雫

#86 時を歪める蝶の雫

「どっちにしても、私が学校に一緒に行くのは
ちょっと良くないんじゃない?」

「そんなことないよ。みんな自由に来るもん。」

「そうなんだ。じゃぁ、今度お邪魔してみようかな。」

Sophiaは
それを聞いて嬉しそうにニッコリと笑顔になった。

「そういえば、今までに
森の女神様の棲む場所に行った人はいるの?」

「いるよ!
真っ白の樹や蔦が絡んんでいる建物があって、
建物の中は朝も夜もずっと明る

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#85 妖精の棲む森の女神

#85 妖精の棲む森の女神

しばらくフクロウ便でOliviaと文通をした後
やっとしっかりと時間を取れる日がやってきた。

カラスが騒がしく鳴く中で
Oliviaが送ってくれたフクロウに預けた
最後の手紙には、週末に行くと書いておいた。

季節はもう真夏だった。

私は、またあの鍵で”あちらの世界”へ行った。

Oliviaのいる街もカラッと晴れて暑かった。

Oliviaのカフェに向かうと
ちょうどティータイムで賑わってい

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#84 フクロウ便での文通

#84 フクロウ便での文通

Oliviaが送ってくれたフクロウは
予想通り翌日に届いた。

私は前回やったように
水を用意して、フクロウを部屋に迎え入れ
休ませた。

M.ちゃん

私、外出禁止令が解かれたわ!
早く会いに来て!!

実は、前回怒られてからも
色々やらかしちゃって
どんどん外出禁止期間が延ばされちゃってたの。

でも、パパも意地になってるだけだと思うけど。
普段はちょっと説教されるくらいなのに
脅し文句みたい

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#83 フクロウ便専用の扉

#83 フクロウ便専用の扉

「あぁ、おかえり。
氷の王国は楽しかったかい?」

Gregoryがテーブルの食器を片付けながら
私達に声をかけた。

「うん!ただいま!
私、食器洗うね。M.ちゃんはそこに座って。」

Oliviaはカウンターの中に入り
シンクの目の前にある席を指して言った。

シンクでは
洗剤の付いたスポンジとグラスやお皿が
そこに見えない誰かがいるかのように
宙で洗われていた。

スポンジで擦られた泡だらけ

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#82 Oliviaの同級生Gerard(ジェラルド)

#82 Oliviaの同級生Gerard(ジェラルド)

しばらく王冠を眺めた後、
私達は大広間から広間に出た。

屋外の風はとても冷たく、
徐々に体が冷えていくのがわかった。

「随分寒くなってきたわね…
そろそろ帰りましょうか。」

Oliviaのかけてくれた
空気の膜を作る魔法だけでは
耐えられない寒さになりつつあった。

私達は、また氷の王国の祝祭の街を眺めながら
早足で扉へ向かい、Oliviaの街に戻った。

すっかり暗くなった街で
カフェに向

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#77 妖精のためのファータの華

#77 妖精のためのファータの華

「そうだ!
M.ちゃん、Fata(ファータ)の樹はもう見た?」

花冠を3つ、腕輪を4つほど作り終えた時に
Sophia(ソフィア)が言った。

「ファータの樹?
扉のある、精霊の宿る樹じゃなくて?」

「ううん、違う。
ファータの樹には綺麗なお花と実がなるよ!」

「そうなの?見てみたい!」

「連れてってあげる!来て!」

私は小走りのSophiaについて行った。

道のようなモノはもう何もな

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#76 妖精の女の子 Sophia(ソフィア)

#76 妖精の女の子 Sophia(ソフィア)

「あら、こんにちは!」
少女は立ち上がって私に笑いかけた。

「あ…こんにちは…」
私は少女の会話の相手を探すように
辺りを注意深く見ながら挨拶を返した。

「どうしたの?」

「えっと…今、1人で話してたの?
誰かと会話してるみたいに聞こえて
少し驚いてしまって…」

「そこのミツバチさんとお話ししてたの。」

少女が指差す先の花の近くで
ミツバチが一匹ゆらゆらと飛んでいた。

「ミツバチ…と話

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#73 Gregoryのトンボ

#73 Gregoryのトンボ

「よかったー!無事ね?」

Oliviaにはまだ半透明のトンボが付きまとっていた。

扉の近くにいることで
再びOliviaの顔に向かって激しく羽ばたき、
おかげで私の頭にも何度かぶつかってきた。

「私、パパに見つかって…
あーもう!しつこいわねっ!」

Oliviaはまだ警告するように付きまとっているトンボを
手で振り払いながら話した。

「それで私、慌てて…
海底都市へ行く鍵の話しかしてなか

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#71 人魚のジュエリー~カリブの海馬~

#71 人魚のジュエリー~カリブの海馬~

Charlotte(シャーロット)の大きな尾びれに
私は驚いて立ちすくんだ。

Cherlotteも一瞬驚いた顔をしたが
すぐにクスクスと笑い出して
その場で漂うようにユラユラと上下していた。

「あら、人魚を見たのは初めてだった?
驚かせちゃったようね。」

Cedricも少し申し訳なさそうな顔をしていた。

「あぁ、そうか。
初めて見るよね?うっかりしてたよ。」

「あ、いえ、ごめんなさい。

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#70 深海生物研究博士Cedric(セドリック)

#70 深海生物研究博士Cedric(セドリック)

「あの…Cedricさんですか?
私、Oliviaに頼まれて…」

サッと近付いてCedricに声をかけると、
彼は私をじっと見て
不思議そうな表情になったかと思うと
ハッと閃いた表情に変わった。

「君、もしかしてM.ちゃん?
Oliviaから話は聞いていたよ。
やっぱりOliviaは来られなかったみたいだね。」

苦笑いしながら答えたCedricは
Oliviaにお似合いのモデルのようなスタイ

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#69 静寂なる深海都市

#69 静寂なる深海都市

深海都市はとても静かで暗かった。

メインとなる道の街灯しか頼るものがなく
時折、光の向こうで大きな何かの影が
ゆっくりと通り過ぎるような
気配がしていた。

雪が舞うようにプランクトンのような
小さな白いものが
街灯の近くだけはっきり見えた。

他に見えるものと言えば
街灯に照らされた平らな道と
石造りの建物たちだったが
その輪郭はぼんやりとしか見えなかった。

ほとんどの建物には人の気配はなく

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#68 海中守護の薬 60min.

#68 海中守護の薬 60min.

「あ、ちょっと待って!
お嬢さん、もしかして、一人で行くのかい?」

鍵屋の店員に、そう呼び止められた。

「あ、はい。」

「お嬢さん、ここの人間じゃないよね?」

「はい、そうですが…」

「どうやって深海で息するのか、
準備はしてますか?」

そこに関しては何も考えてなかった。
以前、凍てつく寒さの氷の王国へ行った時は
Oliviaの母のAlexが何か呪文をかけてくれた。

「あ…何も準備し

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