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滋味ごはん会の備忘録。ありがとさん

草野マサムネは天邪鬼だ。
武道館ライブがある種のステータスになっている時代、あえてその波に乗らないのがスピッツ。
だがしかし、”スピッツは武道館をやらないバンド”と定着してきたら武道館ライブをする。
そんな天邪鬼が好きな友人と一緒にイベントをした。

その友人というのは農大出身で、野菜や果物、玄米を偏愛しているすわちゃん。
一緒にイベントをしたり、メシを食ったり酒を飲んだり、スピッツのライブに行ったり、という仲良し。

僕にカボチャの目利きを教えてくれたのも、美味しい玄米農家を教えてくれたのも、すわちゃんなんだ。


※最後にまとめて今回の料理のレシピや詳細noteを張ったので気になる人はどうぞ。
全部は無いけど12個のnoteがあるのでそれなりに面白いはず‼

・滋味会の概要

5年ほど前”インスタ映え”という文化が流行した。
若いからという理由で僕らも一括りにされていた。(ように感じていた)
そんな中、ぼくら天邪鬼は世間へのアンチテーゼとしてインスタ映えしないものを食べる会をしよう!!
とトンガリ、息巻いて若者を集めて、玄米とかぼちゃ、おひたしなんかを食べる会を何度かやった。

地味で滋味なものをしみじみ食べる。
これが大事な要素である。

滋味な料理と噛み締めて旨い玄米をしみじみと。幸福。

あれから数年、例の流行り病のせいでイベントもできなかったので、久しぶりの開催。
まぁ大変だった。正直反省点はたくさん。
儲けがあまりにも少なかったり、飲みすぎて忘れ物をしたりとかね。

けど、とにかくハッピーだった!!
昼の部も夜の部も最高だった~~!!
料理も面白かったんでね、アレコレ備忘録含めて書いていきます。

関わてくれた皆様の写真をたくさん拝借させてもらってます。ありがとさん。

・滋味プレート

かぼちゃ、野菜をメインとして地味な料理を様々。
玄米に合う味。というのを念頭に置きつつ料理。

かぼちゃのキャラメル煮
加賀野菜のバーニャカウダ
マグロ血合いの有馬煮
春菊と新ごぼうの胡麻ポン酢和え
焼き豚の塩麹漬け 自家製柚子胡椒
新玉葱の蒸し焼き
アジのレモン〆 おから寿司

かぼちゃキャラメル煮
僕が何度も何度も作っている品で、焦がした砂糖とバター、少しの薄口醬油で味付け。
とにかくカボチャの質が物を言います。

皮の色合い、ヘタの乾き具合、ヘタ周りのへこみ具合、とにかく良いカボチャの目利きをするのが大切。

春菊と新ごぼうの胡麻ポン酢和え
元々お気に入りの品だったのだが、自分でポン酢を仕込むようになってからは特に作る機会が増えた。
今回は間引きしたハッサクとニューサマ―オレンジ、花柚子の果汁で作っている。

焼き豚の塩麴漬け 新玉葱の蒸し焼き
ポン酢で使った柑橘の皮で作っているのが柚子胡椒をつけて食う。

豚肩ロースを塩麹でじっくりつけてから焼いて、更に塩麹で漬けこむ。
しっとり香り良く、豚の香りを楽しむ品。
新玉葱は固めの皮を一枚残して丸ごと蒸す。一番表面が固いので水分が溢れにくい。
冷ましてから表面を剥いて、甘く水分たっぷりなのをバチっと焼く。うますぎた。

マグロの血合いの角煮
僕は元々食品ロス削減をメインに活動していたこともありこういう食材を使うの好きなんです。
というか単純にマグロの血合いって美味いよね。

今回はごぼう、椎茸、昆布、青山椒を一緒に炊きました、仕上げに木の芽。
味付けに黒糖を使うのが大事です。

アジのレモン〆のおから寿司
おからってのも捨てられがちな食材の代名詞。

高知県の郷土寿司おから寿司をアレンジして、アジのレモン〆で、シャリには緑のオリーブをたっぷり混ぜて。
ちなみにレモンは友人の畑を手伝ったお礼に貰ったレモン、まきさやかのレモンうめえんだ~

槇 紗加|レモン農家🍋🌿はれやか農園(@maru_nougyo)さん / X

お酒やドリンクにもレモンをたっぷり使わせてもらった。うめえ。

加賀野菜のバーニャカウダ
薄井青果という青果卸から野菜を頂いて、ここに関しては主催者の諏訪ちゃん側と会場のTOMOSHIBIとの繋がりに大感謝。

薄井青果 | 加賀野菜・能登野菜・新鮮野菜・果物の販売・卸 (usuiseika.com)

加賀太キュウリ、エシャレット、スジナインという筋のないスナップエンドウ、をバーニャカウダに。
ちなみに、新玉葱も、漬物のキュウリも、ドーナツのカボチャも薄井青果のです。美味い!!

んで、バーニャカウダのソースは自家製。
親戚宅で大量に取れて困ったいた新ニンニクを使ってうめえソースにしました。好評で嬉しい。

一部だけど、資料もつけてもらった。ありがてえ。
お客さんにも読んでもらえたし、加賀野菜や石川野菜の面白さを少しは伝えられたかな?と思う。

あ~また金沢あたりに行って野菜やカニや魚介を食べまくりたいなぁ~

個人的にはここに赤やピンク系の差し色をいれたくなるが、地味を意識してグッとこらえた。
酢取りミョウガとかさ、赤パプリカのおから寿司とかあったらめっちゃ煌びやかでしょ?けど今回は違うのだ。
彩りの為にアレコレせずに美味しさを最優先でいくのだ。

・玄米と漬物

玄米と漬物は食べ放題にしよう。
そう、玄米はメインだからね!!
(こーゆ―事をするから儲からねえんだよなぁ~)

じっくり浸水させて少し硬めに炊いた玄米は噛み締めて旨く。
塩もつけない。
噛めば噛むほど甘みがでて滋味が味わえる。なんというかこういう食体験を若人にしてもらいたくてやっている。と言っても過言じゃない。

漬物は野菜と青大豆。
僕のお気に入りで、推しの豆が青大豆。固めに茹でるのが良いさ~
野菜は薄井さんのとこのキュウリとかぼちゃ、
地元のマルシェで買ったキャベツ、ラディッシュ、カブ、カブ菜、白瓜、人参、新生姜。

塩と砂糖で脱水してよーく絞って、梅酢、昆布、塩麹、薄口醬油などで漬け込む。
青大豆の旨味がいいのよね~
あと、生のかぼちゃってのも好き!!

・オムレツタイム!

諏訪ちゃんの後輩、農業系でありつつ料理系の楽くんにオムレツを焼いてもらった。
↓楽くんのインスタ、イベントの情報などもあるので要チェック。

僕は和食の人間で玉子焼きや出汁巻きは大得意なのだが、オムレツはどうも上手にできない。
見事にスパッと綺麗に作るのかっけえ~

ソースは農業系なだけあって流石のラインナップ。
旬のソラマメを豆乳と合わせたソース
摘果の青トマトの清々しさを活かしたソース
王道のケチャップにはバターでコクを。

オムレツを焼く楽くんと、幸福そうなすわちゃん。

たまごはすわちゃんの大好物。
幸せそうでなにより。

・滋味つまみプレート

今回の会は主催者の友人や知人がお客さん。
とりわけ僕の友人らは呑兵衛で食オタクが多い、そうなると少し変化球も出したいなと欲がでて趣味に走った皿です。

どうやら僕は地味で滋味な料理と、変わった組み合わせや面白い料理、このふたつが芯にあるらしい。

ブリの奈良漬け
ウイスキー味玉 生茶葉中華タレ
キャラメルかぼちゃチーズケーキ
ココナツサブレ パパイヤ サテトムトム

ここまで読んでるのは料理好き、というか料理オタクが多いだろうけど、このセットおもろいべ~!?

ブリの奈良漬け
塩でガッツリ水分を抜いたブリの腹身を酒粕などで漬け込んだ品。
ちょっとまだ完成とは言い切れないけど、すでにめっちゃ美味いのでね。
酒粕をぬぐい切らないのが大事!!癖たっぷり。濃いめ。

ウイスキー味玉 生茶葉中華タレ
燻製卵を作るのが面倒で「ウイスキーで薫香つけちゃお!」ってやったらハマったんです。ハイニッカの強い香りが良い。
タレは生の茶葉を使った中華風。
生茶葉特有の強烈な苦味にゴマ油や干しエビが合う、うめえんだ~

キャラメルかぼちゃチーズケーキ
幾度となく作っている僕の定番ケーキ。
ダークラム酒をたっぷりいれたほろ苦く芳醇で濃厚でかぼかぼしい自慢の一品。
今回ので気に入ってくれて真似してくれるという人もいたりして嬉しい。

ココナツサブレ パパイヤ サテトムトム
駄菓子でコースをやるとかいうクレイジーな友人に触発されてココナツサブレで一品。
どういう発想だったかな、これは直感で速攻で完成した。
サテトムというベトナムのエビラー油に干しエビをこれでもかと加えてサテトムトム。

ココナツの甘い香りとパパイヤの風味、レモングラスの爽やかさ、この三種がベトナムやタイっぽく絡み合う。
パパイヤ特有のえぐみはサテトムの強さで淡くなり、辛みでパパイヤの甘味は際立つ、そしてココナツサブレでなくてはならない歯応えと乾燥具合。
奇跡的に良いバランスのツマミだ。最新作。

・酒とノンアルと新茶とほうじ茶。

河島英五さんの名曲みたいな目次だ。
あの曲、18歳で作ったって信じられねえよな。

飲んで飲んで飲まれて飲んで~

日本酒3種
ヒューガルデンがベースのジン
春の草木を漬け込んだジン
コーヒーを漬け込んだ酒

ノンアルジン的なシロップ
自分で摘んだ新茶は水出し
自分で焙じたほうじ茶は熱々で。

飲み物へのこだわりは人一倍強いかもしれない。

日本酒はこの3種
会場の近くの良い感じ酒屋で購入。

いいべ NO.3 出羽桜酒造
今回の中では一番王道の料理に合う純米酒。
80%精米だからこそ米の風味濃いめ、安定の美味しさ。
こういう酒すきだなぁ。

大雪渓 活性うすにごり 大雪渓酒造
夏酒のうすにごり辛口純米、はい、僕の趣味ど真ん中です。
こういう酒が人生で酒を好きになったきっかけだったなぁ。美味かった!

伊根満開 古代米酒 向井酒造
玄米会に合わせて癖の強い酒をひとつ。
古代米の酒で色はピンク、酸味と旨味がしっかり主張。
そのままも美味いけど、今回はソーダ割で!噛み締めた玄米との相性が抜群!

新緑ジン
茶の新芽、山椒の葉、もみの新芽をバランスよく漬け込んだ爽やかなジン。
ベースは王道のプリマスジン。ジュニパーの香りともみの新芽のヤニっぽさが合う。
茶の苦味、山椒の葉の爽やかさが春らしい。

癖の強いジン(KYOTO PEPPERジン、野沢温泉IWAIジン、まさひろOKINAWAジン)を少量ずつ加え好みの味に仕立ててます。
まきさやかのレモンをたっぷり絞って。


ヒューガルデンのジン
一杯目はビール!としたいけど、こういう会でビールは大変なので、ビールベースのジンで。
先日小田原で出会っためちゃ香りのよいオレンジを使った。
剥いた瞬間コレや!!ってなったのです。推せる。

↓中島農園の柑橘美味いし香りが良い。


コーヒー酒

これはちょっと秘密だけど、近所のバーのマスター直伝の作り方。
氷と水で割って飲むのたまらんのよ~!!
デザートのかぼちゃドーナツにはもちろん、つまみプレートのかぼちゃケーキやパパイヤにも合う。

ラベルをコーヒーで書いたのが地味に自慢。

ノンアルジン
コーラーやシロップは作ったことあるけど、ノンアルジンは初めて。
まぁ正式に言えばジン風味のシロップなのだけど、美味しくて面白かったのでヨシ!

ベースは砂糖とハチミツ。
メインの香りは山椒の葉、茶の葉、ジュニパーベリー、もみの新芽。
レモン、オレンジ、クコの実、グリーンカルダモン、クローブ、ローリエ、黒胡椒、生の青山椒。

コレは漬け始めホヤホヤ。

煮出したり、漬け込んだり、潰したり、絞ったりして合わせてできた。
華やかな蜂蜜と木々の爽やかさ、ジュニパーやモミのベタつき、柑橘の爽やかさが良い。
こういうのもっとしっかり作りたいなぁ~

初夏の日にピッタリだと言われて嬉しかったな。

新茶は5月のはじめに摘んだばかりの出来立てを水出しで。
チャッティーというペットボトルにつける濾し器が便利だった!!助かった。
こういうイベントで茶を水出しするのは時間や荷物の関係で大変だけど、これがあれば楽ちんだ~

ほうじ茶は1年前の茶葉を僕が焙煎した物。
好みの香ばしさで、落ち着く味わい。
好評で嬉しかったな~

つまみと、茶を飲む僕と、ドリンクを担当してくれた駒井さん。

ドリンクをまるっとお願いできる姉御がいてくれた本当に助かった。
ありがたすぎて、頼りすぎて僕は最後の方にいっぱい飲みすぎました。

イベントでスタッフ側に呑兵衛がいるってのは意外と貴重で大切なのだ!
説明の話が早く伝わるし、お客さんと話せるのありがてえね。

・ドドッドッドッドドーナッツ!

僕のnoteを読んでるアナタは知ってるかもだけど、僕はドーナツが好きだ。
とんでもなく好きだ。自分で作ったら食べすぎるから作らないほど好きだ。

けど、今回はすわちゃんが作るというので喜んで大賛成!!
かぼちゃドーナツ!

薄井青果が送ってくれたカボチャを蒸して荒く潰してサクッと揚げたもの。
あ~夢心地。

砂糖の粗さが好きです。絶妙なんだ。流石だよね。

中にはこのくらいカボチャが!!なんてこった!!ホクホクだ。
シナモンをまぶしたのも美味かったなぁ~コーヒー酒と合わせるのヤバかった~!!

・おわりに

という感じで、昼夜と。
面白かった~~!!

用意してたお酒がすっからかんになってお開き。
皆様に心からのお礼を。ありがとうございました。

まぁ~色々とね、大変な部分もあるから次回がどうなるかは分からないけど、滋味会じゃなくてもイベントはやる予定何でよろしくお願いしますね。

近いうちに寿司のイベントをやることになるはずさ~

握レルをよろしくお願いします🍣


・おまけというか、品々のリンク集。

今回の料理のネタバレというか、レシピをそれなりに公開してるので、気に入ったのがあれば是非とも。
昔の文章は更に稚拙で羞恥ですが、まぁ一応。
以下、リンクです。


かぼちゃキャラメル煮

春菊とごぼうの胡麻ポン酢和え

自家製ポン酢

焼き豚

柚子胡椒

血合いの角煮

おから寿司

玄米

青大豆と野菜の漬物

茶葉タレ

キャラメルかぼちゃチーズケーキ

ドーナツ偏愛


というわけで今度こそ終わり。




PS.招待の文章から色んな所にそれはそれはスピッツのタイトルを忍ばせてたの気づいてくれた人いたかなぁ~いたら嬉しいな~
謝々!

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