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生茶葉のソース二種類、茶葉の食べ方アレコレと。

夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘みじゃないか、茜たすきに菅の笠

ってね、ご存じ茶摘みの季節でした。
小学生で習った歌を未だに覚えている。

世間一般ではゴールデンウイークと言うアレですが、やっぱり茶摘みの季節ですよね。

今年は刈込や肥料のアレコレで少ないと思ったけど、意外に摘めて驚いたなぁ。
今日はそんな茶摘みの話、ではなく忘れられた少しの茶葉で料理してたら楽しくなったお話。


・茶摘み、茶葉、

祖父は数年前に、祖母は数か月前にいなくなってしまい、今では親戚宅と表現するべきだろうお家には茶ノ木が少しだけある。
田舎らしい家庭用の畑の生け垣というか動物への柵として茶の木。

例年は生の茶葉で30キロ、煎茶で5キロほどとれる。
茶摘みの少し前に刈り込んでおくことで新芽だけを綺麗にとれるようにするのが大切。だが、今年はその後にする肥料が遅れてしまい伸びが甘い。

ので、今年は機械を使わずにすべてを手摘みにしてみた。

結果!!なんと例年の30キロとほぼ変わらない29キロ摘めた。
コレでいいじゃん!!!仕分けも楽だしさ!!

朝は6時頃から初めて14時ごろには終わった。
腹減った!昼飯食おうぜ~!!
出荷だ!ゴーゴー!!

って急いでたらひと籠分を忘れてた。
あぁああああ~!やらかした~~!!

ってなわけで、生の茶葉をどうにかしようと考え始めた。

・まずは王道の天ぷら

はい、大好物。
茶摘みの日だけのご馳走。生茶葉の天ぷらです。

この日はタケノコと生茶葉です。
あぁ~春だねぇ。

好きな天ぷら10選に入る大好きな天ぷら。
爽やかな苦みと茶の香り。うめえなぁ~
天ぷらを抹茶塩で食べるのがうめえんだもん、そりゃ合うよなぁ~

コシアブラとかそういう山菜っぽい風味もあるんだけど、特有の旨味と香りがいいのよね。

・それにしても大量の茶葉が。

例年なら天ぷらにするだけを摘んで食べるのだけど、今回はかなりの量の茶葉が。
ってなわけで丁寧に仕分けて茹でる。

とりあえず茹でて絞って冷蔵庫。
このやり方は葉物が痛むのを止める作業として常套手段。

茹でてすぐに食べるなら3分とか茹でていいけど、色を大切にするなら1分以内で氷水にあげるのがオススメ。

綺麗だねえ~
コレをしっかり絞って冷蔵します。

そっから1日、少し色あせたけどコレで遊んでみます。
まずはそのまま、やっぱ苦い、けど奥にしっかり苦みがある。

で、ニンニクたくさんあるし鶏皮と一緒に炒めてみた。塩味シンプルに。
こりゃあいい!!ビールに合いそうな味だ~

・チャノベーゼ!?

コレね、やってみたかったんだ。
ジェノベーゼの茶バージョン。

バジルのジェノベーゼ、大葉のジェノベーゼ、フキノトウのジェノベーゼ、ときて次は茶葉でいってみよう!!

まずは茹でた茶葉をフードプロセッサーで細かく刻む。
近所のバーで貰ったフードプロセッサーが最高にありがてえ。石川さんありがとう。

このくらいじゃまだまだよ。
縁につくのをこそげてひたすら回す。

そうそう!このくらい細かく刻むのよ。
しっかり水分を絞っておけばパラパラと刻める。

くるみ、ニンニク、塩、オリーブオイルを加え更に回す。

うん、いい感じのペーストだ。
もう少し滑らかにしたいな。

オイルと薄口醬油を加えて更に細かく滑らかに。

うん良い感じ!!
ちなみにレシピはこんな感じ。

茹でて絞った茶葉200g
サラダ油100とオリーブオイル50
塩15、薄口20、胡桃50
ニンニク5粒とニンニクオイル50

オリーブオイルだけでやるのが王道かもしれないけど、茶葉の香りがしっかりしてるのでサラダ油でってのもいいな。


味は茶葉の苦味がしっかり濃いけど、その中に甘さや旨味も芳醇。
ニンニク、くるみ、オイルとまったりした物が多いけど、それでも張り合えるくらいの茶の味。
パスタにはあんま向かないけど、焼いた鶏肉やジャガイモ、タケノコ、卵、などなど淡白な物と合わせると良い感じ。

苦味が強いので、ガッツリメインではなくサブや付け合わせ、盛り合わせの一部なんかにちょうどいい。

保存はラップでチューブにして冷凍。
この形いいよね~

冷凍しても油分が多いのでカチコチにはならないけど、それなりには凍るしなにより色が褪せにくい。
ちょっとした料理会に1本ずつ使ったりすると最高さ。

ちなみにこういう時のニンニクはオイルで柔らかく炊いてからだと匂い抑えられるし滑らかに潰れるのでオススメ。

・生茶葉中華たれ

とでも名付けようかな。
茶葉はまだ残っているし、生の茶葉も少しある。
ので、じゃあ別方面でもう一種ソースを作ろう!

とりあえず茹でた茶葉、生の茶葉、それと油で煮たニンニクの残りを突っ込んでフードプロセッサーで回す。
どうなるか分からんけど、味を見て考えよう。

生の茶葉!!苦っ!!
とんでもない!こりゃ生半可な味じゃ苦さが強すぎるな。

あ、けど茶葉の旨味は濃いなぁ~
玉露の旨味的な旨さ。

さてさて、考えよう。
ニンニク濃いめだし唐辛子かね!
これまた畑で取れて冷凍しておいた生の唐辛子を三本突っ込む。
赤が混ざればチャノベーゼと見分けつくしね。

辛くて苦くて塩気はある、ほんのりだけの甘味もある。
旨味とまとめ役が欲しい。

まとめ役はゴマ油。旨味は干し小エビと擦りゴマ。中華風。
摺りゴマはジェノベーゼでいうクルミとかのポジション。クリーミーさをね。

で、微調整をしていく。
黒胡椒の爽やかな刺激がいて欲しいな、薄口醤油は多めにいれよう。
生茶葉の濃い苦みにはこのくらいのバランスが良い。

で、仕上げに煎りゴマをサッと合わせて完成。
香ばしさと歯応え、そして見分けのつくように煎りゴマなんです。

ちなみにレシピは

茹でて絞った茶葉150、生の茶葉50
ニンニク15粒、ニンニクオイル100、ゴマ油50、サラダ油50
塩15、薄口30、すり胡麻10
干し小エビ10、生の赤唐辛子3本、黒胡椒2g
仕上げに炒りゴマを10いれて軽く混ぜて完成!

これまたチューブにして冷凍。
こっちの方が刺激が強く扱いがむずいかな?と思ったけど、シンプルにごはんに合うので面白い。
豚、茹で卵、豆腐、餃子、唐揚げなどなど淡白な物にも濃い物にも合わせれる。面白い。

ちなみに瓶に詰める場合は詰めた上に油で膜を作ると劣化がしにくくなるのでオススメ。
もちろん合う油でね!

・実食!試食!

このソースを作った日はひたすらソース作りの日だった。
バーニャカウダソースも1キロ作ったし、木の芽味噌も山ほど作った。

ので、色々とディップして楽しむ。

焼いた鶏モモ、鶏むね、タケノコ。
茹でた絹さや、人参。
生のレタス。ってね。

ジューシーな鶏モモと苦旨いタレの相性は抜群だね!
比較的淡白な胸肉にはチャノベーゼで旨味と油分を足す。合う。
タケノコや野菜にはどちらも甲乙つけがたい。

・茶ジン

さて、まだあるし少しだけ遊んでみよう。
ジンで漬けてみよう。

茶葉と木の芽(山椒の葉)を漬け込む。
美味い!爽やか!春の苦み。

木の芽は1日、茶葉は2日漬けるのが好きだ。
さて、こっから少しずつアレンジを楽しもうかな~うへへへ楽しい。

柑橘、なにかなぁ~合うのがいるんだよなぁ~レモングラスもよさそうだなぁ。

・茶葉の和え物

例の茶葉の中華タレがなかなか気に入ったので和え物?漬物?にしてみる。

小エビをゴマ油でガリっと揚げて、油ごと和える。
煎りゴマ、濃口醤油も追加。

更に鰹節を合わせて、みりんを少々。
仕上げに胡椒をガリっと。

レシピ
茹でて絞った茶葉100g、干し小エビ5g、ゴマ油20g
濃口醤油15、鰹節3g、みりん5、好みで黒コショウ。


玉露とかが分かりやすいけど、茶葉って想像以上に旨味があって、それを生かす料理ですな。
葉唐辛子の漬物みたいな感じに似てるかなぁ。
ごはんに合うのはもちろん、冷奴にのせたのも良かった。

これは作りたても美味いけど、時間が経って染みてきたのも美味い。
茶葉は野菜としては表面が固い葉物なので、味が染みるまで時間かかる。
けど噛み締める旨さあるのよ。

それにこの漬物を食べてれば風邪ひかない気がするしね。

・おわりに

ちなみに、まだ茹でた茶葉が少し残っている、わ~お。
今日の晩飯にルーローハンこさえるから、なにか副菜で合わせようと思ったりしている。どうしよかな。


茶葉、面白い食材でしょ?
ハプニングで始まった茶の料理だけど面白かった。こういう事もあるよね。楽しいさ。

再来週のイベントに向けてまた茶葉と木の芽を収穫して酒に漬けようかな~
いつかはラペッソーというミャンマーの発酵茶葉?を作ってみたいものだ。
アレ好きなんだよな~


あ、そうそう、近いうちにニンニクの話も書こうかなと思ってます。
茶摘みの後に12キロ収穫して、それをどうにかするための奮闘記を乗せれればいいな、書けなかったらごめん。

では、今日はこの辺で。




死ぬまで生きたら褒めてよ~



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