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にわか西洋史好き。Historyを題材にしたStoryを集めています。 // ✏️使用している画像は、著作権フリーかライセンスの条件に従っています // 🍀更新マイペースです、スキ返しお気遣いなく //

マガジン

  • 世界史よもやま話

    毒にも薬にもならない歴史雑学集。ときどき古典文学。

  • 男はつらいよ〜西洋編〜

    歴史に残る男性を話題にした記事を集めました。一部トランスジェンダーの方もいますが、「身体の性は男性だった」という事で加えています。

  • 過去記事まとめ & ふりかえり

    定期的に過去の記事を振り返り、気づきや反省を記した記事を集めています。 初めてお越し頂き、何から読んだらいいか分からない方もこちらへどうぞ。

  • 王家の宝石箱

    王家に伝わるジュエリーの話をまとめています。

  • ボナパルト家とその周辺の人々

    ナポレオン・ボナパルトと彼の関係者に関する記事をまとめています。 カバー画像に登場する人達のエピソードを、随時追加予定。

記事一覧

固定された記事

【ゆるQ】デンマークの赤ソーセージ

『特捜部Q 知りすぎたマルコ』の作中、コペンハーゲンの中心街をマルコという少年が自転車でかっ飛ばすシーンがある。 その際「広場にソーセージ売りがいる」という描写が…

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頼まれて外国で即位した国王2選

新年度になりました。 このタイミングで、PTAや自治会の役員を引き受けたなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。 中には、「どうしてもと頼まれて…」なんて場合も…

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noteを始めて30ヶ月。過去記事を振り返る

久々のふりかえりnoteです。 前回の振り返りから1年半(中途半端だな)の間に起きたニュースを振り返りながら、自分の記事をまとめます。 マガジンのフォロワーさんにのみこ…

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【ぶんがQ】『オリバー・ツイスト』に『特捜部Q 知りすぎたマルコ』との共通点を見る

『特捜部Q 知りすぎたマルコ』(以下『マルコ』)は、2012年に出版された特捜部Qシリーズ第5弾の作品である。(なお邦訳版が出たのは2014年) 本作は出版当時、イギリス…

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王家の宝石 | ベルギー王室のナイン・プロヴァンス・ティアラ

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ノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』のセリフから、祖国の意味を考える

//おおむね史実に基づいた映画ではありますが、 結末まで#ネタバレ しています// Alt for Norgeとは、ノルウェー王が代々使用するモットー(スローガンのようなもの)で…

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【ゆるQ】デンマーク人園芸家の庭に見るチボリ公園(動画紹介)

〜 「ゆるQ」とは特捜部Qに関係あるような無いような話を1000字以内でゆるく語るシリーズです 〜 特捜部Qに度々登場するチボリ公園は、コペンハーゲンに古くからある遊園…

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【ゆるQ】デンマークのフィヨルド

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【ゆるQ】王室ヨット・ダンネブロ

『特捜部Q - キジ殺し -』は、デンマークの富裕層が登場する話。 主人公の警部補カールが ある上流階級の自宅を訪ねた時、真鍮がふんだんに使われたドアを見て "王室ヨッ…

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1000字で特捜部Q (原作)語り

『特捜部Q』は、デンマーク生まれの作家ユッシ・エーズラ・オールスン(Jussi Adler-Olsen)によって書かれたシリーズ小説。 北欧ミステリーとジャンル分けされることもある…

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3か月前
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⚫︎ボナパルト家マガジンをフォローして下さっている皆様へ⚫︎
本日から週一で、ナポレオンの愛人だった女性の記事をマガジンに追加していきます。

全話公開済みですので、まとめ読みも良し、スルーするも良し。
要するに 毎週フィードに出てきて煩わしいかもだけど、急いで読まなくてOKです◎

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3か月前
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《9/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【再婚、その後】

|◀︎最初から読む ◀︎前回の話 ナポレオンがセントヘレナ島に流されてから1年余り経った1816年9月。 何とマリアはベルギーで再婚。しかもお相手は、ナポレオンのいとこ…

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3か月前
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《8/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ナポレオンの没落】

|◀︎最初から読む ◀︎前回の話 マリアの離婚から4ヶ月ほど経った1812年12月。 ナポレオンはロシア遠征が大失敗におわります。 自分の政策に従わないロシアに痛い目見…

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3か月前
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《7/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【出産、パリへ】

◀︎最初から読む ◀︎前回の話 ジョゼフィーヌとの離婚を決めたナポレオン。 ウィーンで愛人マリアの懐妊が分かった後フランスに戻り、11月の終わりにはジョゼフィーヌ…

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3か月前
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《6/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【妊娠】

|◀︎最初から読む ◀︎前回の話 1808年3月─マリアがパリにやってきて間もなく─ナポレオンはスペイン方面の戦線に向けてパリを発ちます。 それに伴い、マリアはポーラ…

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3か月前
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《5/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ジョゼフィーヌの場合】

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3か月前
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【ゆるQ】デンマークの赤ソーセージ

【ゆるQ】デンマークの赤ソーセージ

『特捜部Q 知りすぎたマルコ』の作中、コペンハーゲンの中心街をマルコという少年が自転車でかっ飛ばすシーンがある。

その際「広場にソーセージ売りがいる」という描写があるのだが、これは写真のようないわゆる「ホットドッグスタンド」の事であると思われる。

◆◆◆

このソーセージ屋、デンマークでは非常にポピュラー。
私が住んでいた田舎街にはマクドナルドすら無かったけど、ソーセージの屋台はしっかりあった

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頼まれて外国で即位した国王2選

頼まれて外国で即位した国王2選

新年度になりました。
このタイミングで、PTAや自治会の役員を引き受けたなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
中には、「どうしてもと頼まれて…」なんて場合もあるかもしれませんね。

今回は、19〜20世紀のヨーロッパで 頼まれて仕方なく(?)王様になった人達のお話です。

①ゲオルギオス1世(ギリシャ国王)1863年3月末のデンマーク。
当時海軍士官学校に通っていたヴィルヘルムは、お弁当の

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noteを始めて30ヶ月。過去記事を振り返る

noteを始めて30ヶ月。過去記事を振り返る

久々のふりかえりnoteです。
前回の振り返りから1年半(中途半端だな)の間に起きたニュースを振り返りながら、自分の記事をまとめます。

マガジンのフォロワーさんにのみこっそり公開した記事もあるので、もしかしたら未読のものがあるかもしれません。
どうぞご覧下さい。

イギリスの話題2022年9月、エリザベス女王が崩御。
長男がチャールズ3世として国王に即位しました。
最近はチャールズ3世とキャサリ

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【ぶんがQ】『オリバー・ツイスト』に『特捜部Q 知りすぎたマルコ』との共通点を見る

【ぶんがQ】『オリバー・ツイスト』に『特捜部Q 知りすぎたマルコ』との共通点を見る

『特捜部Q 知りすぎたマルコ』(以下『マルコ』)は、2012年に出版された特捜部Qシリーズ第5弾の作品である。(なお邦訳版が出たのは2014年)

本作は出版当時、イギリスの文豪ディケンズが書いた『オリバー・ツイスト』と比較するレビューが複数書かれた。

なお私も初めて読んだ時「うわぁ似ている、これって大発見?」と思いネットを検索したら、10年以上前に同じことを考えていた人が複数いて、己の浅はかさ

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王家の宝石 | ベルギー王室のナイン・プロヴァンス・ティアラ

王家の宝石 | ベルギー王室のナイン・プロヴァンス・ティアラ


概要ベルギー王妃に代々受け継がれているティアラ。
⑴メアンダー模様のベース、⑵11のダイヤモンドパーツ、⑶後から加えられたアーチ型のパーツの3つで構成されている。
各パーツは取り外して、バンドゥやチョーカーのように使用可能。

なお⑵にある11のダイヤモンドは、当時9つあったベルギーの州(※)および王室と植民地コンゴを表していると言われている。
このベルギー領コンゴで採れたダイヤモンドに、アント

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ノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』のセリフから、祖国の意味を考える

ノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』のセリフから、祖国の意味を考える

//おおむね史実に基づいた映画ではありますが、
結末まで#ネタバレ しています//

Alt for Norgeとは、ノルウェー王が代々使用するモットー(スローガンのようなもの)である。
Google翻訳先生によると
「全てはノルウェーのために」
という意味になるそうだ。

ノルウェー映画『ヒトラーに屈しなかった国王』にも、このセリフが登場する。

史実に基づいた本作品の舞台は、第二次世界大

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【ゆるQ】デンマーク人園芸家の庭に見るチボリ公園(動画紹介)

〜 「ゆるQ」とは特捜部Qに関係あるような無いような話を1000字以内でゆるく語るシリーズです 〜

特捜部Qに度々登場するチボリ公園は、コペンハーゲンに古くからある遊園地。
多くのデンマーク人にとって、子供の頃ここで遊んだ楽しい思い出がある場所と思われる。

デンマーク出身の園芸家クラウス・ダルビーにとっても同じことのよう。
彼はオーフスにある自宅の庭で 色とりどりのチューリップや日本のいろは紅
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【ゆるQ】王室ヨット・ダンネブロ

【ゆるQ】王室ヨット・ダンネブロ

『特捜部Q - キジ殺し -』は、デンマークの富裕層が登場する話。

主人公の警部補カールが ある上流階級の自宅を訪ねた時、真鍮がふんだんに使われたドアを見て
"王室ヨット全体よりも多くの真鍮が使われている"
という感想を持ったシーンがある。
今回は、この王室ヨットの話をしようと思う。

ヨットの名前は「ダンネブロDannebrog」。
デンマーク国旗を表す言葉で、現在の国王の曽祖母にあたるアレク

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1000字で特捜部Q (原作)語り

1000字で特捜部Q (原作)語り

『特捜部Q』は、デンマーク生まれの作家ユッシ・エーズラ・オールスン(Jussi Adler-Olsen)によって書かれたシリーズ小説。

北欧ミステリーとジャンル分けされることもあるが、警察と犯人双方のストーリーが交互に描かれ 終盤で両者が重なり合う構成は、どちらかと言うとサスペンスに近い。
ストーリー運びが毎回巧みで、この冬どっぷりはまっている。

なお一部の作品は映像化されており、2024年現

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⚫︎ボナパルト家マガジンをフォローして下さっている皆様へ⚫︎
本日から週一で、ナポレオンの愛人だった女性の記事をマガジンに追加していきます。

全話公開済みですので、まとめ読みも良し、スルーするも良し。
要するに 毎週フィードに出てきて煩わしいかもだけど、急いで読まなくてOKです◎

《9/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【再婚、その後】

《9/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【再婚、その後】

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◀︎前回の話

ナポレオンがセントヘレナ島に流されてから1年余り経った1816年9月。
何とマリアはベルギーで再婚。しかもお相手は、ナポレオンのいとこという衝撃。

お相手の名はフィリップ・アントワーヌ・ドルナノ。
一体どういう人物なのか、駆け足で見てみましょう。

コルシカ島で、父ルイ・ドルナノと母イザベラ・マリア・ブオナパルテとの間に生まれました。
ブオナパルテをフランス

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《8/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ナポレオンの没落】

《8/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ナポレオンの没落】

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◀︎前回の話

マリアの離婚から4ヶ月ほど経った1812年12月。
ナポレオンはロシア遠征が大失敗におわります。

自分の政策に従わないロシアに痛い目見せてやろうと攻め込んだものの、ロシアの厳しい寒さに勝てず、50万人もの兵を失って帰国したのです。

翌年10月にはライプツィヒの戦いでも敗北。
反ナポレオンの国から一気に反撃を受け、1814年4月にフランス皇帝の座を降ろされま

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《7/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【出産、パリへ】

《7/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【出産、パリへ】

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◀︎前回の話

ジョゼフィーヌとの離婚を決めたナポレオン。

ウィーンで愛人マリアの懐妊が分かった後フランスに戻り、11月の終わりにはジョゼフィーヌに別れ話を切り出します。
そして翌年1月には離婚手続きを終えました。

一方のマリア。
…の記録は見つけられず、9月に妊娠→翌年5月ポーランドのバレビツェWalewiceで出産という事しか分かりませんでした。

一説によると、マリア

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《6/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【妊娠】

《6/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【妊娠】

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◀︎前回の話

1808年3月─マリアがパリにやってきて間もなく─ナポレオンはスペイン方面の戦線に向けてパリを発ちます。
それに伴い、マリアはポーランドに帰ったのでした。

ここから1年と少し、マリアの足取りはよく分かりません。
そこでナポレオンの動きを見てみましょう。



戦争を行う傍ら、ナポレオンは新しい計画に向けても動いていました。
一向に子供を授からないジョゼフィ

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《5/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ジョゼフィーヌの場合】

《5/9》ボナパルト家を取り巻く女性たち - マリア・ヴァレフスカ編【ジョゼフィーヌの場合】

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◀︎前回の話

前回の話から時計を1年ちょっと戻します。

ナポレオンがポーランドに入る3ヶ月前の、1806年12月。
ジョゼフィーヌはナポレオンと共にマインツ(現在のドイツ)にいました。

かねてより対立していたプロイセンが、再びナポレオンと争う姿勢を見せた為です。

ナポレオンはマインツに入った3日後、再び戦線へ。
ジョゼフィーヌはマインツに留まり2人は離れ離れになります

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