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ミッドサマー アリ・アスター
ついに!ずっと観たかった映画を、スウェーデンの友達とみた。夏至祭はスウェーデンで大切な行事のひとつだけど、映画の描写のここまでは本当、コレは嘘、とひとつひとつ教えてくれたので ふたつの楽しみ方ができた
以下 感想!
結論から言うと、わたしは好きだった!宗教、伝統、抽象的な概念やけど、紛れもなく人間が作り出した概念で、それらの概念の力の強さと言ったら!たとえば、72歳になったら死に、その命がリサイ
海が聞こえる ジブリ
正直にいうと、なんだかもの足りない感じがしてしまいました!音や映像を鮮明に楽しむためには、映画館でみた方がいいのかもしれないです。
舞台は高知。杜崎くんと、松野くんと、東京からの転校生 武藤さん。松野くんは、武藤さんに恋していて、杜崎くんはその事を知っています。武藤さんは親が離婚していて、お父さんにこっそり会いに行こうと試み、ひょんな事から杜崎くんもそれに同行することに。
そこでまあいろいろあっ
ライオンのおやつ 小川糸 ポプラ社
33歳、ガンのステージ4の雫ちゃんのホスピスでのお話。確実に目の前にある死を待つ者視点で物語は進む。ホスピス「ライオンの家」では、週に一度おやつの時間があって、ゲスト(患者はそう呼ばれる)のリクエストに応じて、おやつが振る舞われます。雫ちゃんが、ホスピスでの何にも縛られない生活を通して、自分の人生のこと、生きるということ、何気ないことのありがたみ、など様々なことに思考を巡らせます。
ここで「おや
斜陽 太宰治 青空文庫
この前読んだ「人間失格」が結構好きだったので今回も太宰さんの本を手に取ってみた。
裕福な貴族が、裕福ではなくなり、色んなものを失っていく話(ざっくり)、不幸続きは、かず子が蛇の卵を焼き払ってしまったことかは始まります。母親らしき蛇の悲しげな表情が印象的です。この蛇が不幸の元凶だという旨の記述があったけど、なにかの隠喩ですかこれは???戦争???敗戦?かな?
お母さま。いかにも貴族らしく、お上品
Perfect days ヴィム・ヴェンダース
今は今。今度は今度。自分は今の自分に満足しているしこれ以上は求めないはずなのに、なぜか溢れ出す涙!変わらない自分と、変わっていく周り、時代。自分がなんだか取り残されているような寂寥感。
主人公は東京の下町に暮らすトイレ清掃員の中年男性 独身 毎日の繰り返し。朝起きて布団をたたみ、植物に水をやり、歯を磨き、髭を剃り、缶コーヒーを買って車で仕事へ向かいます。スカイツリーが目に入ると決まってカセットテ
死にたくなったら電話して 李龍徳 河出文庫
人間が作った型を忌み嫌い、人間を生まれつき愚かな者であると俯瞰する女、初美ちゃんが、心の中にそういった思いを秘めていた(たぶん)徳山サンをとことん引き摺り込む。ちょっとおもしろすぎてページを捲るのが止まりませんでした!たすけて
初対面なのに初美ちゃんははどうして徳山サンのことをみて狂ったように大爆笑したのか?彼女の生い立ちは?初美ちゃんの、何が本当で何が嘘なのか、意志が最後まで全然読み取れなかっ
人間失格 太宰治 青空文庫
私の母が小学五年生の頃読書感想文を人間失格で書いただとか。暗く、書きにくかったと言っていた記憶があり、手に取ることが億劫になっていた一冊。ついに!
読みやすかった。一日で読み終わった。小説を読むと主人公に共感してしまうことが多いのだけど、私は主人公に感情移入しやすいタイプなんやろうか?今回も葉ちゃんにひどく共感した。人間を恐れ、その裏返しに人間の機嫌を伺いながら常に人間の好意を買ってきた彼が、つい
殺戮にいたる病 我孫子武丸 講談社文庫
とにかく衝撃のラスト、開いた口が塞がらないとはまさにこのこと!本を閉じることを忘れて、暫く情報整理してた
違和感を感じる節がなかったわけではない、稔がオジンと呼ばれたり、学生とは思えないくらい金銭的に豊かだったり、目撃情報に30代40代に見える男性あったり。でもちゃんと注意して読んでなかったからこんがらがった。母は息子を疑ってたよな?息子のことを「あの子」と表していて、でも基本三人称語りだったか
アルジャーノンに花束を ダニエルキース 早川書房
なにから記録していいか分からん、、感じたことをそのまま言葉にするにはあまりにも深すぎる作品、まだ私の中でも収集がついていない、読了後の心の高揚が、まだ落ち着いていない、
はじめのページをめぐる、知的障害者チャーリーの乱雑した文章(経過報告、けいかほーこく)から話ははじまる。まさかこの話、ずっとこの調子、、?ちょっと不安になる。でも逃げない。チャーリーの、きっと一生懸命書いたであろう滅茶苦茶な文章を
こころ 夏目漱石 青空文庫
全体を通して読んだのははじめて!ページをめくる手が止まらない、私は先生の過去を知ったうえで始めから読んでいたが、知らずに読んだら先生の背後に影を落とす暗闇に、さぞモヤモヤしながら読まなくてはならないんだろうかと思った!先生は賢明ながらもいかにも人間らしい人間で、人間のこころのリアルが共感できる一冊。先生が、Kに先回りして奥さんに結婚の談判をする。そのせいでKは命を絶つ。一見、先生が完全な悪のように
もっとみるSaltburn 映画
気持ちいいくらい気持ち悪い!気持ち悪いシーンが多くて目を覆ってしまった時もあった、それなのになんとなく後味もよく、映画の評価は?と言われたら最高評価をつけてしまうと思う!テーマは、格差社会、歪んだ愛?冴えない男オリヴァーがフェリックスに惹かれ(?)最終的に彼の全てを奪う。フェリックス入浴後の浴槽を舐めたり、フェリックスの婚約者の月のものを飲んだり、フェリックスの墓の上で裸になって...とにかく気持
もっとみる雪国 川端康成 新潮文庫
久しぶり活字を読んだので、初めはゆっくり、最後はどっぷり、読み浸った。なんとなく読みやすいと聞いていたので手に取ってみた一冊、そしてなんとなく腑に落ちないラスト!とにかく、主人公の藤村があまり好きじゃなかった。あるいは主人公では無いのかも知れないですが。美しい温泉街の情景、2人の女性、これらをただ際立たせる役割をしているだけって思ったらそれなりに納得がいく。自分の人差し指だけが、その濡れた感触だけ
もっとみる君たちはどう生きるか
君たちはどう生きるか。映画を通して、宮崎駿の生き方を意気揚々に示されたように思った、言い方を変えると、一方的に誇示されたというか、、、パラレルワールドは宮崎駿の頭の中。各々の世界に繋がる扉は、宮崎駿のもつ世界観の数。そのいくつかの中に、トトロの住む森や、キキの働く街があるのかもしれないなーと思った。世界観の創造者は、後に継ぐ者を探してた、、これは宮崎駿の最後の作品かもしれないと思っちゃった。
映