雪国 川端康成 新潮文庫

久しぶり活字を読んだので、初めはゆっくり、最後はどっぷり、読み浸った。なんとなく読みやすいと聞いていたので手に取ってみた一冊、そしてなんとなく腑に落ちないラスト!とにかく、主人公の藤村があまり好きじゃなかった。あるいは主人公では無いのかも知れないですが。美しい温泉街の情景、2人の女性、これらをただ際立たせる役割をしているだけって思ったらそれなりに納得がいく。自分の人差し指だけが、その濡れた感触だけが、女のことを記憶しているとかいう発言も、ガラス越しにうつる魅力的な女性をひたすら盗見している所作も、気持ち悪い!って思っちゃった。川端康成の他作品を読んだことがないし知識も浅いから、彼がどんな文章を書く人なのか、どんな人格なのか知らないけど、よくこんなにも、一見生々しくないのに、生々し過ぎる文章を書けるなあと思った。それと、私でもわかる。文章が美しい、日本語が巧みに操られてる!頭の中が真っ白な雪と、湯気ののぼる温泉と、とにかく情景がびっしり広がった。あらすじ自体は、先述した通り、腑に落ちないというか、読解力の乏しさを痛感させられたというか!結局駒子と葉子の関係性も読み取れず、最後の、刑罰やら犠牲やらの文章も私には難しかった。これはもう一回読みなおしてみるべきなのかな、、ちらっと世間の声を耳を傾けたら、「書かないエロ」と称されていた、確かに、生々しさが伝わる表現は少しはあれど、直接的な描写はなかった、それなのに体の交わりがあることは伝わる、これがノーベル賞作家、、、私にはまだ早かったかもしれないけど、温泉街で繰り広げられる、生きる、死ぬ、をちゃんと堪能できたと思う、藤村のことは好きになれないけどね!イケメンだったらいいのに!小太りの妻子持ちおっさんだよ?都合よく扱われて、何がそんなに良かったの、駒子?(ごめんなさい)
忘れた頃にもう一度読んで考察し直そう、それまでに川端康成の別作品も読む。

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