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3月は、1996年度のまとめの時期でもある その5 エピソード

『時代を感じる』  中川 ノブ

 リーダー企画 のボードゲームが伯仲はくちゅうして、帰る時間が伸びてしまった。ノブ 君が「お母さんに連絡するから、電話を貸して」と言ってきた 。「いいよ」と返事をしたら、電話のを受話器を取った。しかし、ノブ君は、そのまま固まってしまっている。銅像のようだ。
  あれ どうしたのかな と思って、ややからかい気味に

先生「中川君 まさか 4年にもなって、 電話のかけ方を知らないんじゃない 
  だろうな。」

中川「これ、 番号のボタンはどこにあるの?」

 そうか!中川君はプッシュフォン のかけ方は知っていたが《 あぼう クラブ》の黒いダイヤ ル式の電話は初めて見たようだ。丸い穴に指を入れて、必死で押していたが、反応がない。
 うーん 時代を感じる。 

    注)現在の子は、プッシュフォンも知らないかも…。 

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缶けりの絵

『どこに行くんだ』  五月丘 タツ


 缶けりを、子どもたちだけでしている。五月丘君が、鬼をしていた 。随分やり込んでいるので、なかなか鬼がうまい。缶から離れて、鳥小屋の後ろを見に走り、しゃがんでいる雨田君を見つけた。

五月丘「雨田くん、鳥小屋の後ろ。みーっけ。」

と叫んで、缶に「でん」をしようと走り始めた。でも、その方向には、缶はない。缶は反対方向だ。暫く走ってから、気がついて戻ってきたが、後の祭り。雨田君が先に、缶を蹴ってしまった。

 方向音痴にも程がある。遠くから「五月丘、どこに何しに行くんだ!」と叫んだが、あとの祭りだった。

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