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Ⅱ 低学年で覚えて欲しい学び方スキル 21 辞書が引けるようになる その1

 これは、補助項目がありません。「辞書」ついて「その1」で【解説】します。そして「その2」で、幼児期での【育て方】を書きます。

21 辞書が引けるようになる 【解説】

 学習指導要領上では、3年生のときに国語辞典の引き方を教えることになっています。しかし、それはほんの少しの時間だけです。それだけでは、いけません。なぜなら「辞書を引くこと」には、学習上の大きな意味と効果があるからです。 
 今の小学校は指導要領が変わって、教師が一方的に知識を与える「講義型」の授業ではなく「探求型」になってきています。つまり「調べ学習」が中心になってきてるのです。グループに分かれ、自分たちで問題や課題を探し、解決するスタイルです。

「辞書引き学習法」の頑張ったあと

 このときに役立つのが「辞書を引くスキル」です。調べ学習の基礎になるスキルです。「分からないことを、どうやって調べるか」の基本は、辞書を引くことの中にあります。                
 
 深谷 圭助という方は、20年ほど前から「辞書引き学習法」というのを提唱されているほどです。「辞書引き学習法」とは、
  『小学1年生から自分の辞書を持ち、生活のさまざまな場面で辞書を引 
   くことをすすめる学習法。引いたページには付箋をし、引いた項目を
   メモする。付箋にはあらかじめ通し番号を振っておき、自分がどのく
   らい辞書を引いたか実感できるようにする。』
というものです。詳しくは、下記の本を参照してください。

 次に「辞書を引く」ことの意味と効果をまとめておきます。
  ・分からないときに「調べよう」ということが習慣化する
      ➪これは「困ったときには、情報を集めよう」につながり
       問題を介するための「生きる力」にもなる
      ➪社会人としても使える力
  ・「調べる」という過程が学べる
      ➪辞書をめくるという行為が、だんだん深く調べていく
       行為につながっていく
      ➪電子辞書ではピンポイント過ぎてダメ。めくる行為がない。 
  ・考えるための基礎である文語の語彙が増える
  ・調べているときに、周辺の単語も見ることになる
  ・知っていることでも、調べると知識が深まる
  ・国語の辞書でも、科学、社会、その他あらゆる知識に触れられる

 このように、良いことずくめなので「辞書を引く」ことを教える先生は、たくさいます。早い方がいいので、1年生から始めます。これに取り組んでおられる先生は、教室の後ろのロッカーの上に人数分の国語辞書が置いてあるのですぐ分かります。

 もちろん、初めは国語辞典から初めますが、やがて漢和辞典、百科事典、ことわざ辞典、四字熟語辞典、語源辞典、英和辞典、和英辞典と調べられる辞書、辞典を広げていくといいでしょう。

本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。