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《注意集中に課題があるタイプ》のアセスメントとその支援の方法  その13 具体的な支援の方法⑫

「ユニバーサルデザインの授業法(どんな子どもにも分りやすい授業法)」の解説の続きです。

授業の内容・技法-4

33  授業に子どもの見通しとなるくらいの型
   (パターン)があるか

 凸凹タイプは、見通しがないと不安になります。見通しがないと、うんざりして気が散ってしまします。見通しがないとやる気が湧かないのです。見通しとは。授業45分の内「何を何分したら、次に何を何分するか」というものです。
 だから、先生は見通しを持ちやすいように、授業にパターンを作らないといけません。そうすると、いちいち見通しを説明しなくても「何を、何分位するのか」という見通しが持てるようになります。 

 国語の例で書きます。

  なぞなぞ一問 (5分) ➪ 暗唱 (5分) ➪ 音読 (5分) 
  ➪ 今日の課題 (20分) ➪ 何を学んだかまとめる (10分) 


34  その中にも、変化を持ち込んで、子どもを飽き
   させていないか

 授業にパターンが有ると見通しが出るのですが、それが続くと「今日もあのパターンか」と気持ちが緩んできて、気が散ってしまいます。覚醒レベルがさがるのです。少し、面倒くさい感じがしますが、仕方がありません。

 だから、パターン化した授業に時々変化を入れて、ハッとさせる(覚醒レベルをあげる)必要があるのです。急にテストをする程大きな変化(28番と似ているが少し違う)ではなく、小さな変化でいいのです。 33番の国語の例ので、変化を書いてみます。

  なぞなぞ➪スリーヒントクイズ   暗唱➪早口言葉
  音読➪先生との交互読みにする   まとめ➪絵で描く


35  板書の量は適切か、大事なところが目立ってい
   るか(色分けやアンダーラインなど)

  板書に苦労する子どもがいます。量が問題なのです。ノートに文字を書くのが、大変遅いのです。見て覚える力が弱かったりや眼と手の協応が悪かったりするからです。
 だから、先生は板書計画で板書を3段階に分けて置く必要があります。

  「一番大事なのは、この赤字です。これは、絶対書きましょう。」
  「小学生として知っておくべきことは、この黄色線の枠の中です。これ   
   も頑張って書きましょう。」
  「矢印で引っ張ってきて、青丸で囲ってあるところは、かなり詳しい説
   明です。余裕がある人は書いておきましょう。」

 この指示を聞いて、どこまで書くかは個人の選択にまかせればいいでしょう。子どもたちが慣れてくれば、こんな説明はいらなくなります。

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