他局のコンテンツに頼りまくり。第74回 NHK紅白歌合戦2023個人的感想

皆さん、今年の紅白はご覧になられましたでしょうか。
ご覧になられた方、ご感想はいかがでしょう。

個人的には、全体的にパンチ不足だった気がします。
どこが、と言われると全部なんですけど。

というか、もう紅白自体から神通力が消え失せているので民放各局も過去の番組やアニメ等、他のコンテンツの力に頼りまくってましたね。
まあ、この傾向自体は結構前からあったんですが。今年はより顕著に感じました。

だって、目玉がもろ日テレのポケビ・ブラビ復活だったり、TBSのザ・ベストテンの再現企画だったりするわけですからね。
中盤の企画は数年前ぐらいからディズニーに頼り切りだし。

ナンバーワンよりオンリーワン、歌に勝ち負けをつけるのはおかしい、そもそも男女で組を分けるものどうか、という時代の流れもあって『歌合戦』という形式も揺らいできているし…紅白のアイデンティティ自体がかなり薄れてきているな、と。

みんなが一体になった感じのOPはいかにも紅白っぽくて悪くなかったですが…クオリティ的には中途半端。
ぶっちゃけ、ここは映像でも良いんじゃない？とも思ったし。笑

で、その後もイマイチ見どころがないというか。
お祭り感、刺激に欠けます。
橋本環奈×浜辺美波のW司会で画的な華やかさだけはありましたが、それだけ。

橋本環奈は仕切りが抜群にうまい、踊れる、歌えるでNHKが離さないでしょうね。浜辺美波も思ったより司会がうまくて良かったです。抜群にかわいいし。

有吉も好きなんですけど、彼から毒気を抜いちゃうとただの無難な司会者ですからね…あの毒づきが良いのに、品行方正路線に持っていかれるとしんどいよねえ。ボーダレスじゃねえのかよ！

アーティスト的には、一発目の新しい学校のリーダーズは良かったんですが。その後が続いていかなかった印象。

ちょっと無茶苦茶なこと言っちゃいますけど、みんな無難に歌もダンスもうまく過ぎるんですよ。ムラ感がなくて、印象に残らないんですよね。

結果、前半戦で頭に残っているのが郷ひろみの中途半端なブレイキンだけっていう。

いやまあ、68歳っていう年齢考えるとあれでも滅茶苦茶すごいんですけどね。

あと、マンウィズ×miletとか緑黄色社会とかバンド系は全体的に良かった気がします。これは僕がバンド贔屓なだけかもしれませんが。

あと、緑黄色社会のボーカルの人めっちゃ好きなんですよ。

これは僕のただの好みか。　

前半ラストだった10‐FEETの紅白初ステージも熱かった。

『チバユウスケ！！』という絶叫が心に響きました。

あとは、関西にいた頃からずっと好きだった千鳥やかまいたちが紅白にがっつり絡んでいることに感動しました。

濱家は関西にいた時代ただのヤカラだったんですが。今ではビートDEトーヒをかわいく歌っていて成長を感じた。

で、大泉洋の歌のうまさにビビる。
この人ってなんでもできるの？

一方で、浜辺美波には歌わせない方が良いなって。
テレビを観ていて、久々に放送事故の波動を感じました。

スマイルアップ勢不在の穴は、芸人総動員で埋めてましたね。
放送前はてっきりStray KidsやBE:FIRSTが埋めるんだと思っていましたが、彼らではお茶の間への浸透度（特に高齢層以上への）やバラエティ対応が弱いと判断したんでしょうね。
やっぱ喋れて知名度があるイケメン勢が不在って影響大きいんだなあって。
SMAPや嵐がいなくなった時はそこまで影響を感じませんでしたが。
まるっといなくなると流石に気になった。

あと、演歌勢はけん玉やらドミノやら、何かしら面白要素がないといけない縛りでもあるのか？
三山ひろしさんなんてもうみんなけん玉しか見てねえだろ。

YOSHIKIのターンはビジュアル系大同窓会みたいになってましたが、あれはあれで良かったんだろうか。

特別企画 「テレビが届けた名曲たち」は完全に他局にすり寄っている内容でどうなんだと思いましたが、結果一番盛り上がってましたね。
個人的にも『ウリナリ』は世代ど真ん中だったので見入っちゃいました。

あと、寺尾聡さんも良かったっす。
バンドメンバー全員イケオジだった。

後半は、藤井フミヤとYOASOBIが白眉。
藤井フミヤ、声質がマジで昔と全然変わってない。

『TRUE LOVE』はやっぱ名曲だし、『白い雲のように』での有吉の歌唱も中々堂に入っていて良かった。

YOASOBIの『アイドル』は実質的に2023年一番のヒット曲ですし盛り上がることは必然でしたが、コラボ演出が想像以上にハマりましたね。

ただ、もうちょいYOASOBI二人を見せてほしかったですが。
コラボダンスはイントロ、間奏、アウトロぐらいで良かったのでは。

ラストの福山→MISIAの流れは盤石ですが、MISIAは最近知らない曲ばっかり演奏しますね。たまには『Everything』とか聴きてえよ。
その点、福山は代表曲と最新曲で固めていて良かったです。

さあ、文句を言いながらも毎年なんだかんだ観てしまう紅白歌合戦ですが。
今年は結構小粒でまとまっちゃったなあっていうのが正直な感想。

今回はサプライズゲストや演出が少なくて、結構予定調和で終わってしまった感じが否めない。
来年は、大物のサプライズ出演なんかが欲しいところです。