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〈実録〉奪還父さんブライアン ―片親疎外・子供拉致と戦う話

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帰宅すると家の中がやけにがらんとしている。妻と子供たちの姿が見当たらない。家財道具が無くなっている。 警察に捜索願を出しに行くと「ご家族は無事ですが、あなたには行方を伝えられませ…
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#女権団体

元妻よ、あなたの敵は私ではない。

元妻よ、あなたの敵は私ではない。

■43
 元妻よ、あなたの敵は、私ではないよ。
 あなたの心は怒りと怨み、不安と不信感、劣等感と妬みで塗りつぶされている。
 あなたはいつも言っていた。
「私は子供のころから、いま感じている親への気持ちをずっと忘れないでいようと、心に固く誓ってきた」
 あなたの両親は、あなたを傷つけてきた。
 あなたの両親も傷ついていて、夫婦で傷つけあい、その苛立ちをあなたや弟にぶつけてきた。
 あなたの両親とそ

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「あなたが子育てを失敗したから、不幸になった」目の前で、元妻は私の母を罵倒した。

「あなたが子育てを失敗したから、不幸になった」目の前で、元妻は私の母を罵倒した。

■42
 自分が主張していることの矛盾や、傷ついている人の気持ちに気付かないでいられるというのは、もはや特殊能力だ。
 拉致妻は特殊能力者で凶悪な犯罪に手を染めているのだが、それにあらがう取り組みは、みっともない夫婦喧嘩にしか見えない。
 頑張って戦っていても、立ち向かうことに誇りを持てる相手ではないから、こちらは異様に疲れてしまう。
 状況は極めて不利にできている。世間は、女性は全員か弱いものだ

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あなたは可哀想だ。もっと幸せになる権利がある。今日もラチベンが、不満妻の手引きをする。

あなたは可哀想だ。もっと幸せになる権利がある。今日もラチベンが、不満妻の手引きをする。

■41
 新しく恋人ができた。彼は夫とちがって、わたしを愛してくれる。子供に暴力をふるうことはあるけれど、しかたがない。だって、この子は前の夫に似ているから。多少荒っぽくても、しっかり教育してくれる方がいい。
 そう、逆に子供のことを思うからこそ、厳しくできるんだ。だいたい前の夫が子供を甘やかしすぎたから、こうなったのだ。
 わたしは前の夫に騙されたんだ。
 あの人は口だけで、わたしを幸せにしてく

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「どんな仕事をしているの?」元妻がそれを聞くのは、仕事を辞めさせようとするときだ。

「どんな仕事をしているの?」元妻がそれを聞くのは、仕事を辞めさせようとするときだ。

■30
 「そっか……。じゃあ、まずいっしょに暮らすのは、現段階では難しいな」とつぶやいた。「現段階では」に、ほんの少し力をこめた。
 元妻は冷静に、私の仕事について「尋問」してきた。また辞めさせようというのだろう。
 前述したが、いっしょに暮らしていたころ、私は彼女の「アドバイス」によって、何度も仕事を辞めさせられた。「その仕事は向いていない」「あの社長はろくな人間じゃないから、関わらないほうが

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相手の言葉に耳を貸さず、自分の要求だけを伝える。元妻の態度は徹底している。

相手の言葉に耳を貸さず、自分の要求だけを伝える。元妻の態度は徹底している。

■29
 私の心中を慮ることのない彼女は、一気に決着をつけに来た。
「ハガキに『やり直したい』って書いてくれたよね。調停でも、そう言ってたよね。あれってまだ有効?」
(無効だよ、無効。とっくのとうに無効の向こう側に行っちゃったよ、そんなものは)
 もしかしたら本当に、本当に、本当に改心したのかもしれない。相手を信じて後悔するか、信じずに後悔するか、どうする。

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〈26〉三年ぶりの家族の食卓。これはゴールではなく、スタートに立てるかの分水嶺だ。

〈26〉三年ぶりの家族の食卓。これはゴールではなく、スタートに立てるかの分水嶺だ。

■26
 時計を見ると、驚いたことに1時間半も経過していた。どう思い返しても、そんなに時間が経っているはずはない。体感では二十分ほどだった。時間の流れがひずむくらい、濃密な時間だったからだろう。
「準備をしてくる」と元妻が家の中に引っ込んだ。
「まさか、このまま出てこないのか」と思ったとき、ドアは再び開いた。元妻に続き、娘が出てくる。弟の手を引いている。
 両腕に二人を抱っこしたかったが、奥歯をき

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〈24〉「この人が、お父さんだよ!」

〈24〉「この人が、お父さんだよ!」

■24 
 一時間に三本しかない電車が、タイミングよくホームへ滑り込んできた。窓外には青々とした田園が広がり、それを照らす強い西陽が夕陽へ遷り変わろうとしている。
 元妻の実家は、駅から徒歩一分だ。駅前で何度か深呼吸をした。閑散とした駅前では男の子が三人、遊んでいる。ありふれた夏休みの風景だ。
 もしかしたら、私の子供たちも家の前で遊んでいるかもしれない。
 しかし元妻が、そんなことを許しているか

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「あなたは自由に生きていいのよ」そう言って女権業者は、家庭を破壊し夫を奴隷化する方法を教えている。

■9
「法」にのっとって解決しようともがいていると、法によって仕切られた枠の中でしか物事を考えられなくなってしまう。ましてや、こんにちの司法の役割は、少なくとも家庭裁判所においては、なかんずく子供連れ去り問題に関しては、崩壊している。
連れ去り妻―女権団体―ラチベンのトライアングルによって、家事法はいいように蹂躙されているのが現実だ。
 多くの拉致被害父親たちと同様、私も「法」の前に屈従を強いられ

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DVを受けていたのは、私。元妻を洗脳した女権団体を、私は許さない。

DVを受けていたのは、私。元妻を洗脳した女権団体を、私は許さない。

■8
 どんな人間でも話せばわかりあえる、誠意は通じる。当時の私はそう信じて、元妻に働きかけ、子供との交流実現に向けて四苦八苦した。
 先に述べたとおり、元妻の対応はじつにそっけないものであり、私はそのたびに深い悲しみと虚しさに打ちひしがれた。だが同時に、それを自然に受け入れてもいた。彼女がそういう人だと知っていたからだ。思い起こせば、結婚している時から、ひとたび揉めればヒステリーを起こす。子供に

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