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企画モノ

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コンテストやお題、企画等に挑戦したものをまとめています。
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#毎日投稿

【SS】二重人格ごっこ/#毎週ショートショートnote

【SS】二重人格ごっこ/#毎週ショートショートnote

『おかえりなさい❤︎お風呂にする?ご飯にする?』

やたらアニメ声のAIボイス。こんな前時代的な台詞、誰が決めた。有料オプションでイケメン彼氏ver.とか、優しいオカンver.とかにも変えられるらしいけど。
比較的新しい物件なら標準装備のAIお家管理システム。
声ひとつでその日の気分に合わせ、家の環境を整えてくれる。

最初はもの珍しくて、日替わりで「ご飯」「お風呂」と答えていた。
「お風呂」と答

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【エッセイ】ほどほどほそぼそ/#私にとってはたらくとは

【エッセイ】ほどほどほそぼそ/#私にとってはたらくとは

今、私は地方病院の回復期で、リハビリテーション職として働いている。

周りには熱心な人も多く、学会に参加したり、勉強会開いたり、英語論文を検索して読み耽ったりする人もいる。自分が担当する患者さんに対して、そうやってより良いリハビリを提供することは大切だ。
もちろん、多少は教科書を振り返ったり、インターネットで文献検索したりはする。
でも他の人と比べると、おそらくとてもそこまでは出来ていない。

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【エッセイ】うちのカレーライフ/#うちのカレー

【エッセイ】うちのカレーライフ/#うちのカレー

にんじん、玉ねぎ、じゃが芋、お肉、炒めて、水入れて、具が柔らかくなるまで煮て、カレールー入れて、はい出来上がり☆

レシピの歌もあるような献立ってなかなかない。

カレー!

うちの場合、ちょっとだけそういうわけにいかない。
なぜなら、我が愛しの連れ合いのお腹は、いわゆる市販のカレールーやレトルトカレーを食べると、こぽこぽしてしまうから。
どうやら市販のルーに含まれている小麦と油脂のせい。
連れ合

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【SS】タイムスリップコップ /#毎週ショートショートnote

【SS】タイムスリップコップ /#毎週ショートショートnote

ここにコップがある。
私にとっては時を忘れさせてくれるコップだ。
すなわち晩酌用のコップ。

持ち重りのする厚手のガラス。縁の部分が少し分厚く、口あたりが良い。上から2センチくらいに模様が入り、普段はその線より下、呑みたい日はその線より上まで注ぐ。

酒器にこだわる人からは笑われるだろうが、私はこのコップでないと、呑んだ気がしないのだ。

ビールでも、日本酒でも、ワインでも、ウイスキーでも、焼酎で

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【SS】はじめての鬼/#毎週ショートショートnote

【SS】はじめての鬼/#毎週ショートショートnote

「せんせーい、まつのくんのおめんがないでーす」
「えっ、嘘!」

今日は節分。
子供たちが前々から作っていたお面をかぶって豆まきをするのが、うちの幼稚園の恒例行事。
鬼が豆撒くっていうのもなんか変な気がするけど、今年度入職したばかりの私がなにか言えるわけがない。

「松野くん、お面どうしたの?」
「おれこないだまでおやすみしてたもん、つくってないもん」

そうだった、松野くんはおたふく風邪になっち

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【SS】フシギドライバー/#毎週ショートショートnote

【SS】フシギドライバー/#毎週ショートショートnote

さっきから君が首を傾げている。

「おかしいなぁ」
「なに、どうしたの?」
「いや、これさ、説明書通りに作ってるのにうまくできないのよ」

君の前にあるのはいわゆるカラーボックス。

「なにがうまくいかないの?」
「いや、これさ、この1番の板と2番の板を合わせるじゃん?」
説明書を見ながら君がその通りにやってみせる。
「うん、合ってる。出来てるよ」
「で、これをフシギドライバーで止めるって」
「は

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【SS】チャリンチャリン太郎/#毎週ショートショートnote

【SS】チャリンチャリン太郎/#毎週ショートショートnote

「初めまして、金林様、この度は弊社でのご施工お考え下さり、誠にありがとうございます。」
「あ、黒川さんですか?おひさしぶりです」

え?今日初めてお伺いしましたよね?なんて口が裂けても言えやしない。

自分はしがない住宅メーカーの営業。
目の前にいるのはベンチャー企業の若手CEO様。
この不況下に新居建築のご予定、羨ましい、いや何よりです。

「あれ?黒川さんですよね?名刺にもそうあるし。」
先ほ

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ビール傘③/毎週ショートショートnote

ビール傘③/毎週ショートショートnote

急な雨に慌てて、シャッターの下りた軒先に駆け込む。
時計を見ると夜の10時過ぎ。
また今日もこんな時間。諦めて濡れて帰ろうか。

ふと横を見ると、傘立てがあり、何本か傘がある。
借りて帰ってしまおうか。
早めに返しておけばわからないだろう。

そう思って手を伸ばした。

チカッ!…ガシャッ…

小さな稲妻が走ったかと思ったけれど、雷の音もせず、明るいまま。
防犯用のセンサーライトか。
ちょっと驚い

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【SS】ビール傘②/#毎週ショートショートnote

【SS】ビール傘②/#毎週ショートショートnote

「昨日、ビールがさ」

通り過ぎる人の声が一部分だけ耳に止まった。

雨がぱらつく夕暮れ時。
傘にあたる水の飛沫の間に聞こえた、たぶんもう一度会っても分かりっこない通りすがりの人の声。
きっとあの人は昨日ビールを買うか飲むかしたのだろう。

ただそれだけとわかっていても、頭の中には「ビール傘」とインプット。

ビール傘……
いったいどんな傘だろう。

「雨傘」は雨を避けるもの。
「日傘」は日差し

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【SS】ふりかえるとよみがえる②/#毎週ショートショートnote

【SS】ふりかえるとよみがえる②/#毎週ショートショートnote

「あれ?どうしたの?」
「別に」

その言い方も素振りも、確実に怒っている。

でも残念ながら心当たりがない。
ここで「いや怒ってるよね?どうしたの?」なんて聞いたら大変だ。
「なんでもない」とイラついた声のトーンが上がり、部屋の空気はずんと重くなること間違いなし。

さて、なんとか察しなくては。
あからさまにきょろきょろするのも感じ悪いので、目線だけであたりを伺う。

あ、あの隅っこ、埃溜まって

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【SS】ふりかえるとよみがえる/#毎週ショートショートnote

【SS】ふりかえるとよみがえる/#毎週ショートショートnote

私の後を、彼女は本当についてきているのだろうか。

ある時、黄泉の国に妻は連れ去られた。

私は狂ったように泣き、憔悴し、妻が戻ってくるのであれば、何でもすると、古今東西全ての神に祈りを捧げた。

気がつくと私は見渡す限りの闇の中にいて、どこからともなく声が響いた。

「お前が決して振り返らずに、真っ直ぐ帰れたら、よみがえるだろう。」

神話か何かで聞いたことがある。
本当にそんな奇跡があるという

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【SS】サラダバス②/#毎週ショートショートnote

【SS】サラダバス②/#毎週ショートショートnote

最近、彼女は“CicPoc“かなんとかで紹介されている美容法にハマり中。

「〜beauty food cosme〜食べられるもので、体の外からも綺麗になれる!」

また見てる。
彼女のスマホから聞こえてくるのは、明るいハイトーンボイス。
あまりに早口すぎて声だけ聞いてると、あの頭にバンダナ巻いた眼鏡でショートカットのあの愛好家みたいだな。

「今日はまず、オイル!サラダ油はダメ!オリーブオイルが

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【SS】サラダバス/#毎週ショートショートnote

【SS】サラダバス/#毎週ショートショートnote

ああ、今日もダメだ。

小さなサラダボウルは、食品サンプルのように完璧なビジュアルで、そのままテーブルにある。

娘の夢生はサラダを食べてくれない。

「俺も生野菜嫌いやからなぁ」
夫ののんびりした声。背が高いがゆえに伝家の宝刀「お野菜食べないと大きくならないよ!」も全く歯が立たない。

おまけに夢生は保育園ではお残しせずに食べているらしい。まだ4歳だと言うのに、外面と本音を使い分ける術を覚えてい

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【SS】カミングアウトコンビニ/#毎週ショートショートnote

【SS】カミングアウトコンビニ/#毎週ショートショートnote

「なんでこんなことしたの?」

雑多なコンビニの事務所の無理やり広くした机の上に、品物が並ぶ。
机の向こう側に、生真面目な顔の少年が1人。
これらを手に持ち、鞄に詰め、レジも通らず外に出ようとしたところを、雇われ店長の僕が捕まえた。

いかのくんせい
次郎系ラーメン
綿棒
高菜むすび
スイカバーは溶けてしまうしすぐに戻さなきゃ
毛抜き
ティッシュ

なぜこんな脈絡なく、すぐにバレるものを。
少し俯

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