「人はなぜ裏切るのか」 その理由を考えてみた。

皆さんは、人に裏切られたり、騙されたりした経験はありますか？

今日、Twitterの質問箱で

「どうしてこうも裏切られ騙される事が多いのでしょう・・・。」

という質問が届きました。

なんとなく、自分なりに考えることがあったり、なんだか気になる質問だったので、noteにもこの質問に対する僕の考えを書こうと思います。

生きていると、多かれ少なかれ、人に騙されたり、信用していた人に裏切られたりした経験のある方は多いんじゃないかと思います。

ではなぜ、みんなが「裏切られたくない」「騙されたくない」と思っているのに裏切ったり騙したりする人がいるのか。

それは、全ての人にとって共通の現実は存在しないからじゃないかと僕は思っています。

どういうことかというと、僕たちが暮らしている現実社会というのは、それぞれ個人が「自分」というフィルターを通してみた「現実」であって他人から見たらそれはその人にとっての現実ではない。という事です。

先ほど、今年の8月10日に発生した「常磐道あおり運転 殴打事件」の際に、同乗していた女性に関するデマ情報が流れ、関係のない女性が加害者として実名とともにネットに拡散され匿名のネット住民から誹謗中傷を受けていた。というニュースがテレビで流れていました。
（詳しくはこちらをご覧ください→https://irocommu.com/2019/08/18/news/）

正にこういった出来事はそれぞれが個人のフィルターを通して見ている世界を現実だと思い込んでいるために起こるものです。

このデマ情報による被害女性に対して、誹謗中傷やデマ情報の拡散を行った大半の方は、「それが悪いことではなく、正しいこと。自分の中での正義のために行っています。」

この間違った正義というのが非常に厄介で、誰しもが陥ってしまう可能性のあるものですが、誹謗中傷を繰り返した人たちは「自分の見ているものが全ての人にとっての現実」となってしまっているため、被害女性の方の“現実”を無視しているのです。

こういった、それぞれが見ている「現実世界に対する認識のズレ」が裏切りや騙すという結果に繋がると僕は思っています。

人は自分の見ている現実を現実として受け止め、その現実を世の中の現実として見ているので、それを壊す人、それを否定する人、自分の現実とは違うと思うことには反対をしてしまいます。
人を騙したりするのも「騙される方が悪い」という、騙す側のフィルターを持った人から見ればその世界が現実世界になります。

人には「自己正当化」という心理が働きます。

自己正当化とは、自分に過失や落ち度あってもそのことを認めず、自分は悪くないと主張したり、自分以外の誰かのせいにして精神的な苦痛から逃れることを指します。

誰しも、自分の見ている現実が正しいと思いたいものなので、そこにはどうしても自己正当化という心理が働きます。
だからこそ、全ての人にとって共通の現実は存在しないのではないかと僕は考えています。

当然、僕自身の見ている現実世界も、皆さんが見ている現実世界も、なにひとつとして同じものはなく、それぞれが違った現実世界かもしれません。

そこを意識するためには自分を客観視する視点が必要になります。
いわゆるメタ認知というものです。

「自分が今見ている現実は、もしかしたら”自分というフィルター“を通して見ている現実であって、他の人が見ている現実ではないのかもしれない」

物事を判断するときに、少しでもこういった思考を持つことができるかどうかがとても大事になってくるのではないでしょうか。

自分が人を裏切ったり、傷つけてしまうことのない様に、ちょっとした現実の歪みで自分が何かの加害者となってしまうことのない様に、一度自分を客観視する力、メタ認知能力を身につけて物事の判断をしていきましょう。

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