大人が写真を撮るとき その3
家族写真といえば、まず確実にリクエストされるのが集合写真なのだけれど…実はそんなに得意じゃない。
というか、何カットかを連写で撮って数十枚のストックがあっても。ほぼ必ず誰かが目を瞑っていたり、カメラのレンズ以外を見ていたりするのはなぜなんだろう。
もちろん、そうならないように色々とお声がけしながら撮っているのだけれど…にも関わらず、かなりの確率でそういった写真が存在するという不思議。
なので、人数が少ない方が安心して撮れる。それでも「なぜか瞬きのタイミングがやたらシャッターとかぶる」という人もいたりするので、油断はならないけれど。
個人的に好きなのは、集合前写真だ。
今から集合写真を撮りますよーという手前の、なんでもない写真。
揃ってにっこり写真とのギャップが味わい深いので、ひっそりと撮っていることが多い。
あと集合写真でいつも迷ってしまうこと、それは背景。
その場所に来た記念の撮影なのだから、上記のように背景をある程度しっかり入れるべきなのか…
それとも風景は添え物として。ひとりひとりの顔がしっかり見えるよう、ギリギリまで寄って撮った方が良いのか。(悩むなぁ、正解はどっちなんだろうなぁ…)と心の中でつぶやきながら結局は両方を撮っている。
そして集合写真は苦手ではあるけれど、「お、これは良さそうなポイントだな」という場所を見つけるとついついカメラマン魂から「ここで1枚いかがですか?」とお声がけしてしまう。
1人だと背後の通行人が気になってしまう場所でも…
人で壁を作れば見えなくなる、というのは集合写真のちょっと良い所だ。
そして、ほら。やっぱり目を瞑っていたり、視線が外れていたりする。
でもこれはこれで良いのかもしれない。パーフェクトな写真も良いけれど、そんな所も愛おしい気がしてしまう。完璧よりも隙がある方が、というのはモテテクでもよく言われてることだ。
しかしそんなことを思ってしまう自分は、やっぱり集合写真向きのカメラマンではないのだろう。でもこの隙こそが出張撮影であり、思い出のような気もしている。
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広島で、大人から子供まで人物の出張撮影をしています。自然な情景を、その時間を…切り取って残したスナップ写真は、お客様だけでなく自分にとっても宝物。何かありましたら、ぜひどうぞ!
ユルリラム
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