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フリーダ・カーロの日記から

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フリーダ・カーロの日記ー新たなまなざし

フリーダ・カーロの日記ー新たなまなざし

メキシコを代表する画家フリーダ・カーロが、自ら描き綴った絵日記。待望の日本語版(カラー)刊行です。解説は堀尾眞紀子先生。

度重なる手術、流産、離婚、復縁…精神を保つために絵を描き、ディエゴを愛し傷つき、間違いを繰り返し、それでもディエゴでないとダメだと気づく。彼との関係性を探り、母となり、同志、分身となりながら模索する軌跡。

Amazonなどで予約が始まりました。どうぞ宜しくお願い致します。

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「三文オペラ」の劇中歌の一節(フリーダ・カーロの日記#7)

「三文オペラ」の劇中歌の一節(フリーダ・カーロの日記#7)

Stamp from the former East Germany depicting Brecht
and a scene from his Life of Galileo

フリーダ・カーロは、日記の中で、ドイツ人劇作家ベルトルト・ブレヒトの戯曲『三文オペラ』にある劇中歌「マック・ザ・ナイフ」の歌詞の一部を、ドイツ語で書き写しています。

『三文オペラ(原題:Die Dreigrosche

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フリーダの色彩感覚(フリーダ・カーロの日記#6)

フリーダの色彩感覚(フリーダ・カーロの日記#6)

Photo by Miguel Á. Padriñán,Pixabay

日記の中で、フリーダ・カーロは様々な色に対して抱くイメージを記しています。その中で特に目を引くのは、メキシコ人であるがゆえの彼女の色彩感覚です。例えば非常にメキシコ的だなと思われるのは、赤紫を 「 ノパールサボテンの実が流す古い血 」 の色、茶色を 「モレ」 というメキシコの肉料理に登場するチョコレートソースの色をイメージし

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1916年について描いた(フリーダ・カーロの日記#1)

1916年について描いた(フリーダ・カーロの日記#1)

フリーダ・カーロの日記の最初の頁は、「1916年について描いた」という表題から始まっています。中央には仰向けに横たわった成人のフリーダの白黒写真があり、それを縁どる写真フレームが描かれています。下段は花輪によるリボンがスカートのひだのように装飾され、上段の左側には白い鳩が羽根を広げています。

1916年とは、フリーダが9歳だった年です。その3年前の1913年、フリーダは6歳の時、右足に小児麻痺を

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フリーダ・カーロの日記の表紙にあるJ.K.

フリーダ・カーロの日記の表紙にあるJ.K.

日記の表紙

フリーダ・カ―ロの日記は、人生の晩年期である1944年、彼女が36歳または37歳の頃から10年間にわたって書かれたものです。この日記の表紙には「J・K」というイニシャルが金の文字で刻まれています。イギリスの詩人ジョン・キーツのものだったと言われています。フリーダの友人が、ニューヨークの稀覯本屋でこの日記を手に入れ、フリーダの病気と孤独の慰めになればと思いで贈ったのだそうです。(『フリ

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ほんとうに、フリーダ・カーロの肉声?

ほんとうに、フリーダ・カーロの肉声?

だいぶ前のことなのですが、備忘録を兼ねて。。。

2019年7月、メキシコ国立図書館が、フリーダ・カーロの肉声だとするテープを発表しました。断定はしていませんが、フリーダの声であろうとのこと。(リベラの親戚は、フリーダだと言っていますが、トロツキーの孫は疑問だとコメントしているようです。)

これは1953又は1954年の録音で、ラジオ番組でフリーダ・カーロが、ディエゴ・リベラに捧げたエッセイ「デ

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