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私55歳 夫60歳の日常        夫うつになる①

夫が不調になったのは2022年9月の始め。
体がだるいと言って会社を1時間早退してきた。
寝れば回復すると言って早めに布団に入るも、小一時間経つとお腹が痛いと言って起きてきて救急車を呼んで欲しいと私に言った。

「体がおかしいんだ。体がしびれていてお腹が痛い。動悸がする…。」
そわそわする夫を見てこれはこころからくる体の不調かも知れないと思った。
何故なら私も経験があるから。

夜の病院はひっそりしているかと思うとそうでもない。
待合室には若いママと思われる女性。年配の男性。色んな方が座っている。
みんな黙って誰かを待っているけど、きっと心の中は心配でいっぱいなのだ。

長い時間が過ぎて男性の看護師さんが「血液検査もCTもMRIも撮りましたがどこも異常はありませんでした。」と結果を告げに来た。
病気じゃなくて良かった。でも…と言うことはこころなのか…そうなのか…。


自分がこころが不調になった時の事を思い出す。
あの時は周囲にあまり理解させれずに辛いことがあった。そして今はこんな経験も役に立つ時があるんだな。夫はこころがパンパンになるまで頑張ってたんだ…。そんなことを思った。

夫が強く望むので次の日も同じ病院で胃カメラをした。
結果は異常なしだったが、通常の検査では分からない難病なのではないかと言い自宅でネット検索を始めた。

夫は、自分はメンタルは強いからと普段から言っていたので、心療内科に行こうとは言いにくかったけど言うのは今しかないと思った。ここで言わないと夫の病気探しは止まらないと思った。

「あのね、病気はきっとないよ。そんなに探してたらホントに病気になっちゃうよ。もしかしたらこころかも知れないよ。一緒に心療内科に行こうよ。私も行った事あるよ。」

「えっ?こころ?心療内科?」

夫は案の定とても驚いていた。でも、

「そうか、心療内科か。行ってみるか…。」
とあっさり答えてくれた。
(後から聞いたが、藁にもすがる気持ちだったそうだ。)


翌日、近所の心療内科に行き、夫は今までの経緯を話した。

先生は表情を変えずにカルテを見ながら
「そうだったんですね、大変でしたね。…で職業は?おいくつですか?」等と聞いた。

(なんだ、この先生。「大変でしたね」なんて口先だけだなぁ、この医療機関はそういう所なのね…。それは仕方がないよ。だって医者は投薬が仕事だもんね、話を聞いてほしいなら臨床心理士さんやカウンセラーさんがいる医療機関を受診しないと。

それにしてもその無表情!腹立つわ~!( `ー´)ノ

自分が心療内科に行っていたからそんな事が分かる。

「とりあえず薬を出しておきますから飲んでみて下さい。薬が合わないようならまた来て下さい。」

もうここには来ないだろう。


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