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創作

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記事一覧

未明

未明

眠たい日曜日のお昼。
カーテンを通して部屋に差し込む光が綺麗です。
洗濯機の音を掻き消すように音楽を流して、ぼんやりする頭を無理やり動かしながら文字を書いています。

明るい音楽を聴きながら、「あぁ、いいな」と羨ましく思ってしまう自分の中途半端な生き方に苛立ちを感じると同時に、なぜか泣きたいような。

でも、そんな気持ちはすぐに眠気と音に流されます。

それにしても、洗濯機がうるさいですね。

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ちょっとしたコンテストに参加してみた

こんにちは。雪よもぎです。

少し前からnoteに書きたい内容があるのですが、今はTOEICの結果待ちでそちらが気になるのと、うまくまとまらないのでどうしようかな……と思いつつ記事を書き始めました。

書きたい内容については一旦置いておいて、今回は別のことを書きます。

最近、私の好きなゲームでアートコンテストが開催されています。締め切りは今日(3/21)で、1ヶ月ほど後に結果が発表されます。

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深淵 【詩】

深淵 【詩】

心の中で、しゃがんで水を見ている。
真っ暗で、深くて、底の見えない海。

遠くで祭りの賑やかな音が聞こえている。
楽しげな笑い声が響いてくる。
夜の街は提灯がいくつも並んで、昼間のように明るい。

そんな景色に背を向けて、水を見ている。
この暗闇の先に行きたいと、手を伸ばして水面に触れる。

冷たくて、同時に怖くて、手を引っ込める。
けれどまた、その水面に手を伸ばす。
その繰り返し。

誰かに呼び

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カクヨム 『恋の音はまだ』を投稿

カクヨム 『恋の音はまだ』を投稿

こんにちは。雪よもぎです。

カクヨムに短編を投稿したので、今日はその報告をします。

こちらは、
「5分で読書」短編小説コンテスト2022(だれにも言えない恋(恋愛)) の応募作品となります。

(まだ締切日ではないので、これから微修正するかもしれませんが)

タイトルは『恋の音はまだ』です。

テーマは吹奏楽部と進路選択と恋愛です。
一言で表せば、青春モノです。

短編ですが、小説を完結まで書

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カクヨムにて、『悪魔レイを探して』を投稿

カクヨムにて、『悪魔レイを探して』を投稿

こんにちは。雪よもぎです。

この前の記事でお伝えしていたカクヨムを更新したので、そのお知らせです。

もし良かったら、読んでみていただけると嬉しいです。

さて、あらすじや内容についてここで紹介しようかと思ったのですが、もう少し話数を更新してからにしようと思います。

まだ、一匹の悪魔と盲目の少女が出会っただけで、何も始まっておらず、困ったことに書ける内容がありませんでした(笑)。

ある程度話

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音の魔女と土砂降りの鼓動 【詩】

懐かしい音に足を止めた

胸の底に落ちる雨音
「君の側に」と手を伸ばして

無垢の花を手折る雷鳴
折れた茎から始まるの

今、生まれ変わりの咆哮が彩る
祝福の宴

呼び覚まして あなたの横顔を追いかけた日々が
叩きつけて 私の心臓を震わせた指が
刻んだリズムは この夜に降り注ぐ
手放した涙をほどくように

新しい杖で円を描いた

腹の底で溜まる騒音
「君のように」と目を逸らして

冬の雲を払う黎明

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イラスト:春の香り

イラスト:春の香り

こんにちは。雪よもぎです。

先日、ベクターレイヤーの使い方を覚えたので、それを使いつつ春らしいイラストを描いてみました。

ピンク色の線で、ほのぼのとした雰囲気を表現できたのではないかと思います。

課題は、背景と人物のレイヤー分けでした。今回、塗りの時に背景と人物のレイヤーを分けたかったのですが、上手くいかず、結局同じレイヤーで塗りました。
絵を描いていると「こういう時どうすればいいんだろう?

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足掻いても飛べるとは限らない

足掻いても飛べるとは限らない

こういうのありますよね。
クレヨン等でカラフルに塗った後に、黒で塗りつぶして、それを削って絵を描くあれ。
調べたら、スクラッチ技法というらしいです。

ちょっとデジタルでやってみました。
水彩で適当に塗ったレイヤーの上に、真っ黒のレイヤーを置いて、消しゴムで消すみたいな感じです。

何かnote の挿絵を描こうと思って、暗い気分だったから、ぐっちゃぐちゃのよくわからない画像を作ろうと思ったのに、全

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イラスト練習:夜絆ニウさん描いてみた

イラスト練習:夜絆ニウさん描いてみた

Neo-Porte のVtuber 夜絆ニウさんを描いてみました。

Neo-Porte のVtuber みんなかわいいのです。

私のファンアートは見なくても良いので、
本家のイラストや動画や配信をぜひ見てください(笑)。

【たとえ話】 赤色の戒め

【たとえ話】 赤色の戒め

赤い果実を思わせるような、甘く、芯のある香りがした。
月明かりに照らされた、長い黒髪が風に舞う。
生温い夜風は夏の始まりを告げるように優しく、人々の肌を撫でていく。
愛されなかった絶望も、怒りも、全てを受け入れて、彼女は微笑む。
『大丈夫』だと、まるで私を安心させるかのように。

ーー『赤色の少女』よりーー

 適当に手に取った本の、適当に開いたページの数行に目を通して、私はすぐにその本を閉じた。

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深夜に真っ暗な感情を転がす

深夜に真っ暗な感情を転がす

深夜。日付はとうに変わってしまった。

テンポの速いロックを聴きながら、キーボードを静かに叩きつけている。胸の内に暗く渦巻いている怒りを込めるように、ゆっくりと息を吐き出す。

部屋の明るさは調節できるが、私の気分とは反して一番明るい設定になっていた。体内時計が狂いそうな真白の明るさである。

数日前から続く微かな動悸と内臓の重たさが、余計に苛立ちを膨れ上がらせているようだった。この状態じゃ、すぐ

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唄 『水流』

唄 『水流』

深く 深く 沈んでいく

このまま いっそ 眠れたなら

消える 消える 泡となり

明日は きっと 来ないまま

記憶の底で鳴り響くのは

水の音 森の木漏れ日 揺らめく朝

傷ついた言葉を寄せ集めれば

秘密の箱を開く鍵となる

流れるような筆跡は

この余白を彩るのだろう

脆く 脆く 壊れていく

いまさら そっと 許せたなら

そよぐ そよぐ 風となり

けして なにも 残らない

水面

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