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【読書感想】僕たちは「貧困問題」を自分ごととして考えなければならない

こんにちは、Yukiです!

今回ご紹介する本は、石井光太(著)『本当の貧困の話をしよう』です。

あなたは、「貧困」と聞いて何を思い浮かべますか。

この本を読む前の僕のイメージは、スラム街、栄養失調、ホームレス、学校に行けずに小さいときから働く、といったイメージでした。

僕は以前から貧困に関心を抱いていました。しかし、僕の持つイメージは「貧困=発展途上国の話」というイメージでした。

貧困に関心があると言っておきながら、貧困はどこか遠い国の話だと思っていました。本当に、恥ずかしい限りです。

しかしこの本を読んだことで、決して遠い国の話だけでなく、日本でも僕たち一人一人と密接に関わってくる問題だということに、気がつくことができました。

僕自身の認識を改める良いきっかけでした。
今回は、そんな本を見ていくことにします。

本の紹介

この本を一言で言えば、「貧困のリアルを包み隠さず教えてくれる本」です。

以下簡単に、本の内容を紹介します。

著者の石井さんによれば、日本の国民の7人に1人が貧困層だと言います。そして、貧困問題は社会問題と密接に絡んでおり、何らかの形で僕たちの人生に大きく関わってきます。

本書で紹介されている事例をかいつまみながら説明します。

佐久間泰司(仮名)さんの例です。佐久間さんは、シングルマザーの家庭で育ちました。彼の母親はうつ病で、生活保護を受けながら生活していました。佐久間さんは中学卒業後、定時制高校に進学しますが、母親の体調が悪化しました。その結果、生活が苦しくなり、佐久間さんは1年生の終りに学校を中退します。

ある時自転車事故を起こし、相手に大けがをさせてしまい多額の治療費を払わなければならなくなります。そんな時に、中学時代の不良の先輩に「儲かる話がある」と聞かされました。その話に飛びつくも、数日後にそれが特殊詐欺だと気づきました。

しかしお金が必要なため、佐久間さんは特殊詐欺を続けましたが最終的に警察に捕まりました。

この事例から、子供の貧困問題が社会問題へと発展していることが分かると石井さんは言います。

そして、こうした犯罪を無くすためにも多額のお金が必要です。更に、佐久間さんの母親の生活を支えている生活保護にも、多額のお金がかかります。

そのお金はどこから賄われているのか。そう、僕たちが払う税金です。

これが、石井さんが、貧困は僕たちの生活に何らかの形で大きく関わっている問題だ、と主張する理由です。

そして、石井さんは次の3つのことを覚えて欲しいと訴えます。

・いつ何時、貧困におちいらないとかぎらないということ
・貧困は社会問題となって、はね返ってくることがあること
・国の貧困対策は、経済的な負担としてのしかかってくるということ

目をそらすことなく、影の部分に光を当ててリアルを知ることが、解決への第一歩だと石井さんは言います。


以上簡単ですが、内容を紹介してきました。もしあなたが興味を持ったら、是非自分の目でこの本を読んでみてください。

読んだ感想

読んだ感想としては、貧困を考えるうえで読んで良かったと思いました。

冒頭でも書きましたが、僕がいかに無知で偏った知識しか持っていなかったのかに気がつくことができました。

今までの僕は、まさに「灯台もと暗し」状態で、遠くの発展途上国のことばかりを見て、足下の日本のリアルが見えていませんでした。

その自分では見えない足下に、別の角度から光を照らしてくれたのがこの本です。

正直に言えば、読んでいて気分がブルーになったり、読むのをやめたくなる話も出てきました。

それでも読み切ることができたのは、石井さんの文章のお陰だと思っています。

この本は17歳を対象に書かれています。そのため、説明が分りやすく、語りかけるような文体でした。

そして、あえてストレートに訴えかけたことが僕の心に響いて、なんとか読むことができました。

一方で、「本当にそう言えるの?」と思うような箇所もいくつかありました。全部が全部納得できた訳ではありませんが、読んでいて僕が感じた疑問を更に詳しく調べて見るきっかけを与えてくれました。

このように、読んでいて疑問を持ったことについて自分で調べることで、更に深く理解できるようになると思います。

いずれにせよ、「貧困」を考える入り口としては良い本でした。

終りに

影の部分には近寄りがたく、知りたくないと思うかも知れません。
しかし、勇気を出して光を当てて見ることで、本当の姿が見えてきます。

正しく知ることが正しく理解することに繋がります。


これを機に、あなたが少しでも貧困に関心を持つきっかけになれば、嬉しいです!


最後までお読み頂き、ありがとうございました!

また、貴重な時間をいただきまして、ありがとうございました!

今後もがんばっていきますので
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