東南アジアやアフリカに比べて、中南米に関する国際協力イベントが少ないのはなぜ?【一時帰国41日】
「なんだか、国際協力系のオンラインイベント、東南アジアやアフリカに関することばかりだな・・・中南米のことほとんど無いな・・・」
最近、SNSでよくオンラインイベントのお知らせが流れてくる。
私は協力隊や国際協力界隈の人を多くフォローしているので、タイムラインには国際協力系のオンラインイベント情報が多い。
そういったオンラインイベントの情報を見たり、実際に参加してみて思ったことがある。
そう、中南米に関する話題がほとんどない・・・。
ドミニカ共和国(中米)に青年海外協力隊として派遣されていた私にとって、これはちょっと寂しい。
東南アジアやアフリカ界隈の人たちは盛り上がってるのに、中南米はシーン・・・みたいな。笑
それに、これでは東南アジアやアフリカに関わる人と中南米に関わる人とでは得られる情報に差がでてきそうだ・・・。
というわけで、このことをボソッと呟いてみた。
すると、このような意見をいただいた。
なるほど、そうかもしれない。
まず、発展途上国と一言で表しても、いろいろな段階がある。
世界銀行の経済グループの分類(2014年時点)によると、次の3つだ。
①低所得国ー1人当たり国民総所得(GNI)が1,045ドル以下
②下位中所得国ー1人当たりGNIが1,046ドル~4,125ドル
③上位中所得国ー1人当たりGNIが4,126ドル~12,745ドル
田中さんの発言の中にある「中進国」とは一般的に上記の「下位中所得国」と「上位中所得国」の2つだ。
そして、中南米のほとんどの国が下位中所得国か上位中所得国だ。
「開発途上国の分類 - JICA」によると、中南米(この資料中では「中南米」という括りではなく、「アメリカ=南北アメリカ全体」という括りで書かれていた)のうち、最も支援が必要な低所得国はハイチとニカラグアの2か国だけ(全体41か国)。
対してアジア(この資料中では「東南アジア」という括りではなく「アジア」という括り)での低所得国はミャンマーやバングラデシュなど15か国(全体44か国)。
アフリカでの低所得国はマラウイやベナンなど37か国(全体55か国)。
確かに、これなら国際的な援助はまずアフリカに行くだろうし、
アジアに位置する日本は経済的な結びつきが強く、距離も近く援助がしやすい他のアジアの国に積極的に国際協力をやりそうだ。
実際に日本の二国間政府開発援助の供与相手国上位10か国は支出総額、支出純額ともにアジアとアフリカの国に占められていた。
中南米の国は1つも入っていない。
(外務省HP ODA実績 より引用)
なるほど、これなら東南アジアやアフリカで国際協力をする人たちが目立っているのは必然かもしれない。
これはあくまで私の考えなのだけれど、今援助を受けている中南米の国は、近い将来どんどん支援を卒業していくんじゃないかなと思う。
日本と中南米との関わりは援助というよりも、国同士の友好関係を築くことやビジネスの面がより強くなっていきそうな気がする。
私は青年海外協力隊を通してドミニカ共和国という中米の国に出会ってしまったから、今後も中南米に何かしら関われたらいいなあと思っている。
・・・ただ!
最初に書いたように、中南米に国際協力やビジネスで関わっている人を知れるような場が少ないように感じる・・・。
中南米に派遣された協力隊や、中南米と関わるビジネスをしている人、中南米に魅了されてしまった人(?)がオンラインで繋がれるような場所が作れたらなあと考えている。
*
2020/5/6 追記
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