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閑話休題

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いわばエッセー。雑談。ブレイクタイムの茶飲み話です。ということで始まったのですが、他のマガジンで扱えない話題・内容をこのマガジンで扱うようになりました。またそういう経緯で、最近は…
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2021年12月の記事一覧

年末の挨拶と一年の振り返り

年末の挨拶と一年の振り返り

(タイトル画像は、バレエ「くるみ割り人形」から「花のワルツ」です。)

 お陰様で,2021年も年の瀬を迎えることとなりました。昨年初めから世界中でパニックになった新型コロナウイルスの馬鹿騒ぎは,異常としか思えない狂騒が2年経った今でも不思議なことに続いていますが,これまでの人類が直面した感染症同様に,やがては勝手に終息していくことでしょう。人類が自然に勝つなどという思い込みから,新型コロナウイル

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<書評>「蜘蛛男」,「猟奇の果」,「魔術師」

<書評>「蜘蛛男」,「猟奇の果」,「魔術師」



「蜘蛛男」(1929~30年初出),「猟奇の果」(1930年初出),「魔術師」(1930~31年初出)江戸川乱歩推理文庫 8巻(1987年),9巻(1988年),10巻(1988年)講談社

1.はじめに―乱歩にたどり着くまで―講談社が発行した,江戸川乱歩推理文庫全65巻のうちの3巻である。特に「魔術師」の巻末エッセイ「乱歩と私」に,私の敬愛する作家中井英夫が優れた乱歩紹介文を書いている。

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<閑話休題>虎の尾またはサンスベリア,そしてブカレストの花

<閑話休題>虎の尾またはサンスベリア,そしてブカレストの花

ブカレストに来て,借りているアパートのオーナーの趣味で,窓際に虎の尾またはサンスベリアが4鉢置かれている。最初は,何の変哲のない葉っぱだけと思っていたが,あるとき,白っぽい花が咲いて驚いた。

さらに,サンスベリアの花は滅多に咲かないということを知って,さらに驚いた。そこで,写真を残しておいた。すると,さらに驚くべきことに,少し時間が経ってから2本の花が同時に伸びてきた。

この時は,芽が伸び始め

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<閑話休題>来年の手帳(「星の王子様」),スイスアーミーナイフ,そして「如意」

<閑話休題>来年の手帳(「星の王子様」),スイスアーミーナイフ,そして「如意」

来年の手帳を買った。衝動買いだった。

これまでは、海外にいるときは当然ながら、日本にいても、銀座の伊東屋で外国製の高級なものを買っていた。しかし、あるときから金をかける意味がないことに気づき、日本では能率協会の小さな能率手帳を買うようにしていた。

しかし、来年3月で海外勤務だけでなく、定年退職となることもあり、もう海外で手帳を買うこともない。もしかすると手帳が不要な状況になるかも知れない(今の

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<旅行記>「トゥクトゥク」と恐竜スナック、そしてスイスアーミーナイフ

<旅行記>「トゥクトゥク」と恐竜スナック、そしてスイスアーミーナイフ

1.トゥクトゥク今年の初夏の頃,「美味しいパッタイが食べたい」と,奥様が言って,調べたら,いつも利用するタイ料理店の他に,もう一軒「トゥクトゥク」という店があるので,行ってみた。

トゥクトゥクという言葉は,タイ旅行した人なら誰でも知っているだろうが,街中でよく見かける3輪タクシーのことだ。店の看板もこの3輪タクシーである「トゥクトゥク」を使っている。

店自体は,タイから輸入した仏像を飾ったテラ

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