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年末の挨拶と一年の振り返り

(タイトル画像は、バレエ「くるみ割り人形」から「花のワルツ」です。)

 お陰様で,2021年も年の瀬を迎えることとなりました。昨年初めから世界中でパニックになった新型コロナウイルスの馬鹿騒ぎは,異常としか思えない狂騒が2年経った今でも不思議なことに続いていますが,これまでの人類が直面した感染症同様に,やがては勝手に終息していくことでしょう。人類が自然に勝つなどという思い込みから,新型コロナウイルスの封じ込めや治験中のワクチンによる不十分な対応に固執するのは,たんなる人類の思い上がりとしか言えないものです。自然は常に偉大です。そして,現在こうして人類が生存していることは,自然は人類の生存を認めているという証です。また,自然という言葉を神と言い換えてもいいかもしれません。

 私はといえば,2月に新型コロナウイルスとインフルエンザAの同時感染から肺炎になり,英語で医師や看護師と会話し,毎日オイルまみれのチキンという不味い飯を食べる苦行が続いた,現地のイタリア系の病院に9日間入院する羽目になりました。退院直後は息切れなどの後遺症がありましたが,現在は,その後の肺機能再生を含むリハビリや軽い運動によって,ほぼ回復しています。ただし,入院前の写真と比べると,加齢があるとはいえ,明らかに胸や肩の筋肉が落ちており,全体に細くなっています。人が飢餓になった際にまっさきに消費するのは,筋肉,そして脂肪という順が良くわかります。NHK「ガッテン」でやっていた,朝にタンパク質を多く取ることとゴムチューブによる体操を心がけ,体力を維持していきたいと思います。

 ラグビーについては,まずオールブラックスが,私が長年見てきた中では,1994年,1999年,2003年,2007年,2009年以来の最悪のシーズンとなってしまいました。年間15試合もして3敗しかしていないじゃないかという人もいますが,絶対に負けないオールブラックスが,スプリングボクス,アイルランド,フランスに負けたことは,オールブラックスという世界最強ブランドが著しいダメージを受けたことにつながります。一刻も早く,緊急事態を招いた首脳陣を一掃し,新しい創造力に満ちた首脳陣に巻き返しを任せるべきでしょう。

 我が日本代表は,新型コロナウイルスによりテストマッチが制限され,またサンウルヴズがなくなってしまうという致命的な環境にある中,最後のスコットランド戦の善戦で,いくらかプライドを維持することができたようです。しかし,いつまでも2019年RWCの結果に固執していては,世界ラグビーの速い進化から取り残されるだけです。世代交代を含めて,2023年RWCまでに国際試合を多くこなし,若手選手の経験値を増すことに努めなければなりません。また,セブンズは,韓国あたりに負けているようでは,未来はありません。優れたコーチ,専属のスコッド,多くの国際試合経験のみが,セブンズを強化できる唯一の道です。

 日本ラグビーは,いつまでも大学ラグビーという旧態依然のアンシャンレジームの世迷い言に関わっているのではなく,高校を卒業した有望な選手を,15人制と7人制に分けて,15人制はリーグワンで,7人制はナショナルスコッドに入れて,育成・強化に努めるべきです。大学のぬるま湯に浸かっている無駄な4年間があるうちは,日本代表は,15人制も7人制も世界標準に並ぶことは難しいでしょう。

 以上,ラグビーに対する個人的な意見を述べさせてもらいました。世界のラグビーは,年末年始モードでシーズンオフですが,日本では花園で高校生ラガーマンたちが奮闘しています。日本だけの冬の最高の楽しみですが,彼らから多くの選手が,近い将来に15人制や7人制の日本代表として活躍することを楽しみにしています。

 皆様良いお年をお迎えください。

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