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行政ヨイショによる勘違いローカルヒーローの地域活動マウント

新卒で東京の会社に就職したけどもう地方移住したいんだよな~と常々思う女です。
なかなかひどい題名ですが、
大学時代に地域活動に携わりながら、なかなかなマインドをお持ちの、特に若くして地域活動に携わる皆さんに出会い、そしてそんな皆さんに出会うことで自分もそうであったと気づかされたことを綴ります。

先に私の話をしますが、私は大学3年次からとあるコミュニティスペースでの活動にのめり込み、毎日そのコミュニティスペースあるいはそこで出会った方のお誘いを受けた地域で活動をしていました。ほんとうに毎日していました。
大学生が熱心に地域活動をしていると、それを見た大人は「学生なのにこんなに熱心に地域のことを考えていて偉い」
「学生なのに休まず活動に来ていて偉い」
などと褒め称え、あれこれ仕事を任せてくれます。
そういった教育を受けた学生は、
「私って偉いんだ。だから仕事を任せてくれるんだ。他の学生とは違う!」
などと思ってしまいます。私は思っていました。。
自分が必要とされている、という実感に溺れている話はこちらにまとめてあります。

動機は何であれ地域活動を真面目にすることは良いことだと思いますが、中には私のように
「地域活動とかしていない学生と私は違う」
などというマウントをとりはじめる者もいます。
実際に、とある地方に首都圏に住む大学生6人グループで2泊3日インターンに行くという活動に参加した際に、現地で受け入れをしてくれたひとりが大学生でした。
その際に言われたことは、
「みなさんは将来をどのように描いていますか? 東京で進学して東京で就職するだけの人生を描いていませんか? 東京じゃないと面白い大人に会えないなんてそんなことはありません。私みたいに地域活動に参加していればいろんな面白い大人に出会えます。他の大学生は私の生き方についてなかなか理解してくれないと思いますが、東京で大勢の中のひとりとして就職する未来は私には描けません。」
ということ。

めちゃくちゃ価値観押し付けてくるじゃん。
ていうか我々全員、東京で大勢の中のひとりとしてなにも考えずどこか安定した企業に就職しようとしてるバイトしかしてない系大学生だと決めつけてるのか? それならこんな意識高い地方インターン来ないだろ!

つまり「私は地域活動を立派にしていて他の大学生とは違う」ということを熱心にアピールされたわけであるが、
それを見て「私も他の学生にそんな話してたかも」と怖くなった。
でも同時に、こんな教育受けてたら仕方ないよな、とも思った。

だって、前述した通り周りの大人たちは熱心に活動に来ているだけでめっちゃヨイショしてくれる。
そしていろんな仕事を任せてくれて、いろんな大人に「この子めっちゃ頑張ってるんですよ」などと紹介してくれる。
それは勘違いするよ。そして普通の就職しなくても私は生きていける、とか思っちゃうよ。

こうして、ヨイショされ続けて「私は他の人と違う!」というマインドが醸成されたローカルヒーロー(仮)が誕生する。
彼ら彼女らはまだ学生であるので、(仮)。

社会人としてまちづくり活動を行いある程度成功を納めているみなさんはローカルヒーローであるが、
特に年齢のお若いローカルヒーローも、前述した地域活動してますマウントをとる学生に近いマインドが醸成されているように見える。
なぜなら若くして地域活動を積極的に行う有望株は、行政がめっちゃヨイショするから!

多くの場合民間のまちづくり関係の会社と地元の行政は、友好的な関係を築く場合はまれにあるが多くは戦っているように見える。 
行政「それはできないですね」
民間のまちづくり関係者「行政ができないばっかり言うんですよ」
みたいなことをまちづくり講演会でよく聞いた。

しかし比較的新卒に近い若いローカルヒーローからはあまり聞かないように思う。 
「商店街のおじさんたちと酒を飲んで愚痴を聞くのが面倒だ」とかは聞くけど。
というよりは、行政に「もっと頑張って!」という感じで、地域密着型で頑張る若者のロールモデル、地方でもかっこよく働けるパイオニア、的な感じで自治体主催の講演会やら移住相談会やらにひっぱりだこ。広報誌にもローカルテレビの夕方のニュースにも出させてもらって、大活躍!といった感じ。

そりゃあ勘違いするよ。
ちょっと仕事ができなくても、人間的にちょっとあれでも、そんなにヨイショされたら「ありのままの自分でいいんだ!」って思うよ。
事実、大学の先生とかもそうだけどまちづくり関係の人って、連絡がめちゃくちゃ遅かったり締め切り守れなかったり、アイデア言うだけ言って満足して去っていったり、ちょっと人間的にどうなのかという人も多い。

でもね、行政やら町民やらのご意見ご感想を受け流してやりたいことやるにはそれくらい図太くないといけないと思うし、若くしてそれだけヨイショされたらそうなると思います。

この記事のまとめに、だからいい、悪いはありません。
でも、覚えておくべきことは、地域活動に出会えたみなさんにはたまたま自分に合う環境と巡り会えて、続けていられるということで、いま地域活動をしていない方々はまだ巡り会えていないだけで、そういった場所を探しているかもしれない。地域活動に勤しむ我々がすべきことは、場所を探している人に情報を提供すること、門を叩く人のことを拒まないことだと思う。
私だけが特別、私だけの居場所、みたいな考え方で内輪ノリを作ってしまうと、自分の身も長くは続かないと思っています。
私が主人公になれたように、次の主人公を見いだしてバトンを渡すことも考えられるようになれば、地域活動は持続するんじゃないかなあ。
私も偉そうに語ってますね、すみません。
以上、愚痴でした。

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