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六十余州名所図会 三河 鳳来寺山巌
三河国設楽郡にある霊峰鳳来寺山の描いた浮世絵です。画工は歌川広重(安藤広重)です。日本全国の名所を浮世絵で連作したもので70枚の内の一枚です。
三河国からは鳳来寺山の風景が採用されています。本シリーズは嘉永6年から安政3年までにわたって作られますが、本作は嘉永6年8月の作です。
鳳来寺山の麓門谷から続く石段とたなびく雲が鳳来寺山の険しさを表すとともに仁王門のほか塔頭も描かれており、鳳来寺山の特徴を
富士山 湯浅邦三郎画
私の祖父、湯浅邦三郎が描いた富士山です。中学校の美術教師でしたが、その傍らで創元会や新槐樹社、現代美術協会に所属し、昭和期の地域画壇の興隆にも力を尽くしました。
富士山には特別な思い入れがあったようで、同じ画家である甥に「人生の理想は孤高の富士」とよく語っていたようです。邦三郎は富士山を題材にした作品をいくつか遺しており、本作品もそのうちの一つです。
1957(昭和32年)6月
油彩/板 22
徳川家康十六神将図 その2
こちらの資料は徳川家康とその家臣をまるで軍議を行っているような様子で描かれた十六神将図です。
中央上部に家康を配し、その背後には大きな松が描かれています。松は松平に通じ、こうした絵では家康を表すものとしてよく描かれます。